ベーコンと粒マスタードを挟んだポークソテー:野望
昨日は少し涼しかったので、パンを焼いて友人宅を訪問しました。いつもの高層マンションの絶景つきのお部屋です。ここからの眺めをいつも楽しませてもらっていますが、昨日はちょっと幻想的な光景に出会いました。
諏訪湖に降り注ぐ雨は上空から薄いベールが覆いかぶさるようにして徐々に下りてきて、水面のわずかな高さのところだけが透けて遠くまで見えるのです。そのベールがだんだん近づいてきていつの間にか自分いる場所に雨を降らせていたのでした。雨が降り始めるさまをこんな風に見たのは初めてです。自然の成せる業でいろいろな事を起こしてくれるので、毎回見ていて飽きない眺めで、その雄大さに包まれるようで癒されます。
さて、今日は特にどうと言う事もない豚肉のソテーですが、最近は単に肉を焼くというのはなく、「ジューシーラン」(Hint&Skill参照☛)を意識し始めてからか、厚切りの肉に何かを挟んで焼くことが多くなりました。両面を焼いている間に、挟んだ具が肉の厚みの中央で蒸し焼き状態になると同時に、肉の旨味と混ざり合って、このひと手間がなんとも嬉しくなります。「ああ、挟んでよかった!」と凄くほっとします。挟むものはそれこそアレンジして、好きなピクルスや野菜のスライス、にんにくなどのように熱で甘くなるようなものなど最高です。
今回は、味付けのために薄くスライスしたベーコンと玉葱に粒マスタードを塗って、真ん中に挟んで焼きました。普通の豚ロースが大変身です。ベーコンの塩分と香りが内側にすっかり広がって馴染んでしまったのが、同じ豚肉同士だからか、ロースがベーコンに変身してしまったかに感じました。このような味付け方法がある訳もないでしょうけど、マイブームになりそうです。ちょっとした事ですけど、あまりに美味しくて、ここで紹介せずにはいられませんでした。良かったらお試しください。
材料(一枚分)
- 豚ロース(とんかつ用)・・1枚
- ベーコンスライス・・1枚
- 粒マスタード・・小さじ1/2
- 玉葱スライス・・5mm厚で1まい
- 塩・胡椒・・適宜
- 片栗粉・・一つまみ
作り方
- 玉葱を半分に縦に切って、根元でつながった状態で5mmの厚みに切る。
- ベーコンをロース肉の長さに揃えて切る。
- 豚肉をまな板に置いて、赤身の厚みの半分に包丁を入れて脂身に出会うところまでスライスする(切り離さない)。
- 切った部分を開いてベーコンを乗せ、粒マスタードを塗って玉葱を乗せ、開いた肉を閉じて軽く押さえる。
- 縮みを防ぐために脂身に2~3ヶ所切り込みを切れて軽く塩・胡椒をふり指先で摘んだ片栗粉を両面にパラパラ振る。
- フライパンに油を薄く塗って肉を置き弱火にかける。※冷たいフライパンに肉を乗せてから焼き始めるのがコツ。
- 焼き色を見ながら、真ん中に挟んだ具の下の肉の色が変わって火が通ったら(ジューシーライン)裏返す。
- 開いている間に付け合せの野菜などを準備して、同じように両面が焼けたらできあがり♪
***
ま、私の思いつきのような段階の話だけど、自分で取材してコラムを書きたいと思っている。15年位前のお話で何だけど、ある会報誌でコラムを書いていた事がある。もちろん文才があるからではなく、頼まれて要望通りに書いていただけの話。ただ、あれは良い経験だったと思うのに、取材して書くという事の醍醐味を味わえた。その人になりきるということが自分のテーマで、時には、その人物が人に話したいと願わない事もある。そういう人からでも、その人から見えてくるもの、その人から生身の人間の温かさや愛情を感じ取るというのが人とのめぐり合いとして、私にとっては大きかった。
人に伝えることの重さを自分が担う事がものすごい緊張で、その緊迫した空気の中で集中して書くことの爽快感というのか、達成感というのはあった。ただ、自分の意思でコラムにしたのではなく企画に乗っていただけなので、なんとなく自分のものとして残らない。そこが、単に「経験した」で終わっているゆえんだろう。
機会があったら、既にピックアップしている場所に取材に当たりたいと思っている。
| 固定リンク
コメント