豚ヒレ肉の挟み焼き(ポワレ):チーズと梅干しの組み合わせ:英国ファイナンシャルタイムズの日本の新政権に対するコメント(示唆)
いつも行く肉屋さんで、お嫁さんが接客の時には立ち話をすることが多くなりました。もっぱら料理の話で「今夜のおかずは何ですか。」という事から始まります。次第に、レパートリーが少ないなどの話が出てきたりして、いわゆる主婦の立ち話です。侮るなかれ、これが今なくなってきているから育児疲れのストレス発散ができなかったり、相談相手がないための孤立が起こっている原因の一端かもしれません。ある意味、立ち話ができる主婦仲間というのはいいものです。
godmotherさんは、肉に挟み物をして揚げるの?などと、私の料理の話を引き出すのも上手な彼女ですが、その彼女の発想にない材料を意外な方法で作るという発見にもなるのかな。今日のこのポワレも、ヒレ肉をつぶした上、挟むものがチーズと梅というのに驚いたそうです。そういう話が先日あったのでサンプルを作ってみました。
チーズには酸味が合うという意外性からちょっと触れます。
例えばレモン汁やレモンの皮の風味はチーズケーキ(レシピ☛)の材料にもなっています。以前作ったポークピカタに挟んだ粒マスタードとチーズも同様の組み合わせです(レシピ☛)。サラダにパルメザンチーズをかけます。このように食材は違っても酸味との相性は明らかによいです。そのように考えるとチーズと梅干しが合わないわけがない、という展開です。実際、梅の風味と酸味がチーズで緩和されると、梅自体の持つフルーツの香りが強く感じられて、違う印象を受けます。肉の間からとろけるチーズと一緒に、フルーツの香りと程よい酸味が現れると嬉しくなりますよ。
これはどうかなと思うときに、特徴的な性質を抽出して他の例で当てはめてみると、味の設計がより具体的に考えられ、でき上がりがわくわく楽しみになります。
さて、ポワレはいつも作っていて、散々書き散らした感があります。調べると先日厚みのない食材としての鰯で「完結」したばかりですが(レシピ☛)、素材の違いという意味で今回の紹介です。アレンジ例として参考になればと思います。また、Hint&Skillにて、ポワレについて詳しく書いていますので、他の参考料理と共にご覧ください(参照)。
材料
- 豚ヒレ肉(かたまり)・・300g
- 梅干し・・3~5個(果肉のみ40g)
- 大葉・・10枚
- ラクレットチーズ・・50g
- パン粉・・カップ2/3
- 溶き卵・・大さじ2(同量の水)
- 小麦粉・・大さじ1~2
- バター・・15g
作り方
- 肉は3cmほどの厚さに切り、切り離さないように中央に包丁を深く入れる。
- 梅干しから種を取り出し、梅肉をみじん切りにしてペースト状にする。
- チーズは肉の数と同じ数にに薄くスライスする。
- 1の肉を肉叩き(ない場合はコップの裏などで)で叩いて、三倍くらいの大きさに伸ばす。
- 肉の間に2の梅肉を塗り、大葉を敷いてチーズを載せたら蓋をし、手で軽く押して封をする。
- パン粉は細かく砕いてサラサラにし、ボールに移しておく。
- 卵を溶いて大さじ2と同量の水でのばす。
- 小麦粉はバットなどで広げる。
- 5の肉に小麦粉をまぶす。
- 卵液をくぐらせてパン粉に移しボールを揺すってパン粉をまぶしたら軽く手で押さえてパン粉を落ち着かせ、冷蔵庫で30分ほど休ませる。(※この間に付け合せ野菜などの準備を済ませる)
- フライパンに大きな水溜りができるくらいの油を引いて弱めの中火にかけ、肉を並べる。
- 肉の周囲の色が変わり焼き色が付いたら裏返す。
- 肉全体が盛り上がって、やや縮んだ大きさになったら一度取り出して油を切る。
- フライパンの油を払ってバターを溶かし、もう一度肉をソテーしてでき上がり♪
***
じゃーん!
久しぶりに英文に取り組もうと、今つっかかってる部分についてしつこく訳文をやっています。といっても英字新聞の短いコラム(?)のような記事ですが、新政権に移行する選挙の直前に、「ギャンブルしてみ!」と、海の向こうからけしかけていたイギリスのファイナンシャルタイムズが、選挙後の日本について示唆を含めたコメントを公開したのです。これを取り上げているのは「極東ブログ」ですが、私は、まずは訳文が気になるので、記事の意図とはちょっと逸れて、ここでひっそりと取り組んでいます。
政治に疎いのと翻訳が拙いことが重なって、ちっとも分かりません。が、諦めたことを悔やむようなかつての反省も多々あるので、ここはちょっと頑張ってみたいと思う次第です。
A steady start for Tokyo’s new rulers➠ ファイナンシャルタイムズ
Published: September 17 2009 20:13 | Last updated: September 17 2009 20:13
Yukio Hatoyama’s Democrats have barely been in office 24 hours. Yet already they have been painted by some as madcap socialists and by others as merely more of the same. Neither is true.
Mr Hatoyama’s essay on “market fundamentalism” has caused consternation in some Washington circles, where it has been received as evidence of Japan’s sharp turn to the left. But that essay was primarily for a domestic audience. It articulated many of the concerns about globalisation’s side effects that helped sweep the DPJ into power. José Manuel Barroso, European Commission president, found nothing in it that did not tally with European views on properly regulated markets.
Mr Hatoyama’s remarks on US-Japan ties have more potential to cause tension. His new foreign minister has declared that revising plans for relocating a US base in Okinawa is a high priority. Still, this is an issue that the two countries should be able to manage.
Nor is the DPJ merely the Liberal Democratic party in disguise. Many of the party’s heavyweights are LDP defectors, but behind them at least two-thirds of MPs are fresh-faced, some elected for the first time, with a more modern social agenda. True, the DPJ has not coalesced around a coherent ideology. Yet, as Mr Hatoyama says, taking over after half a century of one-party rule is bound to involve trial and error.
His cabinet appointments are mostly reassuring. Making Hirohisa Fujii, 77, finance minister is a sign his new government will be fiscally restrained. The party’s promise to tilt the economic playing field from big exporters to domestic consumers is correct, but extremely difficult to execute. Foreign minister Katsuya Okada, a former party head, is a safe pair of hands. Appointing Shizuka Kamei, enemy of postal reform, as minister for financial services, is more daring. Yet Mr Kamei’s call for socially responsible banks is not so far removed from his US and UK counterparts who are also pushing banks to lend to small business.
There is a third hypothesis about the new government: that it will sweep away the postwar consensus and unleash faster growth. That is probably the most deluded of all given Japan’s structural problems. If the DPJ has a coherent philosophy it is to better reconcile market forces with social cohesiveness in the context of China’s rise and Japan’s gradual decline. If it pursues that agenda, many foreign commentators will consider it a failure. But many Japanese would count it a success.
文末の部分に特につっかかっている。
諸外国が日本に期待している?そこの文脈が読めれば、日本が中国との折衝において、諸外国の評価と日本人の評価が 違うという意味が、どのように日本の政治に影響するかが見えてきそうなものだ。対外的な評価を気にするという意味ではなく、自国の不利益は避けた
いと思うし。
ここの文脈が見えない理由は、諸外国の中国に対する評価と日本の評価にズレがあるからだとは思う。それは何?
昨日、ここのコメント欄に、誤訳の指摘がある。これもちょっとメモ。
it is better to reconcile A with B ではなく,it(= a coherent philosophy,民主党の一貫した政治哲学がもしあるとしたらそれ) is to better reconcile A with Bなのでbetterはreconcileのほうにかかるでしょう.それをふまえて試しに訳すと,
「民主党が一貫した理念を持っているとすれば,それは中国は勃興し日本は徐々に衰退するという状況の中で,国内の社会的結束を保つことに市場の力を割くように上手な折り合いをつけることだ.民主党がこの方策の実現を目指していくとすれば,国外の批評家は失政とみなすだろう.しかし多くの日本人は(市場経済からの税を社会福祉の実現に向ける方策を)政権の成果だとするだろう.」
ということで「third hypothesis」の経済が高成長するように高福祉を廃し低福祉社会(小さな政府)にするという小泉改革の方針に則った国外の批評家が是とする方策は,民主党持っているかもしれない唯一の一貫した方策と対立するよ,日本人の多くはそれに喜ぶよ,ということでしょう.
投稿: U-tan | 2009.09.23 16:23
あとで検討。
って、ここがクリップ場所じゃないんだけど・・
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コメント
これ、食べたい・・・。
主人は豚が苦手なので、主人のはささみで作ろうかなぁ、と。
連休中は、献立を考えるのが大変でした。
いつも、ここをチェックしていて、全く同じものが作れなくても 味付けとか素材とか、ヒントをいっぱいもらっているので。 本当は、そういうのは自分の頭を使ってないから良くないのだろうとは思うのですが。
立ち話、いいですよね。子供の頃は、主婦になったら当たり前にするだろうと思っていたのにな。
投稿: あん | 2009-09-24 16:57
あんさん、ささ身は中央の筋を取るときに、割っていない割り箸に端を挟んで引き抜くとよいです。肉屋さんにおしえてもらってから以来、ずっとその方法ですが、最後のところまできれいに取れますよ。取った後は、形を整えてから肉叩きで叩くと、ストレスも発散ですっ
子どもができると立ち話も機会が増えるかも。そういえば、昔は幼稚園よりも保育園の方がお暇主婦が多かったです。だから駄弁りまくり。今はどうなんでしょうね、皆忙しい方ばかりかな。それに少子化だしと、あまりよい環境とはいえないかも。ですね。
投稿: ゴッドマー | 2009-09-24 17:36
おはようございます。
ささみの すじとり 、苦手だったので教えてもらって嬉しいです。あいにく、昨日はコレをみる、前だったので。いつもどおり、くしゃってなってましたが(笑)
メモってかえりま~すV
梅とチーズの取り合わせ、好評でした。
投稿: あん | 2009-09-25 09:32
あんさん、おはよう。
やっ、お口にあってよかったですね。
ささ身の筋取りは面白いので、沢山したくなると思いますが、たまにはご主人と一緒にとか楽しいと思いますよぅ
投稿: ゴッドマー | 2009-09-25 10:19
食べるの専門みたいだけど、思い込まずに、今度、一緒にやろうと誘ってみます。
投稿: あん | 2009-09-25 13:25