竹麦魚(ホウボウ)のポワレとトマトソース:夏野菜をふんだんに頂くレシピ
今日は鋒鋩(ホウボウ)のトマトソースです。魚屋さんで目が合うとつい連れて帰りたくなるような憂いの眼差しと、愛嬌のある可愛い顔立ちの憎めない奴です。白身で脂も乗った美味しい魚で、刺身などもなかなかのものです。美味しいスープが取れるのでホウボウといったらもっぱらアクアパッツアが定番な私です(レシピ☛)。
これからトマトの最盛期となる季節に向けて、今日は、完熟の甘酸っぱいトマトがソースの味付けです。ポワレしながらオリーブオイルを掛け回し、表面にゆっくり火を通してから蓋をして蒸し焼きにします。取り出して、旨味の染み込んだオリーブオイルでにんにくとトマトを炒めて白ワインで風味とコクを付けたらしばらく煮詰めます。このソースをホウボウに絡めて頂きます。
今日は、ホウボウの頭をつけたままで、全体から美味しい出汁が取れるようにします。こういう時には「壷抜き」で内臓を取り出すのが一番で、出来上がりがきれいな上、熱が回りやすいので美味しく蒸れます。「壷抜き」は毎度のことですが、以下の通りです。
内臓を出すには、口から菜箸を突っ込んで両エラを二本の箸の間に挟むように内側に寄せ、箸をそのまま内臓まで届かせます。両方の箸をしっかり握るように持ち替えて捻ります。エラが付け根で切れた瞬間箸が軽くなるので、そのまま内臓を挟みながら引き抜きます。これを「壷抜き」と呼びます。一切包丁を入れない方法で、漁師があみ出したと言われています。魚を丸ごと料理する時にはこの方法で内臓を取り出すと出来上がりもきれいです。(黒メバルの中華風包み蒸し☛参照)
塩を振って10ほど臭み抜きをして水分を吸い取り、オリーブオイルを引いたフライパンでそのままポワレします。油を熱して予熱はしません。冷たい油から魚は焼きます。理由は、いきなり熱い油に魚を入れると、皮がびっくりして破れてぼろぼろになります。オイルは必要最低限にしますからスプーンですくって、繰り返し上部に回し掛け、途中、セロリとズッキーニをフライパンの端で焼きます。蓋をして7~8分蒸し焼きにし、崩さないように皿に盛り付け、残ったオイルでにんにくをソテーして香りを油に移します。ここで湯剥きしたトマトを煮詰めて、トマトの形がなくなってきたら白ワインを加えてアルコールを飛ばし、塩、胡椒で味を整えます。
ホウボウはソースと一緒にしばらく煮込んでもよいと思いますが、私は、ホウボウとソースが独立していた方が好きなので、食べる時にソースを絡めて頂きます。
魚が大きいと油をかけながらマニュアル操作のようになりますが、小さいサイズならそのまま焼けるのでオートマチック仕様という手間いらずポワレです。鰯や鯵等の光る青い魚でもこのソースは合います。
材料
- ホウボウ・・3尾(25cm)
- オリーブオイル・・大さじ4
- 完熟トマト・・2個(200g)
- セロリ・・1本
- ズッキーニ(黄色)・・1本
- にんにく・・1片
- 塩・胡椒・・適宜
- 白ワイン・・大さじ3
作り方
- ホウボウは壷抜きで内臓とエラを取り除き、塩を振って10分程おく。
- 塩が溶けて水が出たらキッチンペーパーで吸い取り、背ビレの両側に並行に浅く隠し包丁を5cm程入れる。
- トマトは湯剥きか、冷凍して表面の皮を剥く。
- セロリは5~6cmの細い棒状に切り、ズッキーニは3cmの輪切りにする。
- フライパンにオリーブオイルを引いて中火にかけ直ぐにホウボウを並べる。
- ジュージューしてきたらオイルをスプーンで掬いながら、表面の色が変わるまで満遍なく繰り返し掛けまわす。
- セロリとズッキーニを端に並べ、蓋をして7~8分蒸し焼きにして火を通し、皿に盛り付ける。
- 残ったオイルで潰したにんにくをソテーし、香りを油に移し、粗く切ったトマトを加えて煮る。
- トマトの形がなくなったら白ワインを加えてアルコールを飛ばし、塩・胡椒で鯵を整えホウボウに回し掛ける♪
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コメント
竹麦魚(ホウボウ)のポワレとトマトソース
素晴らしいお魚料理
おいしそうです
投稿: ryuji_s1 | 2009-07-11 11:23
ryuji_s1さん、こんにちは。
いつもコメントありがとうございます。
投稿: ゴッドマー | 2009-07-11 15:06