ポロ(ウイグル料理):元気を出して!
ウイグル料理でポロという料理があります。羊の肉と一緒に人参と玉葱、米を沢山の油で煮て(?)水を加えて炊き込む料理のことですが、以前テレビでたまたま見たモンゴル地方の鶏肉の炊き込みご飯を作った時に、何かの拍子に「ポロ」という料理とそっくりだと思って記憶していたことです(参照)。
日本と違って国境が陸続きにある国では、国境があってもすぐお隣さんなので、国境がない時代には当然行き来があったでしょう。料理も相当酷似していることが多いです。ウイグルで食べたらウイグル料理と誰でもそう思い、同じような料理を隣のモンゴルで食べればそれはモンゴル料理だとそう思うものではないでしょうか。余談ですが、トルコやギリシャ料理などはそっくりな料理がかなりあります。
今日は、羊のもものスライス肉でこのポロを作ってみました。極寒の国だからなのか、そういう文化だからなのか分かりませんが、とにかく使用する油が多く、油で何でも煮るという感じです。本来は羊の脂で羊の肉を煮るということですが、あまり脂が多いのは体がなれていないので減らしました。それもかなりな量を。
手順は、大き目の鍋に油を熱して肉を炒めます。というより煮るという感覚ですが、油は少な目にしたので炒める感じです。スライス肉なので直ぐに火が通りますからここで一旦取り出します。残った油で人参と玉葱、にんにくをしんなりするまで約10分炒めて甘味を引き出します。次に完熟トマトを湯剥きして手で潰して加え、水と塩を足して10分程煮込みます。これでご飯を炊き込むスープの完成です。洗ったお米を加えて蓋をして煮立ったら火を弱め、肉を戻し入れて15分蒸します。火を止めてからさらに15分蒸らして完成です。
昨日もパエリアで今日も炊き込みご飯かぁという感じですが、6月5日にウイグルで起こった暴動に関するニュースに触れて(参照)、悲惨で、ウイグルの人々の抗議するエネルギーが衝撃的です。擁護するというのは変ですが、料理でも作ってという気持ちになりました。因みにこのウイグル料理はおもてなしやお祝い事の時にするそうです。そういった意味ではありません。失礼があってはいけませんが、励ますような気持ちです。
材料
- マトンもも肉スライス・・250g
- 米・・2.5合
- 人参・・150g
- 玉葱・・300g
- にんにく・・3片
- 完熟トマト・・中3個
- オリーブオイル・・大さじ4(約60cc)
- 塩・・大さじ1
作り方
- 米は洗って笊に上げて水気を切っておく。
- トマトは湯剥きをする(一時間ほど冷凍庫で凍らせて皮に流水を当ててもきれいに剥けます)。
- 人参は斜めに薄くスライスし、そのまま重ねて倒して薄さと同じ厚みに千切りにする。
- にんにくは包丁の柄で潰す。
- 玉葱は5~6mmの櫛切りにする。
- 大き目の鍋に(中華鍋など)オリーブオイルを引き肉を炒めて色が変わったら油を切って一度引き上げる。
- 残りの油で玉葱がしんなりするまで炒め、人参とにんにくを加えてしんなりするまで約10分炒める。
- トマトを大き目に切り、握るように潰して加え、水と塩を加えて10分煮込む。
- 洗った米を均一になるように加え蓋をし、沸騰するまで中火で煮る。
- 沸騰したら肉を戻しいれて火を弱め、15分煮る。
- 火を止めてさらに15分蒸らしてでき上がり♪
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