2009-07-04

にんにくを挟んだ豚ヒレ肉のポワレ

P7030005

 豚ヒレは、食材としては贅沢な部位で、一頭の豚から約1kgしか取れませんから、ロースと並んで高価な方だと思います。殆んど脂が無いにもかかわらず繊維のきめが細かいせいか、柔らかな食感です。繊維の向きに対して90度の角度で切ることだけ厳守です。ヒレ肉は小さいので場所もとりませんし、調理器具もコンパクトサイズで事足りるので扱いが楽です。揚げ物の初心者マークの方にとっては、手始めにはよい食材かもしれません。
  肉の間から何かがのぞくだけでも食卓の話題になってしまいますから不思議です。にんにくは、こんなに入れるの!と驚くほど挟んでも殆んど臭みが残りません。中で蒸されてホクホクの食感になり、甘く感じます。今日は、そういうわけで、少し目先を変えてみました。以前、スライス肉に挟んだカツレツも作っています(レシピ☛)。
 ヒレを横に置いて2cmの厚さでぶつ切りにしますが、真ん中で深い切込みを入れておきます。この切り込みににんにくのスライスを挟みます。肉を手の平で軽く押さえて形をならしたら、塩、胡椒を振るところまでを一連の作業とします。
 次の段階は、衣つけです。溶き卵に水を加えてつなぎ液を作り、袋に入れたパン粉を平らな場所に置いて麺棒を転がすか、無ければコップの底などで潰して細かくしてボールに移します。バーミックスでもできますが、道具を汚して後始末を増やす程の大げさな量ではないので、原始的な方法で充分です。小麦粉は小さめのバットや、無ければお皿の上に広げます。調理台に肉→小麦粉→つなぎ液→パン粉→バットの順に置いて流れ作業のようにします。いつものことですが、肉を直接触った手で小麦粉を触ると自分の手にまぶしてしまう羽目になるので、出来るだけ濡らさないように工夫します。最後のパン粉付けは、ボールを揺すって肉をくるくる回し、最後に軽く押さえて落ち着かせます。
 ここでお片付けをします。と言っても残ったパン粉、小麦粉、卵液にハムなどを千切って混ぜ合わせたものを肉と一緒に焼いて「テケレツのオッパッパ」のようなつまみ食い用を作ります(レシピ☛)。後片付けのつもりで作ったこのようなものが、意外に一番美味しかったりするのですよね。で、付け合せの野菜などを皿に用意してから揚げ始めます。

P7030002

 フライパンに15cm位の水溜りができる程度の油を注いで中火にかけ、油が広がってきたら肉を並べます。焼き色がついたら裏返して充分火を通します。肉全体がこんもりと盛り上がって、一回り縮んだ感じがしたらできあがりのサインです。
 昨日は友人宅でゆっくりと昼食を食べながらいろいろなことを話したのですが、楽しい会話は提供できなくても、喜んだり楽しんだりして食べてもらえるような料理の提供ができれば、その場が和むものだと思います。

材料

  • 豚ヒレ肉・・350g
  • にんにく・・5片
  • 塩・胡椒・・適宜
  • 小麦粉(できれば強力粉が扱いやすい)・・大さじ1
  • 溶き卵・・大さじ1(同量の水と一緒に)
  • パン粉・・カップ1弱
  • オリーブオイル・・大さじ4

作り方

  1. にんにくは5~6枚にスライスする。
  2. 肉を横位置に置いて2cmの厚さでぶつ切りにし、真ん中に深い切り込みを入れる。※先に切り込みを入れた方がやりやすい。
  3. 1の切り込みににんにくのスライスを挟み込んで閉じ、手の平で軽く押さえて平らにならす。
  4. パン粉は袋に入れて麺棒等を転がして細かくする。
  5. 溶きほぐした卵大さじ1と同量の水で薄める。
  6. 小麦粉を皿等に広げる。
  7. 4.5.6を手順通りに並べ、手を濡らさないように順番に衣を付ける。
  8. パン粉を軽く押さえてバットに並べ、ラップをして冷蔵庫で最低15分は休ませ、パン粉を馴染ませる。
  9. 残った衣の材料を混ぜ合わせ、卵でつないで丸くし、肉と一緒に焼いて後でつまみ食いをする。
  10. 付け合せの野菜を皿にもりつける。
  11. 食べごろの時間の20分ほど前になったらフライパンを中火にかけ、オリーブオイルを注ぎ肉を広げて焼く。
  12. 焼き色が付いたら裏返し肉がこんもりと盛り上がって一回り小さく縮んだらでき上がり♪

|

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: にんにくを挟んだ豚ヒレ肉のポワレ: