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2009年7月

2009-07-31

隠元(インゲン)の煮浸し:アスパラガスのお浸しもあわせて参考までに

Suwako  昨日は、久しぶりにお天道様を拝めてなんだか嬉しかったです。せっかくの天気なのに出かける当てもなく、ブログの組み立てなどに取り組んでいましたら、例の諏訪湖半のマンションに住む友人から「ブルーベリーのタルトを一緒に頂かない?」と、御三時のお誘いがあって嬉しく楽しく出かけました。最近は、誰もが働いているのが当たり前で、「有閑マダム」と言ってはなんですが、昼下がりのひと時にタルトとコーヒーで御三時などをする暇な主婦もあまりいないでしょうけど、家族にゆったりしている人が一人ぐらいいるのもいいものです。忙しくしている人ばかりでは殺伐とした空気が漂います。山本七平の「父と息子の往復書簡」を読み終えAmazonNetShopたというのもあって、読んだ感想などを伺いながらの楽しいお茶でした。余談ですが、この本は本当にいろいろなことを考えさせられます。山本のような父子関係は、ある意味理想です。男同士のテレもなく、ストレートに息子を受け止めている付き合い方などはすばらしい関係だと思います。

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 さて、何の変哲もない普通のインゲンの煮浸しです。が、ちょっと丁寧に拵える(こしらえる)と、なんとも上品で美味しい一品になるので、是非にと思ってレシピを書いています。
 半透明に透けた干瓢(かんぴょう)がなんとも柔らかそうでしょ。下茹でしたインゲンを同じく下茹でした干瓢で数本ずつ束ねて、下地で軽く煮てそのまま冷ますだけのお料理です。インゲンに味を入れるために、軽く下茹でしますが、この手間を省かずに作るのが、出来上がりを良くします。下茹での目的は、野菜の水分を抜いて味が入りやすくなるのと、塩で色止めをして鮮やかな色を残すということです。栄養的に下茹でするのをためらう嫌いもありますが、それは下茹での方法の問題で解決します。(godmotherの料理のHint&Skill参照☛
 下地の濃さは好き好きでというのもありますが、誰もが一様に美味しいと味わえるレシピというのもあります。出汁、醤油、味醂を10:1:1の割合で作るのが覚えやすくて簡単です。また、分量を変えて出汁、塩、淡口醤油、酒を100:1%:0.25%:0.5%という色の薄い漬け地もあります(レシピ☛)。
 今日は覚えやすい10割の方で作りました。下茹でするお湯をたっぷり沸かし、2%の塩を加えてから時間が少し長くかかる干瓢を先に入れます。沸騰してからインゲンを加え、干瓢は端を親指の爪で軽く押して爪のあとがのこるくらいまで茹でたら引き上げます。インゲンは、豆の部分が白く透けて、周囲が透けた濃いエメラルドグリーンに変色したら引き上げます。時間でいうと干瓢は4~5分、インゲンは2~3分の間くらいです。
 荒熱が取れたらインゲンの二箇所を干瓢で結んでほぼ半分に切り分けます。干瓢の端を2cmほど長めに残して2週して、両端が最後に十文字にならないように横に平行に並ぶように結びます。漬け地を煮立てたら切り揃えたインゲンを並べ、沸騰後4~5分煮て火を止めます。そのまま冷まして味を入れます。

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 参考までに、同じようにグリーンアスパラガスもお浸しにすると和風の味わいが楽しめます。一緒に作って見ましたので、どうでしょうか。

材料
Asupara 

  • インゲン・・200g
  • 干瓢・・1m
  • 漬け地・・300cc

(鰹出汁・・250cc、醤油・・25cc、酒・・25cc)

作り方

  1. 鰹出汁をとり、漬け地を作る。
  2. 干瓢とインゲンは洗って2%の塩を加えたたっぷりの沸騰したお湯で下茹でする。(godmotherの料理のHint&Skill☛
  3. 荒熱が取れたら5本を一組に干瓢で2箇所結び、半分に切る。
  4. 平なべに漬け地を沸騰させ、2のインゲンを並べて中火で4~5分煮る。
  5. 火を止めてそのまま冷まして味を入れる♪

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2009-07-30

油鰈(アブラカレイ)のポワレ:ポワレの詳しい解説

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 油鰈(アブラカレイ)なんて名前のカレイがいるなんて驚きましたが、その名の如く脂が乗っているというのが名前の由来らしい(参照☛)。この辺で昔から見かける冷凍のカレイとは違って、大型です。四枚卸で一枚が30cmほどありますから、頭と尻尾を加味するとかなり大きなカレイです。これが、北海道から入ってくるのだそうで、一応近海物です。生よりは加工して冷凍になっている方が本来は新鮮な状態な筈です。
 このカレイに触れて思い出すのは、ここに私が嫁いできたころからこのような半加工の魚が多いということです。陸の孤島などと言われるゆえんとしても、長野県は昔は輸送事情の悪いところですから鮮魚に期待をするものでもありません。昔からそれなりに工夫を重ねて魚を食べる努力というのはあったと思います。味噌や糟漬けなどが並ぶ店先の風景に驚いたものでした。 
 さて、カレイの料理は何といってもフライが美味しい派と、煮付け派に分かれるような気がします。油カレイのように油が乗っていて身に甘みのあるようなタイプは煮つけで醤油味を付けるよりも、フライにした方がそのものの味が楽しめるような気がしますね。但し、水分が多いので揚げてから時間がたつとしんなりしてしまいます。
 今日はフライにしてみました。そうそう、私の料理では、たっぷりの油で揚げるということがなくなったことは既に話していますとおりで、フライパンで大目の油で揚げ焼きのようにするポワレに移行しています。パン粉を麺棒で細かく挽いたのを使って、なるべく油を吸い込まないようにします。油の量は材料の淵に油が少し見える程度です。反面ずつ焼いてジューシーラインをキープすることを意識において火を通します。どんな食材も柔らかくジューシーに仕上がるので、揚げ物の革命的方法だと納得しています。
 「ポワレ」で検索をかけると、今までいろいろな食材で堪能してきた軌跡がここにはたくさん埋まっていますが、それは、品を変えて実験をしてきたということですから、自信を持ってこの料理方法はお勧めです。

Poware2

 早速作り方ですが、何度も紹介してきたとは言え、ここをはじめてご覧になる方もいらっしゃるでしょうから、最初から書きます。材料を切る段階で意識するのは、でき上がりを同時にする意味でできるだけ均一な大きさに切ることがポイントです。例えば、一人分として大きな切り身をワンプレートにしてサラダなどと一緒に盛り付ける場合と、二口大くらいに小さい切り身にして大皿に盛り付け、大勢で食べる場合とでは切り方が違います。ここをどうするのかまず決めます。それによって衣関連の材料の分量が変化します。レシピの通りにできるかどうかと、違う場合は手持ちの材料が足りるかどうかをチェックします。
 衣ですが、溶き卵と小麦粉を混ぜ合わせて、てんぷらの衣のようにしたものを最初に付けてからパン粉をまぶすのも悪くはないと思った時期もありますが、いえ、十分これでもできますが、やはり衣が分厚くなるので余程の注意が必要です。むしろ丁寧に小麦粉を軽く刷毛でまぶして溶き卵を通してパン粉を付けるのが結局手っ取り早かったりします。これもやり方でかなり作業性が良くなります。私の方法ですが、材料を切ったらこの場合は塩・胡椒をしてしばらくおきます。水分をキッチンペーパーで吸い取ってから小麦粉をまぶし、刷毛で余分な粉を落とします。ここで一旦作業は終わりです。周囲を片付けて(小麦粉は取り置きします)、溶き卵に水を加えてつなぎの液を作り、袋に入れた(または紙に挟んだ)パン粉を麺棒などで挽いて細かくし、ボールやバットに移します。先に小麦粉をまぶした材料に菜箸で卵液を絡め、パン粉のボール(またはバット)に移し、ボールを回すようにしてパン粉をなじませ、裏返して軽く押さえてパン粉をなじませたらラップをし、冷蔵庫で最低30分休ませてパン粉を馴染ませます。時間差で準備しておく場合は、このままの状態で半日くらいなら置くことができます。
 一人で作る時は、このように周囲を片付けながら分業にするとでき上がった時に気持ちよく終わることができます。残ったパン粉、小麦粉、卵液は全部一緒に混ぜて、そうですねぇ、ハムや竹輪、魚肉ソーセージなどを小さく切って混ぜて、ハンバーグのように整形してポワレにするとサイドに美味しいオプションとして、または、途中のつまみ食い用に最高です!
 最後に焼き方ですが、先にも書きましたように材料に周囲に油が見える程度の分量の油注いだフライパンを中火にかけ、油が温まったら材料を並べます。揚げ物と違ってフライパンの表面の温度で焼くので、揚げ物よりはやや多めに一度に焼くことができます。くれぐれもびっしり並べるようなことのないように要注意です。周囲の色が変わって、表面に水分がにじみ出てくる頃が裏返すタイミングです。同時に焼き色もついている頃合いです。全体的に一回り縮んだ感じが出てきて、材料がこんもりと盛り上がった感じになったら焼き上がりです。引き上げて油を切ります。ここで最後のバターの風味付けをします。フライパンの油を払ってから中火にかけ、バターを溶かしたら油を切った材料をもう一度戻して両面を焼きます。これで完成です。

材料

  • 油カレイ(切り身)・・2枚(600g)
  • 塩・胡椒・・適宜
  • バター・・30g
  • レモンスライス・・人数分
  • 付け合せ野菜・・塩漬け豆腐のトマトサラダ

揚げ衣

  • パン粉・・カップ1/2
  • 小麦粉・・大さじ2
  • 溶き卵・・大さじ2(同量の水)

作り方

  1. カレイを適当な大きさに切って塩・胡椒をまぶして10分ほど置く。
  2. 小麦粉を1にまぶして刷毛で余分な粉を落とす。
  3. 溶き卵、細かくつぶしたパン粉はボールに用意し、3を溶き卵を通して続けてパン粉をまぶし、これを繰り返してすべてにパン粉をまぶしたらバットに並べてラップをし、冷蔵庫で最低30分寝かす。
  4. この間に付け合せの野菜を準備する。
  5. フライパンに大きな水溜りができるくらいの油を注いで中火にかけ、パン粉を試しに落としてくるくる回る感じになったら材料を面積の2/3まで並べる。
  6. 周囲の色が変わり、表面に水分がにじんできたら裏返し、一回り縮んだ位になったら油を切って引き上げる。
  7. フライパンの油を払ってバター落として中火にかけ、6のカレイをもう一度戻して風味よく焼いてでき上がり♪

☆ ぐれさんのアレンジ(画像からジャンプします)

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2009-07-29

ちょっとお知らせ

 まだ良く考えがまとまっていない状態だという事を前置きして、ブログの運営方法を変えるという兆しが想定の中にあります。内面的なことで解決できていないという状態でもあり、日々の更新をしながらそのことも解決するということがなかなか同時に進行できません。そうかと言って毎日悶々としているわけではなく、至って元気です。自分の事が良く見えないということと、そういう時は散漫で集中できないので、休み休み考えをまとめてみたいと思います。
 足掛け四年ほぼ毎日更新してみて、所詮、毎日食べる料理のことを書いているブログなので、ここまでしてきたことをそのまま続けることも難なくできますが、ここでじっくり考えをまとめて、ブロガーとしての成長の節目にしたいと思います。言い換えれば向上のためです。
 じっくり考えても直ぐに答えを出そうというものでもないので、ゆっくり更新しながらというようになると思います。それでも、どうかご心配なく。毎日の更新に間が空くことなどは普通にはあることですけど、私と長くお付き合いいただいているPCの向こうの方々には、このことを奇異に感じられ、ご心配されませんよう一言添えたくてお知らせしています。
 また、先ほど設定の変更をしたのですが、サイドバーに「Links」としていくつかまとめてみました。その中の「godmotherのクリップボード」ですが、これは以前いたずらに作ったもう一つのウェブページで、使用していませんでしたが、ここは、その日のエントリー以外の書きたいことのために使用するつもりです。よろしかったら時々覘いてください。

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2009-07-28

Inspired by「中島さくら」:100人が食べて100人が頷く美味しい豆腐への野望

 茅野市の湖東という町で営まれている「中島豆腐店」さんの豆腐が格別に美味しい。このお豆腐を口にできる事自体が希少な事です。今のところ私が知るのは、茅野市の「たてしな自由農園」で売っているだけです。店頭に出ると直ぐに売切れてしまうほどの数しか出さないという理由もあるのでしょうけど、このお豆腐を待っている人も多く、ここで買えるのは本当にラッキーなのです。地方紙の「信濃毎日新聞」をとっていて、ここで四月に紹介されたようですが、チェック漏れのようで私は気づきませんでした。

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 時々私がここで騒ぐのですが、美味しいお豆腐を探すのは諦めたと言いながら、実はどこへ行ってもその土地で美味しいと親しまれている豆腐店を聞きつけては、一度は買ってきます。今までで一番遠いのは三重県伊賀市の丸柱にある「福八代(フクヤ)」さんの木綿豆腐です。次が下諏訪町の和田峠付近の店。今回の中島豆腐店の三店です。中島さんの豆腐なら運がよければ毎日でも入手できるのでありがたいことです。

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 最近ムラムラと湧き上がる野望なのですが、うちの近所に「萬屋」と屋号で豆腐店がありました。そこのお豆腐も美味しかったのです。なんと言ってもこの地区は霧が峰高原からの豊富な美味しい水に恵まれていますので、豆腐だけでなく酒蔵や味噌蔵が恩恵を被っていて、多数点在しています。この萬屋さんは、ご主人が亡くなってから10年ほどになりますか、あれ以来お店を閉めてしまいました。古い佇まいのままで、ガラス戸越しに中を窺うと、かつての豆腐を作っていた機械には白い布が被せられていてそのままのようです。実は、私は、持ち前の根性で美味しい豆腐作りに励もうかと野望を抱いています。ここを借りるか、買い取るかしてそれが実現できないものかと考えています。お金は何とかなる。早朝の作業は任せなさい、何年間も早起き生活です。腕はこれから修行して磨きます。あとできない要因はないのじゃないかしら。と思うと直ぐにでも始められそうな軽い気持ちになります。
 こんなことずっと前から思っていますが、始めるきっかけに結びつかなかった理由もその都度あって、こういう事は人生でも「縁」ということとの「偶然」でしょうか。ああ、前に具体化しなかった理由は、「脊柱間狭窄症」で足に少し痺れがあって、体力に自信がない時でした。うーむ。考えてしまいます。ま、一人じゃ無理ですね。その前にパンを本格的に作って売って欲しいと言われていることも整理していませんし。今これが一番気になっていることでしょうか。少し整理して自分の気持ちもさっぱりしたいです。
 そのもっと前の段階で、お尻に根っこを生やすのはここか?の方が急がれた課題です。ああ、それが一番のネックです。その腹が決まらないのでいつもこんな感じに中途半端になるのでした。

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 さて、今日は「中島さくら」という名前のついたうっすらピンク色の豆腐をそのまま頂いて、半分は、塩漬け豆腐にしてサラダで頂きました(レシピ☛)。豆腐の香りと食感、甘味がなんとも言えず美味です。この豆腐の塩漬けがサラダの味付けとしてトマトとのコラボですから、豆腐の味の違いが顕著に現れます。白い器に入れて色の違いが分かりやすくしました。このピンク色は、「赤大豆」を原料にしているからで、栄養的にも優れているにもかかわらず、400gで¥250ですから、特にべらぼうなお値段でもないです。これでは都会から来たお客さんが大喜びするわけです。
 私の昭和の感覚だと、美味しいものは自然のもので高価ではなく、贅沢品が高価なのです。ですから、このお値段の感覚は昭和な感じで、内心は安心です。高度成長期の日本の時は、それなりの製品が生み出されていたわけで、安くて美味しいとは言いがたい製品が殆んどですから、そういうものに舌が慣れ、価格設定の価値の据え方はそのまま今に引き継がれているので、まずくて高価でも他に付加価値がついていると人は買うというお商売です。
 そう言えば、昨日民主党から公約が出ましたね。消費税に関して何も触れていませんが、概ね独身者と中学生以上の子どものいる家庭にとっては大きな増税となるようです。ということは、私のような世代と団塊世代以下の世代の二世がそれを担うというと言っても極論ではないです。なんだかげんなりなマニフェストですが、私の世代では生み出すものは何もないなどと言ってはいられない、何かしなくてはならないようです。ちょっと強迫観念に迫られているような気がします。
 これからの方々へ、人生で、本物と言われるようなホンマものは体験しておくとよいです。そういうものの味わいというのは、今の時代のどんなに精巧な設備を以っても容易にはできないことが多く、人の手間が入って、匙加減されたものから生み出される物が多いです。だから希少で貴重です。自然の恵みに人が手間を掛けて作っただけのものに付加価値はつけない、という謙虚な姿から本当のものというのは見つかるものです。
 百年に一度といわれる恐慌です。ここで、「働く」ということの本質に戻るいいチャンスのような気がしていています。その思いが私の中にある野望を擽るのか、本物の豆腐を食べてもらいたいとう野心のようなものが湧き上がってくるのです。
 美味しい豆腐というのは、100人が食べて100人が美味しいと頷くような豆腐のことで、昔の作り方に忠実になればそういう豆腐はできるものです。大量に作ろうとか、柔らかい食感を求めるなどの人の好みを満足させるものではないのです。現役を退いた、高齢で豆腐屋をしていたようなお年寄りに、戦前の豆腐はどうやって作っていたかを教えてもらいたいものです。戦後、わずかに残っていた昔の技術で作った豆腐を食べて育った私が、きっと英気ある働く世代の最後の生き残りでしょう。
ま、今のところは妄想ですが。

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2009-07-27

インゲンの素揚げ:「油通し」「下茹で」と「湯通し」の違い:「更年期」の雑感

 いまいちカラッとしない天気です。蒸し暑さの不快度は、この諏訪でも高まりを見せています。気温は、昨日は28度しかないのに、私はバテバテです。日の出も程遠い真夜中の三時半のジョギングは、いつもならひんやりとして気持ちがよくのですが、このところ少し息苦しいです。

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 この暑苦しいのに揚げ物ヤダッ!って言わないで是非作って欲しい食欲増進のインゲンの素揚げです。170度くらいの温度の油で揚げますが、比較的短い時間で揚がるので、他の料理にしても暑さは変わらないでしょう。
 揚げ始めると、最初はおとなしいのですが、次第に野菜の水分と油が反発し合い、賑やかな音を立て始めます。その音が少し静まった頃が食べごろです。食べごろと言うのは、インゲンがシャキシャキしていて、甘味も感じられる頃合です。油を切ったら熱いうちに生姜醤油をスプーンで回し掛けて味付けします。これだけです。が、大変美味しいです。冷めても味や色が変わらないので時間差で作って準備できます。山盛り作っても、我が家ならペロッと食べてしまいます。夕食のおかずでは、勿論これだけではないのですが、もしもっと量を増やしたいとあらば、爆発防止の穴を開けてしし唐や、南瓜(かぼちゃ)が旬の野菜の素揚げとしてはお勧めです。
 今日は、モロッコインゲンとサヤインゲンの二種類を揚げてみました。モロッコインゲンは、ゴワゴワしていて一見硬そうですが、茹でても揚げても非常に柔らかい食感で、ポリポリ食べるという感じですが、サヤインゲンは、シャキシャキとしていますので、食感の違う二種類が食卓に並ぶと楽しいです。
 素揚げの料理が出たところでついでですが、中華料理に「油通し」という下処理の方法があります。知っている方も多いと思いますが、日本の「下茹で」と同じ原理です。調味する前にあらかじめ下茹でや油通しをする意味は、野菜の色があざやかになるので食欲をそそる効果や、野菜の水分を出すので、味がしみ込みやすくなります。方法は、「油通し」は、140度くらいの低音の油にさっと通すだけです。「下茹で」は、1%の熱湯に野菜を入れ、鮮やかな色に変化したら直ぐに引き上げて冷水で冷ますだけです。 
 もう一つついでの話ですが、間違え易いこととして「湯通し」というのがあります。魚肉や油揚げ、こんにゃくなどの下ごしらえでこの方法を使います。余分な油を取り除いたり灰汁や臭みを流します。必ず熱湯を使用して、掛けまわすか鍋にお湯をたぎらせてさっと通したりします。豚の挽肉なども臭みと余分な油が抜けて上品な仕上がりになります。魚でしたら、ぬめり等の臭みの元や鱗(うろこ)などを取るのにも効果的です。

材料

  • インゲン二種(モロッコ・サヤインゲン)・・適宜
  • 揚げ油・・適宜
  • 生姜醤油
  • 醤油・・大さじ2
  • 卸し生姜・・大さじ1

作り方

  1. インゲンを洗って水気を拭き取る。
  2. 醤油と卸し生姜を合わせる。
  3. 170度に油を予熱し、インゲンを揚げる。
  4. 音が静かになってきたら油を切り、皿に移して生姜醤油を回し掛ける。
  5. 何回かに分けてインゲンを揚げ、その都度、生姜醤油の皿に移しては上下を返してタレを絡める。

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2009-07-26

飛魚(トビウオ)の中華蒸し:ピーナッツオイルを仕上に掛けて頂きましたよ

 昨日は、いつ降ってもいいようなどんよりとした空のまま、夕方まで降らずに何とか持ち応えたと思っていましたら、いきなり大粒の雨が風とともに吹きつけ、ちょっとの隙間からでも吹き込むような集中豪雨になりました。諏訪の地形は、擂鉢状の盆地のようなものですから、少し時間を置いて諏訪湖を囲む周囲の山々から一気に水が集まってきます。河口付近では、川が氾濫を起こしますが、昨日程度ならまだ濁流になるといった程度です。このところ雨量が多い傾向なので、川のそばでは話し声が聞こえなくなるほどになります。諏訪よりも、二年前土石流を起こした岡谷市の方が心配です。山口県の土石流のニュースも連日その大変な様子を伝えています。この雨も何とか早く納まってくれることを願います。

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 さて、今日は、夏場が旬の飛魚(トビウオ)です。20cm位の大きさのはよく見かけますが、今日のは30cm以上もある大きなサイズです。大きな飛魚に遭遇したら是非お刺身でと思っていましたが、ふっくらと蒸し上がったのをタレで食べるのも魅力で、店先でお店のお兄さんといろいろ話していましたら、横でずっと会話を聞いていたおば様が「じゃ塩焼きで」と言って、さっさと買って行ってしまいました。私は、まるで店の「さくら」のようです。「青々としていて新鮮ね。どうやって食べるのが一番堪能できるかしらね」などと聞けば、その答えを周囲の人が待っていて、これだ、と決断した人はさっさと買っていくという流れです。
 いろいろな魚で中華蒸しを食べてきていますが、この料理に一番合うのは白身の魚です。そう、飛魚は青い魚ですから、普通は蒸すと青い魚独特の臭みが気になる時もあります。ところが飛魚の身は、どちらかというとカレイのような白身に近く、甘味があり、油っこさがありません。九州の長崎あたりでは「あご出汁」と呼んで、飛魚の干物で出汁を取ります。この出汁が非常に上品で、臭みが無い美味しい出汁を取ることができます。ですから、型が大きいとは言え、とてもさっぱりした魚です。

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 小骨が少なく、内臓も少ない魚ですからエラを外す程度の簡単な下ごしらえで捌きます。トレードマークの羽根は根元からばっさり切り落とし、尻尾も30cmの鍋に入りきらなかったので切り落としました。味のしみ込みを良くし、身崩れを防ぐために、背ビレに沿って左右に並行に隠し包丁を入れてクッキングペーパーP9110002に並べ、あわせ調味料をかけまわして蒸します。そうそう、今回は前に頂いたコメントの通り、ピーナッツオイルを出来上がりに回し掛けてから頂きました。実行する前からその方法で食べたらどんなに美味しいか想像はついていましたが、とても美味しいです。メタボが気にならないではないですが、ソースとしてのオイルは、ポワレならバターを掛けたりするのと同じで、美味しい食べ方の極意のようなことですから、ここは引きませんよ。

Tobiuo2

 せっかくの飛魚の旬ですから、魚屋さんで見かけるようなことがあったら是非、この中華蒸しを試してみて欲しいです。飛魚がなくても他の魚で紹介していますので、参考までに。ピーナッツオイルが無かったらオリーブオイルでもお勧めです。魚を丸ごと食べるのを面倒臭がる息子が、一心不乱に食べていました。
【他の魚の中華蒸し料理例】
◇ クロメバル☛
◇ クロソイ☛
◇ 眞子カレイ☛

材料

  • 飛魚(35cm)・・三尾
  • 薬味葱・・適宜
  • ピーナッツオイル・・小さじ3

合わせ調味料

  • 醤油・・大さじ4
  • 酒・・大さじ4
  • 味醂・・大さじ2
  • 胡麻油・・小さじ2
  • 細葱小口切り・・適宜
  • 生姜のみじん切り・・大さじ2
  • ウー・ウェンパン
  • 33cm×33cmのクッキングシート・・1枚

作り方

  1. 飛魚の鱗(うろこ)をこそげ取り、羽根(胸鰭)を根元から切り取り、エラを抜いて下ごしらえする。
  2. 飛魚の背ビレに沿って、間に挟むように両側に隠し包丁を10cm程浅く入れる。
  3. 合わせ調味料を小ボールで混ぜ合わせる。
  4. 蒸しプレートにクッキングシートを敷いて飛魚を乗せ、3の合わせ調味料を回し掛ける。
  5. ウー・ウェンパンでカップ2ほどの水を強火で沸騰させ、4を乗せて蓋をする。
  6. 蒸気抜きの穴を2個開けたまま15分蒸し、皿にもりつける。
  7. ピーナッツオイル小さじ1を全体にかけ、薬味の葱を散らして召し上がれ♪

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2009-07-25

鶏肉のスープでトマトリゾット:よい塩というのは

Risotto2

 最近ハマっているトマト料理の一環で、いろいろな食べ方を試しています。昨日は、コメント欄で塩漬け豆腐とトマトだけで和えるサラダが美味しくできたと感想を頂きました。何故トマトの果汁が他の野菜を美味しくしてしまうのか謎なのですが、その不思議に触れて、トマトにはいろいろな意味で興味が出てきている近頃です。
 また、塩のことですが、今まで特に言及するでもなく、私はこういう塩を使っていますよ程度の紹介はカテゴリーの「調味料」にあります(参照☛)。塩を語る情報は沢山あり、私如きが手を出せるような分野でもないのであえて言及はしてきませんでした。それは今でも同じですが、塩に関してちょっとだけ拘っていることがあります。
 スポーツに熱中している育ち盛りの息子などに良く話すことは、運動で汗をかいたときの水分補給は勿論ですが、塩分もかなり重要だということです。昔の暑さと今は違って、35度以上の炎天下や、蒸し蒸しする体育館でもスポーツ時では積極的に水分補給をします。それでも倒れてしまう場合があって、多くは塩分不足が加担した熱中症です。以下Wikipediaより☛

 汗をかいた際には水分だけでなく塩分も排出されるが、それにも拘らず水分だけを補給すると血中のイオン濃度が低くなる。体は血中のイオン濃度を一定範囲に保とうとさらに汗をかいたり排尿しようとしたりするため、さらに水分不足となり熱中症や痙攣を引き起こす場合もある。そのため、高温環境下で作業を行う鋳物工場などでは、作業員の塩分補給用に食塩が置かれている。

 塩分の取り過ぎは控えるべきですが、塩の味付けというのは料理でも大切で、どんなに醤油で味が調っていたとしても、少量の塩を加えただけでぐっと味が締まります。ここで栄養のある塩と呼んだらいいのでしょうか、「にがり」の成分が多く残っている塩が料理の味の決め手となります。

にがり(苦汁、滷汁)とは、海水からとれる食品添加物。海水から塩を作る際にできる余剰なミネラル分を多く含む粉末または液体であり、主に伝統的製法において、豆乳を豆腐に変える凝固剤として使用される。Wikipediaより抜粋

 単に塩辛い塩ではなく栄養のある美味しい塩を使って欲しいです。金額はピンからキリですが、成分を良く見ると高価だからミネラルが多いとは限りません。ここが要注意です。私は、沖縄で自然の製法で作られている小渡幸信(おど こうしん)さんの作る塩を昔から愛用しています。世界一ミネラルの多い塩と定評があります。(調べたら世界一とうたう塩が多いので、この表現は取り消します。)以前NHKBS放送で見ましたが、ミネラルを残す為には手作りが一番いい方法だそうです。釜で煮て濃度を上げて結晶になった塩がそうです。天日干しの塩のミネラルの倍以上だそうです。そういう塩で白いご飯のおにぎりを握って食べると、どんな人でも塩の味の違いが一番良く分かります。体は塩を良く感じるものなのだと思います。

Risotto

125pxflag_of_italysvg さて、塩の話で終わりそうになりますからそろそろトマトのリゾットレシピへと移ります。
 誰でも簡単にできる手製の鶏胸肉のハム(レシピ☛)がトッピングされていますが、まず、このハムを作った後に残った煮汁がリゾットのベースになっています。と言っても塩辛いので水に少し混ぜて、薄めたものを使用します。ローズマリーやセージなどのハーブの香りもイタリアンな風味で、トマトとよく合います。胸肉ハムを作った後の再利用としてのレシピのつもりではありませんが、作った時には、リゾットのスープにも役立つという程度の意味合いです。このハムを特に作るというのでなければ、鶏肉を細かく切って分量の水で軽く茹で、茹で汁をリゾットの出汁にします。今回のレシピは、ビックル液が無い場合の分量を書いておきます。もしも胸肉ハムを作られるのであれば、蒸したあと冷めたビックル液を取り置いておき、f:id:godmother:20070423082110j:image:left好みの濃さに水で薄めて再利用するとよいです。 また、鶏肉は出汁が良く出るもも肉でよいと思いますが、脂が多いので皮は使用しない方がよいと思います。これはあくまでも好みの問題なのです。他の使い方として、皮だけカリカリになるまでローストしてトッピングするというのも、香ばしくて美味しいです。

材料(1~2人分)

  • お米・・70g
  • トマト・・150g
  • 玉葱・・中1/4個(50g)
  • にんにく・・1片
  • 鶏もも肉・・100g
  • インゲン・・2~3本
  • 水・・500cc
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • 塩・胡椒・・適宜

作り方

  1. お湯を沸かし、トマトを10秒間浸して表面だけ熱くし、取り出して皮を剥き(湯剥き)、ヘタを取って粗みじん切りにする。
  2. 続けて、インゲンを茹でて斜めにスライスする。
  3. 細かく切った鶏肉を分量の水に入れ、沸騰後、5分ほど静かに沸騰させながら出汁を取る。途中灰汁を掬う。
  4. 玉葱とにんにくはみじん切りにする。
  5. 鍋にオリーブオイルを引いてにんにくをローストし、香りを油に移す。
  6. 玉葱を加え、透き通るまで炒めてから米を加え、米が透き通るまでよく炒め合わせる。
  7. 次に1のトマトを加え、トマトの果汁が半分くらいなるまで炒める。
  8. お玉で一杯分の出汁を掬って加える。木ベラなどで常にかき混ぜながら水分を飛ばし煮詰める。
  9. 煮詰まって水分が表面になくなり、鍋底からブチブチ音がしてきたらお玉で出汁を一杯分掬って加える。出汁がなくなるまでこれを繰り返す。
  10. 最後の出汁を加え終わったら塩・胡椒で味を整え、2のインゲンをトッピングして召し上がれ♪

 先日作ったシジミの出汁で作ったリゾットの分量を参考に作りました。(レシピ☛

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2009-07-24

木綿豆腐と旬の野菜の豚肉巻きバター醤油ソース

 冷蔵庫に豚もも肉のスライスが三枚。これを何とか使い切りたいと思いながら、量的にちょっと中途半端。広げると大きな断面で一枚70g前後。一回の食事で肉としての分量は単位的にはこれ一枚で充分なはずなのです。そう思うと中途半端な量ではないので、やはり一人一枚で何か食べやすいものを考えるというものです。
 献立を決めずに買い物をした後こんな風な思考段階を経て、この後アイデア料理の発展性を見るか、ドツボにはまるかの分かれ道になるのです。そして、冷蔵庫の野菜のストックを調べ、最後に畑の野菜をチェックします。ひどい時は何も浮かばず、料理の献立に頭がまったく集中できない時もあるのですが、ブログを続ける力に助けられているというのも実際はあるのかもしれません。

Butaniku_maki

 思いついたのは、今が旬のインゲンが例の如く山のようにありますから、ニンジンと一緒に下茹でして豚肉に巻き込んでソテーするというものです。ネックだったのは、もものスライスは大きくて、ニンジンとインゲンだけでは余ってしまい、どう考えてもこの他にブッシュが必要なのに、それを何にするかが浮かばなかったことです。あ、このブッシュというのは、オバマさんの前の人ではなくbush=茂み・やぶなどの意味です。ニンジンとインゲンと一緒に、何か質感のある詰め物が必要という意味合いです。
 歯ごたえのあるにんじんとインゲンに対して豆腐というのは案外良い素材です。それだけの話ですが、これがやたらと美味しいくできたのです。木綿の豆腐にがっかりな最近ですが、和田峠と霧が峰を結ぶあたりの山奥に、美味しいお豆腐を作るお店があって、そこから時々買ってきます。ここの木綿豆腐は、硬くしっかりとした質感でずっしりと重たいので、発泡剤などを使って嵩増しなどをしていない、大豆が沢山詰まった豆腐だと思います。かなり昔ながらの豆腐だと思ったら、作っているのはお年寄りで、しかも無理なくできるだけの生産だそうです。看板も出していないので、地元の人しか知らないのではないかと思います。

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 話を戻して、5mm程の薄いスライスにして重石をして水抜きしたあと、肉の上に置き、インゲンとニンジンを乗せてくるくる巻いてみました。ソースはバターを溶かして醤油を混ぜただけのシンプルなソースです。これがまた豆腐の甘味を引き出してくれて、風味は見事に全体をまとめてくれます。申し分のない組み合わせで、かなり強くお勧めしたいです。
 脂の少ないもも肉はありがたい食材なのですが、火を通すと硬くなるのが一番のネックでしょうか。スライスを使いこなせるような料理をもっと生み出したいところです。

材料

  • 豚ももスライス・・3枚(190g)
  • インゲン・・70g
  • ニンジン・・70g(5mmの厚切りを2枚)
  • 木綿豆腐・・300g
  • バター・・30g
  • 醤油・・大さじ2
  • 付け合せの野菜・・トマト、マッシュポテトのサラダ(キュウリ・紫玉葱・干し葡萄)☛レシピ

作り方

  1. 木綿豆腐(450g/1丁)から5mmのスライスを三枚とり、軽く重石をして10分ほど水抜きする。
  2. その間にインゲンと5mm角に細長く切ったニンジンを1%の塩水で下茹でする。
  3. スライス肉をきれいに広げ、1の木綿豆腐を横長に置き、その上に2のインゲンとニンジンを乗せ端から巻いて軽く塩、胡椒をふる。
  4. 付け合せの野菜を皿に準備しておく。
  5. フライパンに分量のバターから少し取って中火にかけ、3の肉の巻き終わりを下にしばらく焼いて巻き終わりの肉がぴったり閉じるまで焼く。
  6. 場所を変えながら全体を満遍なく焼いて火を通し、取り出して3等分に切り分け、盛り付ける。
  7. 残った焼き汁を混ぜ合わせるようにバターを溶かし(香りが飛ばないように煮立たせない)醤油を加えて混ざったら肉に回し掛けてでき上がり♪

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2009-07-23

メカジキの香り焼きマヨネーズソース:プレゼントのラベンダーが一度は全滅した件

 昨日は私の住むところからの部分日日食は全く見ることができませんでした。朝からかなりの雨が降り、10時ごろやんであたりは明るくなっては来たものの、厚い雲に覆われた空でした。残念と言えば実にそうですが、このような今世紀の最大イベントのようなことに遭遇すると必ず思うのが「これが生きて見るのの最後かもしれない」という一種、死への強迫観念のようなものも感じます。心底楽しめない、妙に冷めたような感じになるのです。感慨と言いますか、歳を取るってこういうことなのだと思います。

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 さて、今日は、メカジキのソテーです。カジキの仲間で目が大きいということが名前の由来らしいのですが、カジキのような大きな魚は切り身以外でみることはありません。このメカジキは生ですが、それは珍しく、大概冷凍です。ピンク色で透明感があり、脂が乗っているので厚めの切り身でもプルンプルンしています。火が通ると身崩れしやすくなりますので丁寧に扱います。味は淡白ですからソースに力を入れました。と言ってもどこの家庭にもあるマヨネーズと醤油です。このマヨネーズのことを説明するまでもありませんが、卵と油、酸味がベースですから、これだけでも既にソースの基本が整っている調味料でもあるわけです。砂糖を隠し味程度に入れてみたのが良かったです。
 香ばしいく焼くために、切り身の表面に醤油を塗ります。旨味を閉じ込めてふっくらとした焼き加減にするためと、食感を滑らかにするために、指先で片栗粉を摘んでパラパラ振りかけてからソテーします。最初は中火でフライパンを温め、熱くなった面に切り身を並べて、醤油の香ばしい香りを付けてから火を弱くし、ジューシーラインを中心に作ることを意識して両面焼きます。周囲が白っぽくなって火が通り始めたら裏返し、全体がこんもり盛り上がる感じになったらほぼ焼き上がりです。銘々の皿によそって、フライパンに残ったエキスとソースの材料を混ぜ合わせてフツフツし始めたらソースのでき上がりです。

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 焼き始めたらあっという間にでき上がるので、付け合せの野菜などは最初に全て準備しておきます。スイートバジルを付け合せにしましたが、さっぱりとして魚のソテーと相性が良いです。
 柔らかい食感に驚きでした。メカジキのソテーは始めてでしたが、とても美味しい魚です。

材料

  • メカジキ・・3枚
  • 醤油・・小さじ1
  • 片栗粉・・少々
  • 付け合せの野菜・・スイートバジル・ブロッコリー・ポテトサラダ・トマト

ソースの材料

  • マヨネーズ・・大さじ1
  • 醤油・・小さじ2
  • 砂糖・・小さじ1
  • スイートバジルの葉・・3枚

作り方

  1. 付け合せの野菜を全て最初に準備する。
  2. バットにメカジキを並べ、醤油を両面に塗って5分ほどおく。
  3. フライパンを中火にかけて予熱する。
  4. 2のメカジキに片栗粉を指先で摘んでパラパラ振り掛ける。
  5. フライパンに油を薄く引いてメカジキを並べ香りが立ったら火を弱め、ジューシーラインを意識しながら両面焼いて皿に盛り付ける。
  6. フライパンに残った焼き汁にソースの材料を足して混ぜながら味を馴染ませ、煮立つ直前で火から下ろす。
  7. 焼き上がったメカジキにソースを回し掛けて召し上がれ♪

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2009-07-22

長茄子と玉葱の甘味噌炒め

 いよいよ皆既日食の当日となりましたね。楽しみで嬉しく、ワクワクしています。これが見られないとなると、それはそういう運命なのだと思うしかないのですが、どうでしょうね、今日の天気は。梅雨前線の通過とかニュースで報じていましたが、確かに二、三日天気がおかしかったです。何とか晴れて欲しいです。運を天に任せてその時が来るのを待ちましょう。
 日食グラスを買いそびれた私の観測方法ですが、ネットのお仲間から教えてもらった方法でやってみます。さらにそれを具体的にした情報をNHKから聞き取ったので参考までに☛

Poi

 さて、今日は茄子と玉葱の甘味噌炒めです。
 このところなんだかんだと言っても、炒め物などの普通のお惣菜レシピが頻繁ですよね。実は東京暮らしが始めての息子が少しバテ気味なので、ご飯が進むおかず君と思っています。
 娘が借りているマンションに一緒に住んでいることは以前ににお話ししましたが、娘も最初の年の夏はバテバテで大変だったそうですが、彼女は女子専用の寮にお世話になっていましたので、一応冷暖房完備の環境でした。それにしても娘は、体調がおかしくなると言ってクーラーを好みませんので、あるのは生暖かい風を送る扇風機なのです。そのため、食事を目当てに訪れる友人達から顰蹙(ひんしゅく)を買っているらしいのですが、暑いのが嫌だったら食べにこなくてもいいよと、かわしているそうです。
 親馬鹿ちゃんりんしゃんなところから、ご飯が進み、且つ簡単で美味しい料理のアドバイスという感じです。実際、味噌をベースに少し甘い味付けをすると味が深まりますし、ご飯にも合います。野菜の炒め物をたっぷり使ってメインなおかずに、冷たいトマトや豆腐、体を冷やしてくれる瓜類などの料理で充分栄養を取ってください。

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 今日の炒め物は、是非とも信州味噌で味付けして欲しいです。一年か二年ものの白っぽい信州麹味噌を使ってください。できれば粒味噌をね。その味噌に少し甘い味付けをして、紫蘇の葉の香りを漂わせると絶品です。
 気になるのが茄子の色です。一緒に炒めても全く構わないのですが、炒めた茄子の色の寿命と言いますか、色よくしているのは熱い間だけでしょうか、直ぐに色が悪くなります。しかも、最初から全部一緒に炒めると最悪です。今回はちょっと改良して、茄子の皮を縞模様に剥いて減らしたのと、最初に茄子だけ蒸し焼きにしますP7210001。いつもよりはいい感じの色で、茄子にも充分火が通りますので喉越しも良好です。ちょっと変わった品種で、緑色の茄子で色鮮やかに炒めたレシピもあります。☛レシピ
 どうでもいい事なのですが、大葉のお話しをちょっと。この大葉は、種を最初に蒔いてから放置状態で三シーズン目です。こぼれた種から毎年同じように芽が出てきます。昨年は、猛暑で水も少なく、雨水だけでしたから寿命も短かかったのですが、それでも今年また出ました。そして、ベランダから飛来したと思われる種から、一階の庭にも数本育ちました。なんだか嬉しいです。それだけのことなのですが。

材料

  • 長茄子・・3本(500g)
  • 玉葱・・大1個250g
  • 大葉・・10枚
  • オリーブオイル・・大さじ2

合わせ調味料

  • 信州味噌・・40g
  • 味醂・・20g
  • 砂糖・・30g
  • 酒・・15g
  • 酢・・15g

作り方

  1. 玉葱はくし型に2cmの幅で切る。
  2. ナスは縦縞にピーラーで皮を剥き、2cmの輪切りにする。
  3. 合わせ調味料をボールで合わせる。
  4. 鍋にオリーブオイルを引いて中火でナスを炒め、油が全体に回ったら蓋をして蒸し焼く。途中火を弱くする。
  5. 茄子がしんなりしたら取り出し、同じフライパンで玉葱を炒め、しんなりしたらナスを戻し入れる。
  6. 合わせ調味料を全体に回し掛け、2~3分煮込んだら大きく切った大葉を加えてさっくり混ぜてでき上がり♪

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2009-07-21

韓国風インゲンと豆腐の牛肉炒め:豆腐を香ばしく焼くのが美味しさのコツ

P7200002_2  野萱草の花が咲きました。この家の庭に野萱草が生えているのはずっと知っていて、春先には時々摘んでお浸しで食べているほど親しんでいます。でも、花を見たのは始めて。野萱草の花は寿命が短いので、気づかないうちに咲いていたのかもしれません。ちょっと感動的でした。学名もギリシャ語の悲しげな語源ですね。

学名 Hemerocallis longituba
Hemerocallis : ワスレグサ属
longituba : 長い管の
Hemerocallis(ヘメロカリス)は、ギリシャ語の
「hemera(一日)+ callos(美)」が語源。
美しい花が一日でしぼむところから。

 そうそう、霧が峰高原のニッコウキスゲが満開です(参照☛)。野萱草とそっくりで色はやはりオレンジ色のユリ科の花です。名前の通りの霧の名所で、夏場は雲の中ですから、ちょっと晴れ間がのぞいた時に運よく見られるといいです。家から車で20分くらいの場所ですが、下界が暑くてたまらない時に涼みに行くくらいで、長いことニッコウキスゲを見に行っていませんでした。

Gyuniku

 さて、隠元は今年は豊作?毎日山のように積んである諏訪の八百屋さんです。
 畑をちょっとだけやってみてつくづく思いますが、天候やその時の全ての環境に左右されるのが農業で、豊作の年もあればそうでない年もあったりいろいろで、自然との対話が難しいです。日照や雨量を感じて野菜に何が必要か必要でないかを考えながら育てるということは、ある意味緊張ですが、張り合いがあって楽しいことでもあります。そういうことを加味して店頭の野菜を見て、収量が多いような野菜ほど多目に買ってどんどん食べるようになりました。なんとなく心の中はそれが豊かに感じられます。
 暑くなりましたね。今日もその豊作らしいインゲンの炒め物です。暑くなったらピリ辛をいただきながらビールでもという感じでしょうか。個人的にはビールはコップ一杯で充分な私ですが、夏の夕涼みにぐびぐびっと喉で飲むビールは最高です。そのビールにぴったりのヘルシーな炒め物を作りました。
 私としては、韓国の味付けの料理は少ないです。イメージですが、にんにくとピリ辛が合体してそれが何にでも味付けとして平均化されている料理のような感じ。インド料理だったら多種多少のカレーしか食べなのと同じような。知ってます?インドではカレーが殆んどの料理と言ってもいいくらいなんです。韓国料理もそんな感じ。微妙に味の違う唐辛子味噌(コチュジャン=苦椒醤)等を使い分けています。

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 今回は、あまり辛くすると息子などはシーシー言って食べ難そうにするので少しにしました。二年位寝かしたものですから味噌が真っ黒?です。その代わりにコクが付いて、大変香りもよく醗酵が進んでいます。この寝かしたコチュジャンと信州味噌を混ぜて合わせ調味料を作って一気に味付けします。
 炒め合せるだけですから簡単ですが、下準備として木綿豆腐を香ばしく両面焼くのに少し時間を要します。豆腐を焼きながらインゲンの下茹でしたり、牛肉を広げて一口大に切るなどの準備を整えます。出来上がりの色はかなり黒いですが、味はそれほど濃くなく、夏場のおかずとして丁度よい感じです。インゲンをシャキシャキ食べるのが食欲に勢いがつく感じで、ご飯が進みますよ!

材料

  • 牛肉(内ももスライス)・・150gKocyujyan
  • インゲン・・200g
  • 木綿豆腐・・450g
  • オリーブオイル・・大さじ1

合わせ調味料

  • コチュジャン・・大さじ1
  • 信州味噌・・大さじ1
  • 酒・・大さじ2
  • 味醂・・大さじ1

作り方

  1. 木綿豆腐は笊の上に置いて軽く重石をして10分程水切りをし、一口大に切る。
  2. フライパンにオリーブオイルを引いて1の豆腐を並べ、弱めの中火で気長に焼き色が付くまで両面焼く。
  3. その間に、インゲンを1%の塩を加えたお湯で茹でて、粗熱が取れたら5cmに切り揃える。
  4. 牛肉は広げて一口大に切る。
  5. 合わせ調味料をボールに作る。
  6. フライパンに油を少量引いて、インゲンと豆腐を最初に炒め、牛肉を加え、肉の色が変わったら合わせ調味料を一気に加えて炒め合わせる♪

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2009-07-20

トマトのリゾット:シジミの出汁でさっぱりと

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 一週間ほど前にトマトそのものを味付けにした冷ご飯で作る「イタリアン炒飯」を紹介した時に、コメント欄でリゾットも美味しいというご意見を頂きました。確かにその通りです。いえ、トマトでリゾットを作ったことはなかったのですが、今回作ってみて、これにははまります。
125pxflag_of_italysvg 今シーズンは何故かトマトをベースにした料理を頻繁に作っていて、トマトに惚れ惚れしています。特に、日本のトマトは絶品です。無い時にはイタリア製の缶詰に助けられていますが、正直、日本のトマトは甘味と酸味が程よく、料理の味付けでこんなに違いがあるのかと驚いています。昨年始めて畑でトマトを作って食べたあの味が忘れられなくて、今年は倍の4本苗木を植えました。これから夏が本格化するにつれとどんどん赤く熟れてきて、あのトマトの独特の香りが大昔のトマト畑に引き戻してくれます。それも楽しみです。 
 さて、買ってきたトマトですが、テーブルの上に3~4日置いて追熟させてから料理に使います。リゾットを作る手順の中でどのタイミングでトマトを入れるかですが、トマトを味付けに使うという意味で、炒める事で甘味と酸味のカドが取れてまろやかに尚且つ、濃厚なコクとなって味付けとしてよい状態になります。また、お米は洗わずに少し炒めてから水分を吸わせながら火を通して仕上げます。加える水分(スープなど)に炒めたトマトのペーストを混ぜるか、お米を炒めてからトマトを加えて一緒に炒めるかで迷ったのですが、後者でやってみました。
 また、スープはトマトといえば鶏がらスープと思いますが、異色な組み合わせでシジミの出汁にしてみました。ついでに最後に剥き身にして、リゾットに具として加えてしまったという。このシジミの出汁が変にトマトを邪魔しない感じでマッチしています。浅蜊(アサリ)のことも思ったのですが、普段はアサリを使うことが多いく仕上がりが想像できましたので、今回はシジミでトライしました。

Risotto

 手順は、分量の水にシジミを入れて中火で加熱します。水が白濁してきて出汁が出ているのが良く分かります。5分くらい静かに沸騰させて火を止め、そのまま使っていきます。トマトは湯剥きして大きめのサイコロに切り、玉葱とにんにくはみじん切りにします。リゾットの特徴で、お米からある程度粘りを引き出してスープを重くさせますから、一度に沢山の出汁を加えて煮込まずに、少しずつ出汁を加えて混ぜながら蒸発させます。そして、その出汁はある程度熱くして、煮込んでいる方と温度差を少なくします。それは、炒めている鍋につめたい水を加えると一気に温度が下がって炒めている物が縮まりますから味が入りにくくなる上、時間も掛かります。必ず出汁は温かくしておきます。
 お玉で一度に掬える位の分量の出汁を小まめに加えながら次第にお米がプックリ膨らんでとろみが付いてきます。お米に少し芯が残る「アルデンテ」がよいと言われますが、硬さ加減の見極めは難しいです。米粒を注意してみていると火が通り出すと透明感が出ます。逆に火が通っていない粒は中心部がなんとなく白濁した色だという違いが分かります。そして、完全に火が通った粒は、プックリと膨らんだようになります。お粥と違う点でもありますが、リゾットは米粒の食感が感じられるように仕上げます。最後に塩と胡椒で味を整えてでき上がりです。
 作りやすくなるように説明を入れているつもりなのに、なんだか長くなりますね。難しくなってしまってはいけないですね。どうか気楽に始めてみてください。火の通りなどが心配なら怪しい粒を味見しながらやってみるとよいと思います。兎に角トマトリゾットはお勧めです。
 アサリと茸のリゾット☛レシピ

材料(1~2人分)

  • お米・・70g
  • トマト・・150g
  • 玉葱・・中1/4個(50g)
  • にんにく・・1片
  • シジミ・・100g
  • 水・・500cc
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • 塩・胡椒・・適宜

作り方

  1. お湯を沸かし、トマトを10秒間浸して表面だけ熱くし、取り出して皮を剥き(湯剥き)、ヘタを取って粗みじん切りにする。
  2. 分量の水と揉み洗いしたシジミを火にかけ、5分ほど静かに沸騰させながら出汁を取る。
  3. 玉葱とにんにくはみじん切りにする。
  4. 鍋にオリーブオイルを引いてにんにくをローストし、香りを油に移す。
  5. 玉葱を加え、透き通るまで炒めてから米を加え、米が透き通るまでよく炒め合わせる。
  6. 次に1のトマトを加え、トマトの果汁が半分くらいなるまで炒める。
  7. お玉で出汁を掬って加える。木ベラなどで常にかき混ぜながら水分を飛ばし、煮詰める。
  8. 煮詰まって水分が表面になくなり、鍋底からブチブチ音がしてきたらお玉で出汁を掬って加える。出汁がなくなるまでこれを繰り返す。
  9. 最後の出汁を加え終わったらシジミの実を取り出して混ぜ合わせ、塩・胡椒で味を整えてでき上がり♪

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2009-07-19

餡かけ蒸しソバ(皿うどん風):22日は皆既日食ですね♪日食グラスがない方必見!

 梅雨が明けたというのにスッキリしない天気の諏訪です。とは言え、市内のお不動様や商店街では週末はお祭りで、雨が降ったりやんだりする中でも準備は着々と進められています。来年は七年に一度の奇祭「御柱祭」の年でもあるので、花笠踊りなども繰り出すようです。私?全く部外者です。祭りで血が騒がないタイプです。見るのは楽しいですが、人混みが苦手なのでいつも遠巻きに見ています。浴衣など着た若いカップルが、家の前を声を弾ませて楽しそうに会話をしながら街の方へと下って行きます。遠い昔、私もそういうことに弾むようなものがあったのですが、相手に受け止めてもらえなかったことがあって、それっきりそういうものは表に出さなくなってしまいました。なんとなく見ているだけの今になってしまいましたね、もう。

Mushiyakisoba

 さてと、たまには夜のメニューに揚げソバ(又の名をかた焼きソバ、皿うどん)のようなものが食べたいと思うのですが、麺のカロリーが気になります(レシピ☛)。あの揚げた細麺がバリバリする食感も恋しいですが、そうかと言って昔のように油っこいものがそうそう食べられるものでもないです。P5040003_2で、考えたのが蒸しソバです。普通の太さの麺で前から作っていましたが、最近見つけてここによく登場しているちぢれの生の細麺が大変グー。生の麺ですから打ち粉の片栗粉もそのまま付いていますので、バットなどの上でほぐして、余分な粉は落とせるだけ落とします。蒸気の上がった蒸し器で4~5分強火で蒸すだけです。蒸し上がりのサインは、麺が透き通るような感じになったらオーケーです。
 餡は、これこそ好みで旬の野菜を何でも使うとよいと思います。豚肉は、油の少ないもも肉を一口大に切って下味調味料と片栗を加えてしばらく浸け込み、弱火でゆっくり炒めます。肉の色が変わったところで引き上げます。この肉の片栗粉が、後で炒め合せた時に調味料を吸って美味しくなります。また、とろみを付けた餡の中で肉の食感も柔らかく、もも肉とは思えないような感動に出会いますよ。もう少し厚めのスライスなら短冊に切ると、麺と一緒で食べやすくなります。切り方も一工夫ですね。

Mushiyakisoba2

 今、インゲンが最盛期を迎えていますので、たっぷり使いました。インゲンの食感を楽しむために、柔らかな木耳(きくらげ)を組み合わせてシンプルな餡にしました。蒸しソバの弾力としゃきっとしたインゲンの食感の違いが新鮮です。

材料(3~4人分)

  • 生ちぢれ麺・・4玉
  • 豚もも肉・・200g
  • インゲン・・200g
  • 乾燥木耳・・5~6個
  • 生姜・・1片
  • 胡麻油・・小さじ1

豚肉の下味調味料

  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・適宜
  • 酒・・小さじ1
  • 片栗粉大さじ1

餡の合わせ調味料

  • 醤油・・大さじ2
  • 酒・・大さじ2
  • 塩・・小さじ1
  • 砂糖・・小さじ1
  • 片栗粉・・大さじ1 
  • 水・・400cc

作り方

  1. キクラゲをたっぷりの水で戻す(約20分)
  2. バットに麺をほぐして広げ、余分な粉をできるだけ落す。
  3. 豚肉を広げて一口大に切り、ボールで下味調味料を加えて10分程下味をつける。
  4. インゲンを3~4cmの長さに切り揃える。
  5. キクラゲは、大きいものは一口大に切りる。
  6. 生姜を千切りにする。
  7. 合わせ調味料を小ボールで合わせておく。
  8. ウー・ウェンパン(無ければ蒸し器)に300ccほどの水を張って、1%の塩を加え、最初にインゲンを下茹でして引き掲げる。
  9. 続けて蓋をして、蒸気が上がったら2の麺を広げた蒸しプレートを乗せて4~5分蒸し、麺が透き通ったら大皿に広げる。
  10. 鍋に炒め油大さじ1(分量外)を入れて弱火にかけ、3の豚肉を炒め、色が変わったら引き上げる。
  11. 同じ鍋に油を少し足して(分量外)8のインゲンを炒め、続けて1のキクラゲ、10の豚肉を加えて少量の塩・胡椒(分量外)を加えてよく炒め合わせる。
  12. 最後に生姜の千切り、合わせ調味料を加えて、とろみが均一になるように3分ほど混ぜながら煮る。
  13. 充分とろみが滑らかになったら胡麻油を加えて香り付けし、麺全体にかけまわしてでき上がり♪

追記:中国在住の方から蒸し麺の美味しい方法を教えていただきました。

超ちぢれ麺を蒸し麺にする方法ですが、蒸す前に1分間水に浸し
10分蒸してからもう一度水に1分間浸すという方法をお勧めします。

これ、マルちゃん(東洋水産)の研究員に教えてもらった方法です。

次回、早速やってみます!

やってみたら:

「蒸す前に1分水に浸す」の時点で、麺がぐったりひっつき合って一塊になってしまいこれは、この時点で駄目だと踏んだのですが、一応蒸して再び水に1分浸したら、2~3cmの短い麺になり、ほぐれない部分は団子のようになって変貌してしまった。使用した麺は同じ細いタイプのちぢれ麺です。どうも、この案は駄目みたいです。

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2009-07-18

チリコンカーン(Tex-Mex cuisine)

Chili_con_carne

 テクス(テキサス)・メクス(メキシコ)料理(Tex-Mex cuisine)のチリコンカーン(chili con carne)のレシピを今頃です。私は、豆の煮込料理の一つとしてよく作るのですが、レシピは初めてです。どうして我が家の定番メニューでもある地位のチリコンカーンのレシピを載せなかったのか不思議でしたが、Wikipediaでチリコンカーンを調べてみて思い出しました。レシピが掲載されているからでした。多くの人が検索で一度は辿り着く場所ですから、わざわざ私如きのレシピを掲げることもないかと判断したのは随分前です。時効なんてあるわけなですが、材料を見たら私のよりよっぽどミートソースに近いわと思ったので、より本格的なレシピとして期待してください。ま、元がカウボーイ料理なのでぶっこみ料理ですからお里がバレバレですけどね。
 豆を入れても入れなくてもお好みですが、要は牛挽肉とトマト、玉葱などでベースを作り・・・と始まるとまるでスパゲティーのミートソースでも作る感じですね。実はそっくりです。豆を加える場合は水で戻してから加えます、普通は。少し先進国化するとスロークッカーに放り込んでall-in-one方式に作ります(レシピ☛)。で、お婆ちゃんの知恵袋的アイデアは、魔法瓶やステンレス製の保温水筒に熱湯と豆を入れて一時間ほど置いてから料理に使います。ブロガー料理的には炊飯器の「保温」で「半日置く」とかします。戻した豆の硬さ加減にもよりますが、今回は、ステンレス製の水筒に熱湯と一緒に一時間保温で戻した半生の豆を途中で加えて煮込んで仕上げました。コリアンダーとクミンシードの組み合わせはカレーのスパイスですが、トマトの風味と一緒になると何故かメキシコ、トルコ、ギリシャ系の料理となるのが不思議です。得体の知れないスパイスは、慣れないと買っても放置状態になるのですが、この二種類はカレー料理、トマト料理に合うスパイスだとinputしておくとかなり出番が多くなります。

Chili_con_carne2

 大昔九州の長崎で、今は亡き叔父が連れて行ってくれた「エリー」という洋食屋さんで食べたチリコンカーンが忘れられず、自分なりに再現してみたレシピです。お試しください。そうそう、豆は、赤インゲンやささげなどの赤系の豆が普通は多いですが、エリーさんでは入っていませんでした。レストランでは入れないところが多いような気がします。これもお好みでどうぞ。また、牛の挽肉は、市販だとその店の配合で脂の量がまちまちです。煮込みに使うので脂が中味に混ざって残るわけではなく、全て浮いてしまいます。できるだけ白っぽくない色の、赤身が多い挽肉か、もも等の脂の少ない部位のスライス肉を自分で細かく切って、包丁でたたきにしたものなどを代用するといいと思います。又は、肉屋さんで頼めばその場で好みの肉を挽いて挽肉にしてくれます。
 さて、こんな感じが我が家のチリコンカーンです。普通はクラッカーなどと一緒に食べますが、丸ごとグリルで焼いた茄子と一緒にトルコ風に食べました。茄子の香ばしさととてもよく合います。因みに、茄子はヘタを取らずに焼くのがコツで、丸ごと焼くと火の通りが早く、甘味がのってとても美味しくなります。

材料

  • 牛ももスライス・・2枚(250g)
  • インゲン豆・・カップ1(150g)
  • 玉葱・・半分
  • カットトマト・・350g
  • にんにく・・1片
  • コリアンダー・・小さじ1/2
  • クミンシード・・小さじ1/2
  • 塩・・小さじ2
  • 白ワイン・・カップ1/2
  • 鷹の爪・・1個
  • オリーブオイル・・大さじ1
  • 水・・適宜
  • 茄子・・適宜

作り方

  1. 作る一時間前にインゲン豆をステンレス製の水筒に熱湯と一緒に入れて戻しておく。
  2. にんにくはみじん切りにし、肉は細かく切り、叩いて柔らかくする。
  3. 鍋にオリーブオイルを引いて弱火にかけ、コリアンダーとクミンシード、にんにくをソテーして香りを油に移す。
  4. 牛肉を加えて炒め、色が変わったら玉葱を加えて炒める。
  5. 玉葱が透き通ったらカットトマトを加えてしばらく炒めてトマトに酸味を抜く。
  6. 全体に油が回ってしんなりしたら水筒で戻したインゲン豆の水気を切って加え、ひたひたになるまで水を加える。
  7. この辺で茄子の丸焼きを始める。(途中位置を変えて全体を満遍なく焼く)
  8. インゲン豆が充分柔らかくなったら白ワイン、鷹の爪(種は抜かない)を加え、塩・胡椒で味を整えてしばらく煮込む。
  9. 丸焼きした茄子を真ん中で裂き、チリコンカーンを乗せていただく♪

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2009-07-17

アマランサスにはマヨネーズとお醤油が一番:お婆様が育てたアマランサス

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Photo  アマランサスという名前のこれは葉ですが、実は雑穀としても食べられます。作年だったか、ネットの友達が、十穀米のお粥を確か朝食で食べていると知って、アマランサスも配合していると聞き、私は自分で栽培しようかと迷ったのでした。結局、粒が細かく扱いが大変じゃないかと彼が言うので、それなら買った方が早いということで栽培しませんでした。アマランサスに興味があるのは栄養面もですが、いろいろな雑穀をお米に混ぜることでGI値(参照☛)が低くなりますので、主食の取り方として長い目で見た時、健康に良いかと思っていました。
 その後すっかりアマランサスのことは忘れていたのですが、野菜市場(地元のお年寄りが主体となって栽培している野菜を売る店)に行ってうろうろしていましたら「アマランサス如何ですか」とお婆様に声をかけられて買ってきたのです。一瞬目を疑ったのは、見た目はモロヘイヤの様でもあって、あの雑穀(実)としてのアマランサスがすぐに結びつきませんでした。ビニールの袋にぎゅーっと詰め込んであって、かなりずっしり重たく感じました、のに¥100円。え、このお値段でいいんですか?と、また余計なことを口走ってしまったのですが、お婆様はニコニコです。食べてみてとしか言わないのです。聞くと、信大の(松本にある国立信州大学)先生が、長年に渡って野菜として品種を安定させる研究をしているのだとかで(参照☛)、お婆様達は、その実験を担っているのだということです。なるほどそれでお安いのですね、と思ったのは私です。元々ここのお野菜は新鮮で安価です。その代わり選別やきれいに洗った野菜もないです。
 お婆様の顔から、その実験を担っているという誇りとも似つかわしい、自信たっぷりな堂々とした貫禄が伝わってきました。なのに、無邪気でどことなく可愛いのです。歳を取っても自分の仕事に張り合いを持っている喜びなのか、それが生きがいの証とも言うべきか、そういうエネルギーを感じました。

Amaransasu

 さて、肝心の食べ方ですが、どうやって食べるのが一番お勧め?と聞くと、茹でてマヨネーズとお醤油を少しかけるのが一番美味しいよ、と。うーむ、これは年代的にハウスバモントカレーの口だなと直感しました(参照☛)。歳月からするとアラエイティー、つまり80歳前後だと思うので、このお婆様が子育て真っ最中の頃一世を風靡した「即席カレー」のデビューと並んで、野菜には何でもマヨネーズをかける時代の名残でしょう(参照☛)。試しにカレーは何が好き?と聞いてみればよかったです。
 でと、教えてもらった通りにやってみました。柔らかい食感で強い癖もなく、確かにマヨネーズ位のコクが合います。ゆで過ぎにはくれぐれも注意です。
 ところで、アマランサスの紹介をここでしたところで、実際入手できる人がここを読んでいますかしらね。すみません、今すぐに役立たないかもですが、後学のためにでもなればと思います。15年くらい前でしょうか、モロヘイヤが出回った頃も確かこんな感じのスタートでしたが、今ではスーパーで普通に売っていますし、ここから発のアマランサスの前宣伝としておきます。
 栄養価も高く期待のできる野菜ですから(参照☛)、それなりの地位を確保できるとよいと思います。そこらの道端の草のようでもありますが、袋にぎゅーっと詰め込まれていてくしゃくしゃに皺(しわ)が寄っていたにもかかわらず、あまりダメージがありません。性が強いのかもしれません。

野菜の茹で方
1%の塩を加えたたっぷりの沸騰したお湯でさっと茹でる。

 因みに献立は、スルメ烏賊のファルシとオリーブオイルでコーティングしてオーブンで焼いた野菜にしました。

烏賊のファルシ☛レシピ

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2009-07-16

ベビーコーンと小さな野菜のスープ:「続きを読む」について

Soup

 今日は、ベビーな野菜ばかりのクリームスープです。
 この辺では、気候的にお得なことがあります。八ヶ岳や霧が峰などの高原地帯の野菜が、一ヶ月先にずれて収穫期を迎えるので、いろいろな野菜の美味しい時期を二度味わうことができて楽しませてくれます。
 里のトウモロコシは今最盛期を迎えていて、8月後半になるともう一度高原のトウモロコシにありつけるというわけです。ベビーコーンは早めの収獲らしく、丁度今が真っ盛りだそうです。保存用にピクルスにしようと思ったのですが、旬のベビーコーンを満喫して今年は終わるのもよいかもと思ったのでスープにしました。

Soup3

 コーンがベビーなら私もと、小さな玉葱、間引き人参、掘り出した小じゃが芋も全て家の畑のベビーで統一しました。だから何って何もないのですが、小さな野菜はそれなりに味がキュートです。あっと言う間に火が通ってしまいますので調理時間が早いことには驚きました。ベビーコーン(又はヤングコーン)は小さい品種ですが、家の野菜達は、小さいうちに収獲したというだけなのですが、どういうのか、野菜として立派に味があるので、その区別が良く分かりません。野菜のちょとした不思議です。

Soup2

 時期的に熱々のスープはどうかと思ったのでとろみは特に付けず、最初に鶏肉にまぶした小麦粉のとろみだけの、サラッとしたスープです。でき上がってから生クリームを加えて火から下ろします。生クリームを加えて加熱すると分離してしまうので、一度で食べきらない量の場合は、お皿につぎ分けてからでもよいかもしれません。
 とろみのことですが、喉越しのよさと食感をよくするための料理の技として、とても頻繁に使う方法ですが、料理が冷めにくくなるのも道理です。この暑さの折なので、今回はサラッとしたタイプのスープにしました。

材料

  • 小玉葱・・400g
  • ベビーコーン・・300g
  • じゃが芋・・400g
  • 人参・・200g
  • 鶏もも・胸・・500g
  • 小麦粉・・大さじ2
  • 塩・胡椒・・適宜
  • ローレル・・1枚
  • メース・・適宜(無ければナツメグ)
  • バター・・30g
  • ガラスープ・・800cc
  • 生クリーム・・150cc

作り方

  1. ベビーコーンと玉葱は皮をむき、人参、じゃが芋は洗って大きなものは一口大に切る。
  2. 鶏肉は大き目の一口大に切って塩・胡椒し、小麦粉を軽くまぶす。
  3. シチュー鍋を中火にかけ、バターを溶かして鶏肉の皮目からゆっくり焼いて裏返し、完全に火が通ったら一度取り出す。
  4. 残った油でローレル、ベビーコーン、じゃが芋、人参、小玉葱を炒め、油が回ったらガラスープを加えて蓋をして煮込む(約10分)。
  5. 竹串を刺して火が通っていることを確認したら塩、胡椒、メースを加えて一煮立ちさせる。
  6. 火を止めて生クリームを加えてでき上がり♪

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2009-07-15

鶏肉と豆腐の冷たい汁物:キーンと冷たくしたのも意外な美味しさ:Stevie Wonder - A Place In The Sun

 昨日は、梅雨明けしたといってもとても蒸し暑い日でした。空の様子は、真夏の空だと思っていた矢先だったのでいよいよです。
 心太(ところてん)を夕方食べて、すごく生きがえりました。歳のせいか、甘いものよりもさっぱりしたものを好むようになった気がします。そして、これと全く同じような、こういうひと時に感謝していた去年を思い出しました。日本で一番暑い所と言われる埼玉でのインターハイに行った時のことです。なぜか場外で心太を売るお店があって、その美味しかった事が思い出されます。息子の追っかけも終わった今となって、心太の事しか思い出さない親って一体何なのかと思います。

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 さてと、今日は意表を突くような汁物です。画像では温度が伝わりませんね。実はこれ、冷たい汁物です。冷めたのではなく、冷蔵庫でわざわざ冷やしたもので、「冬瓜ととうもろこしのスープ」を冷やして食べることからヒントを得ています(レシピ☛)。材料は木綿豆腐と鶏の胸肉で、出汁は濃い鰹出汁を使っています。木綿豆腐があの冷たい冬瓜と同じように、ほてった体を冷ましてくれるような感じで、口に含むと嬉しくなります。季節的に不快感や極度の高温で心身共に疲労感のある時は、「今これが食べたかった」と、ほっとして満足できる事が大切で、料理の出来栄えなどは二の次かもしれません。なんだか食べたあと幸せでしたよ。
 鶏肉は小さめの一口大で、すった生姜をたっぷり加えて片栗粉をまぶしてから揚げにします。鰹の出汁を煮立てて、から揚げと豆腐を加え一煮立ちさせてから少量の片栗粉でとろみを付けます。このとろみ付けでは、3~4分煮て、とろみを安定させることが大切です。そのため、冷ますのに少し長めに時間が掛かりますが、水に鍋ごと浸けて冷ましてから冷蔵庫で本格的に冷たくします。
 冷ます時、熱伝導の良い鍋なら、溜まり水を何回か取り替えて粗熱を取ってから冷蔵庫で二時間くらいです。

材料

  • 豆腐・・300g
  • 鶏もも肉・・300g
  • 卸し生姜・・大さじ1
  • 酒・・大さじ1
  • 片栗粉・・大さじ1.5
  • 出汁・・500cc
  • 淡口醤油・・30cc
  • 味醂・・30cc
  • 細葱・・適宜
  • 水溶き片栗粉・・小さじ2(同量の水)
  • 揚げ油

作り方

  1. 鰹出汁を取る。
  2. 鶏のもも肉は小さめの一口大に切る。
  3. 豆腐は2cmのサイコロに切る。
  4. 2の鶏肉に卸し生姜と酒を加えてよく混ぜ合わせ、10分程下味を付ける。
  5. 揚げ油を180度に予熱し、4の鶏肉に大さじ1.5の片栗粉を加えて和え、少量ずつ掲げる。
  6. 500ccの鰹出汁を煮立て、5の鶏肉を2~3分煮る。
  7. 続けて豆腐を加え、再沸騰したら水溶き片栗粉を加えて更に3~4分煮込んで火から下ろす。
  8. 鍋ごと水に浸けて煮物を冷まし、冷蔵庫でじっくり冷やす。
  9. 器に盛り付けて細葱の小口切りをのせてでき上がり♪

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2009-07-14

ニンジンジャム:困った末の間引き人参のデビュー

Carrot

 畑で収獲してきた「間引きにんじん」です。こんなこと当たり前ですが、知らない人もいるかと思って画像を撮りました。形や大きさは不揃いでしょ。生育はまちまちで、芽が出たときからその違いの通りに育ちがスタートします。種の形はみな同じように見えて同じように育てているのですが、全部違って、まるで人間の育ちと同じなんですよ。大きさを揃えて売っているのは、選別後の精鋭達で、不揃い組みの方が圧倒的に多く残っているのが現実です。
 育ちのよさそうなのを残して、遅れがちなのを間引きするのが生産農家などの方法かもしれませんが、私は間引き菜から食べるのが目的ですから、大きく育ったのから抜いてどんどん食べます。
 人参が小さい頃は、葉も柔らかでかき揚げなどが嬉しく、そう今年は何回作ったことか、満喫しました(レシピ☛)。次に育った太目の葉と根は、茹でて刻んで甘味噌にしてご飯のおかずです。これが酢飯にとても合うので、梅雨時の酢飯のお供に嬉しいおかずです(レシピ☛)。さて、問題は丁度今の時期です。何が問題かというと、人参も大小そこそこ大きくなりますが、数が少ないので料理にするにはちょっと足りません。and小さいのがころころあり過ぎで、使い道がいま一つ中途半端です。だけど、一回で間引いた人参だけの重さは400gもあります。他のラインから、実はまだ抜いてきていません(><)。だから、この手の間引きにんじんだらけで困っちゃったわけです。

Carrotdesert2

 ジャムは直ぐに思い付いたよいアイディアでしたが、最近オレンジマーマレード(レシピ☛)、桑の実(レシピ☛)、ルバーブ(レシピ☛)と作ったばかりで、少し溜まり気味です。気持ちは消極的でしたが、まあ、でも迷っている暇はないので、さっさと作ってしまいました。
 実は、今まで人参でジャムを作ったことが無く、昔市販品で食べた記憶でしかないので、ちょっと新鮮です。確かに人参なのですが、どこかでマーマレードに似た濃い味がします。人参の独特の香りがすっかり別の味というか、コクに変身したみたいな味です。加えたのは砂糖と、色止めと味を締める意味でのレモン汁だけです。
 茹でて竹串がスッと通るくらいまで柔らかくなったら、少し冷まして粗熱を取り、煮汁と一緒にミキサーでガーとします。ここまでで工程の半分がお終いです。硬さは好みや用途によりますが、200ccの煮汁だとペーストとしては、スプーンから直ぐにするっと落ちるくらいの硬さで、砂糖を加えるともっとゆるくなります。しばらく煮詰めて硬さの調節をしてください。

Carrotdesert

 かじってみるととても甘いので、お砂糖も控えめにしました。ジャムの素材としてはあまりにも身近でヘルシーな食材ですから、もっと早くニンジンジャムに気づいていればよかったと後悔しました。そうそう、ミキサーでペースト状にした時、離乳食だワッ!と思ったのでした。子ども達の赤ちゃんの頃が懐かしい人参のペーストです。そういえば、赤ん坊の頃は誰もが人参ペーストを食べるのに、人参嫌いな子どもは多いですね。ま、ここで味を見て甘さの調節をするとよいです。

材料

  • 人参・・400g
  • 煮汁・・200cc
  • 砂糖・・200g
  • レモン汁・・半個分

作り方

  1. 人参の葉を落としてきれいに洗う。
  2. にんじんがかぶる位の水で、竹串がスッと入るくらい柔らかくなるまでにんじんを茹でる。
  3. 200ccの茹で汁を取り置いて茹でこぼし、水気を切る。
  4. ミキサー(又はフードプロセッサー)で茹で汁と人参を一緒に撹拌し、ペースト状にする。
  5. 4をほうろう製の鍋(又はテフロンなどの金物ではない鍋)に移し、砂糖を加え、中火で焦がさないように時々かき混ぜながら煮る。
  6. 水分が蒸発して好みの硬さになったらレモン汁を加えて火から下ろす。
  7. そのまま冷ましてでき上がり♪

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2009-07-13

韓国風牛丼:暑くてくたくたな日に思いついた簡単な料理

 このところすっきりとしない天気が続いています。
 やはりまだ梅雨なのですね。曇ったり晴れ間が時々顔を出すような天気で、日差しは柔らかかったのでじゃが芋掘りをしました。
 じゃが芋の収獲時期は、地面に近い茎や葉が朽ちたらゴーです。一週間ほど前からもう掘らなくてはと思っていましたが、雨降りの日が多く、掘り出した後の乾燥の点などを考えて機会を逸していました。4種類育てたうちのアンデスという表面の皮が赤く中が黄色いじゃが芋だけはまだ朽ちていません。男爵、北あかり、メイクインは全て掘り出しました。昨年よりは大きく育ちましたが、北あかりだけはなんとなく小振りで、ころころしています。そうは言ってもそこそこの量ですから、実家と娘と息子の暮らす先へも送ってあげられそうです。

Gyudon

 午前中三時間ほどの畑作業でしたが、喉は渇くし冷たいものは食べたいしで、お昼は冷やし中華が嬉しかったです。夜はお肉でボリュームのあるご飯と思い、韓国風の牛丼にしてみました。そういったお料理は、勿論韓国にはないと思います。どこが韓国風なのかですが、韓国の味噌で甜麺醤に良く似た赤味噌のピリッと辛さの効いた調味料がありますが、それを思い出して実は切らしていたという。代用ですが、「桃屋のキムチの素」が大変活躍してくれました。甘味噌の味付けの牛肉も食べ応えが合って、疲れたからだが欲するというか、思いつきました。この韓国の味噌が手持ちにないので、甜麺醤に「桃屋のキムチの素」を少し加えて代用しましたが、ピリ辛の甘味噌と牛肉の組み合わせも、食が進んでなかなか美味しかったです。昼間の作業のせいか、部屋を涼しくしていただく夕食には癒されました。
 味付けは八丁味噌で作った甜麺醤(レシピ☛)を酒でのばして胡麻油で風味をつけ、キムチの素でピリッとさせました。野菜と牛肉を炒め、合わせ調味料を加えて調味するだけのスピード料理です。特に難しいこともありません。時間が一番掛かるのはもやしの根きりです。これは必ずやるとよいです。もやしの美味しさを再確認できますよ。
 牛肉は肩ロースの薄いスライスで、一口大にぶつ切りします。韮ともやしを油で炒め、油が回ったら牛肉をほぐしながら加えます。牛肉の色が九割方変わったところで合わせ調味料を加えます。味が絡むのと同時に火も通って、肉が硬くなる前にでき上がりです。

Gyudon2

 甜麺醤は八丁味噌で簡単に手作りできますが、作っていない人が多いと思いますので、レシピを書いておきます。
 余談ですが、人が物を発明する一番の素質は、忙しくてものぐさか、面倒臭がりな性格かなと思います。そういうところから良いアイデアが生まれて天才的な発明となるのではないかな、と。簡単で美味しい食べ物のレシピというのは、有閑な暮らしからは生まれませんね。ああ、でも有閑な暮らしの人は料理もしないのかな。私、何をいっているんだろう。

材料

  • 牛バラ切れ端・・200g
  • 韮・・1束
  • もやし・・1袋

合わせ調味料

  • 八丁味噌・・大さじ1
  • 紹興酒(なければ酒)・・大さじ1
  • 砂糖・・大さじ1
  • 桃屋のキムチの素・・小さじ2
  • 胡麻油・・小さじ1

作り方

  1. もやしは根と芽を摘む。
  2. 韮は5cmの長さに切り揃える。
  3. 牛肉は広げて揃え、5cmにぶつ切りする。
  4. 合わせ調味料をボールで混ぜ合わせる。
  5. フライパンに油を引いて中火にかけ、もやしと韮に油が回るように炒め、牛肉をほぐして加える。
  6. 牛肉の色が変わって九割方火が通ったら合わせ調味料を加えて強火で手早く炒め合わせる。
  7. 器にご飯をよそって具を乗せてでき上がり♪

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2009-07-12

息子の極め付きイタリアンチャーハン(炒飯):ポイントの高い冷ご飯 

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 こんなチャーハンはお弁当にはどうかなと、味の点で半信半疑だったのですが、息子からかなりいい線イッテいたという感想を聞いて、お弁当にしてよかったです。
 「イタリアンチャーハン」などと呼ぶお料理が本来あるわけがないので、タイトルにするのもどうよと思うのですが、トマトの炒飯ですから。オレガノの風味が効いているので、オッ、イタリアンだっ!と思いますよ、やはり。
 思いつきで作ったわりには美味しかったのでここで紹介します。お弁当にもお勧めな理由があるので、レシピをチェックしてみてくださいね。
125pxflag_of_italysvg そもそも、トマトを炒めて溶き卵でスクランブルエッグを作ったのがきっかけです。トマトをオリーブオイルと一緒に最初にしばらく炒めると、トマトの酸味と甘味が凝縮されます。これを溶き卵でまとめてふんわりとさせたのがトマトのスクランブルエッグです。この炒飯の具は、卵でまとめる前の段階でベーコンとピーマンのみじん切りを一緒にトマト果汁で炒め煮します。ここでしっかり味を付けをするというわけです。次に、溶き卵を加えて、ゆるゆるの段階でご飯を加えます。煮詰まって凝縮された煮汁をご飯に吸い込ませるようなイメージで、できれば鍋などあおれるとご飯が空気に触れてパラパラチャーハンが完成します。とても簡単です。
 チャーハンにしては塩は少なめですが、トマトの酸味がしっかり利いているので、味が薄いとは感じません。炒飯は時間が経つとご飯が塩分を吸い込んで、全体にボケた味になりますから、どうしても濃い味付けにしたくなりますね。そこでトマトの酸味が活きてくるのですが、酸味は塩分とはちがった働きをするので相乗効果を起こすのか、しっかりとした味付けに感じます。また、最初にトマトの果汁と塩分でベーコンとピーマンを炒めて味をしみ込ませてあるので、ご飯の中での具の存在感ははっきりあります。

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 チャーハンは、「スピードと火力が勝負」のような作り方も時には必要ですが(レシピ☛男がまいる炒飯とは)、ここでの作り方は、ゆったりペースで大丈夫です。強いて言えば、トマトの果汁を煮た後にご飯を炒めるので焦げ付きやすくなりますから、フライパンはテフロン加工が良いと思います。
 また、冷ご飯の基本は単に残ったご飯ではなく、硬めに炊いたご飯が冷たくなったのがよいです。さらに贅沢を言うなら、硬めに炊いたご飯がお櫃で冷めたご飯です。炒飯がパラパラしていなくてもそれなりですが、もしもべた付いていないのをあえて作りたいとあらば、炒め方を四の五の言う前に炊き方です。そう言えば、「タイ米(☛参照)」の炒飯は美味しいです。あのポロポロぼそぼそ感と独特の味は、日本のお米の冷ご飯以上の優れものです。どんどん話がエスカレートするので、この辺でやめておきます。
B0189012_7241318  因みに、エキサイトブログの「godmother'sミニブログ」で、備忘録として息子のお弁当の携帯画像を毎朝アップロードしています。ご自由に覘いてください。サイドバーのカテゴリー「お弁当」でどうぞ。 ☛godmotherのミニブログ

材料(一人分)

  • 冷ご飯・・茶碗一杯半~2杯
  • トマト・・100g(中位のを半個)
  • 卵・・1個
  • ベーコン・・40g
  • ピーマン・・1個
  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・適宜
  • オレガノ又は好みでバジル・・少々
  • オリーブオイル・・小さじ1

作り方

  1. トマトは1cmの粗みじん切りにする。
  2. ベーコンは5mmサイコロに切る。
  3. ピーマンはみじん切りにする。
  4. 卵は割りほぐしておく。
  5. フライパンを中火で熱し、オリーブオイルでトマトを炒める。
  6. トマトから果汁が出てきたらピーマンとベーコンのみじん切りを加え、塩、胡椒する。
  7. 煮汁が半量になったら溶き卵を加え、半熟状態になったら冷ご飯、オレガノ又はバジルを加えて煮汁を絡めながら良く炒めてでき上がり♪

村上春樹の『1Q84』読むと、料理に向かいたくなり、トマト・チャーハンを作るのだった。  ulalaさんちのご飯

画像をクリックすると記事にジャンプします



いただきます yellowbellさんちのご飯





ぱちこさんのイタリアン炒飯 88 Lunch Box

 

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2009-07-11

白インゲンとたけのこキャベツのスープ

 茅野の自由農園まで足を伸ばして買い物してきました。家から車で30分程の、蓼科山のふもとの空気の良いところです。道端に細長い平屋で、外には野菜や果物がずらっと並んでいるので直ぐにわかります。地場産の生産物が集められているようなお店で、野菜や果物はもとより、味噌、醤油、特産品、チーズ、燻製品などが所狭しと並んでいます。

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 今日の料理となった豆類は私の好きなコーナーで、地元の農家が天日干しで乾燥させて作った新しい豆なので気に入っています。新しい豆は直ぐに煮えて作りやすいということと風味や甘味が、古い豆とは全く違います。
P7100003 今日の白いんげんは、甘い煮豆にしてもおいしいですが、料理にも合います。スープや炒め物などに加えても他のものの味の邪魔をすることなく、味を吸収して馴染むのが上手な豆です。相手を選ばないのでいつでも手軽に使えますから、多めに茹でて冷凍保存するのもよいと思います。
 今日は、最近出回り始めた「たけのこキャベツ」と一緒のあっさりしたスープです。出汁は最初にベーコンとローリエを炒めてベーコンから脂を出し、ざく切りにしたキャベツの半量を加えてしんなりするまで炒めます。ここにふやかした豆と水を加えて蓋をし、20分程煮込みます。豆が柔らかくなったところで残りのキャベツを加えて塩・胡椒で調味して仕上げます。このたけのこキャベツがとても柔らかく甘いので、シャキシャキとした食感を楽しみながら時々豆を口に含むと嬉しくなるのはどうしてでしょう。インゲンは魅力ある豆です。

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材料

  • キャベツの葉・・7~8枚
  • 白いんげん豆・・カップ1(150g)
  • ベーコン・・60g
  • ローリエ・・1枚
  • 水・・800cc
  • 塩・・小さじ2
  • 胡椒・・適宜

作り方

  1. 豆は水に浸したままふっくらと戻す。※新しい豆は1~2時間、古い豆は一晩くらい。
  2. キャベツはたっぷりの水に10分程浸してしゃきっとさせ、笊に上げて水気を切る。
  3. ベーコンは細い短冊に切る。
  4. スープ鍋にベーコンとローリエを入れて弱火にかけ、ベーコンからゆっくり脂を出す。
  5. ざく切りにしたキャベツの半量を加えて中火で炒め、水と豆を加えて蓋をして20分ほど煮込んで豆を柔らかくする。
  6. 残りのキャベツを加えて火を通し、塩、胡椒を加えて味を整える♪

 インゲン豆のこと
必ず100度で最低10分くらいの加熱をするということです。この温度よりも低い温度だと毒性が残り下痢や嘔吐の原因になるそうです。(スロークッカーでの調理例☛ひよこ豆のトマトスープ

 インゲン豆の系統はスロークッカーの弱が80℃だと毒性が残る可能性があり、100℃の10分の継続過熱が必要になります。

 ⇒厚生労働省:白インゲン豆の摂取による健康被害事例について(参照
 ⇒Disadvantages : Slow cooker - Wikipedia, the free encyclopedia(参照
 ⇒Slow cooking red kidney beans : Cooking safely with slow cookers and crock pots(参照

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2009-07-10

竹麦魚(ホウボウ)のポワレとトマトソース:夏野菜をふんだんに頂くレシピ

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 今日は鋒鋩(ホウボウ)のトマトソースです。魚屋さんで目が合うとつい連れて帰りたくなるような憂いの眼差しと、愛嬌のある可愛い顔立ちの憎めない奴です。白身で脂も乗った美味しい魚で、刺身などもなかなかのものです。美味しいスープが取れるのでホウボウといったらもっぱらアクアパッツアが定番な私です(レシピ☛)。
 これからトマトの最盛期となる季節に向けて、今日は、完熟の甘酸っぱいトマトがソースの味付けです。ポワレしながらオリーブオイルを掛け回し、表面にゆっくり火を通してから蓋をして蒸し焼きにします。取り出して、旨味の染み込んだオリーブオイルでにんにくとトマトを炒めて白ワインで風味とコクを付けたらしばらく煮詰めます。このソースをホウボウに絡めて頂きます。

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 今日は、ホウボウの頭をつけたままで、全体から美味しい出汁が取れるようにします。こういう時には「壷抜き」で内臓を取り出すのが一番で、出来上がりがきれいな上、熱が回りやすいので美味しく蒸れます。「壷抜き」は毎度のことですが、以下の通りです。

 内臓を出すには、口から菜箸を突っ込んで両エラを二本の箸の間に挟むように内側に寄せ、箸をそのまま内臓まで届かせます。両方の箸をしっかり握るように持ち替えて捻ります。エラが付け根で切れた瞬間箸が軽くなるので、そのまま内臓を挟みながら引き抜きます。これを「壷抜き」と呼びます。一切包丁を入れない方法で、漁師があみ出したと言われています。魚を丸ごと料理する時にはこの方法で内臓を取り出すと出来上がりもきれいです。(黒メバルの中華風包み蒸し☛参照

 塩を振って10ほど臭み抜きをして水分を吸い取り、オリーブオイルを引いたフライパンでそのままポワレします。油を熱して予熱はしません。冷たい油から魚は焼きます。理由は、いきなり熱い油に魚を入れると、皮がびっくりして破れてぼろぼろになります。オイルは必要最低限にしますからスプーンですくって、繰り返し上部に回し掛け、途中、セロリとズッキーニをフライパンの端で焼きます。蓋をして7~8分蒸し焼きにし、崩さないように皿に盛り付け、残ったオイルでにんにくをソテーして香りを油に移します。ここで湯剥きしたトマトを煮詰めて、トマトの形がなくなってきたら白ワインを加えてアルコールを飛ばし、塩、胡椒で味を整えます。
 ホウボウはソースと一緒にしばらく煮込んでもよいと思いますが、私は、ホウボウとソースが独立していた方が好きなので、食べる時にソースを絡めて頂きます。
 魚が大きいと油をかけながらマニュアル操作のようになりますが、小さいサイズならそのまま焼けるのでオートマチック仕様という手間いらずポワレです。鰯や鯵等の光る青い魚でもこのソースは合います。

材料

  • ホウボウ・・3尾(25cm)
  • オリーブオイル・・大さじ4
  • 完熟トマト・・2個(200g)
  • セロリ・・1本
  • ズッキーニ(黄色)・・1本
  • にんにく・・1片
  • 塩・胡椒・・適宜
  • 白ワイン・・大さじ3

作り方

  1. ホウボウは壷抜きで内臓とエラを取り除き、塩を振って10分程おく。
  2. 塩が溶けて水が出たらキッチンペーパーで吸い取り、背ビレの両側に並行に浅く隠し包丁を5cm程入れる。
  3. トマトは湯剥きか、冷凍して表面の皮を剥く。
  4. セロリは5~6cmの細い棒状に切り、ズッキーニは3cmの輪切りにする。
  5. フライパンにオリーブオイルを引いて中火にかけ直ぐにホウボウを並べる。
  6. ジュージューしてきたらオイルをスプーンで掬いながら、表面の色が変わるまで満遍なく繰り返し掛けまわす。
  7. セロリとズッキーニを端に並べ、蓋をして7~8分蒸し焼きにして火を通し、皿に盛り付ける。
  8. 残ったオイルで潰したにんにくをソテーし、香りを油に移し、粗く切ったトマトを加えて煮る。
  9. トマトの形がなくなったら白ワインを加えてアルコールを飛ばし、塩・胡椒で鯵を整えホウボウに回し掛ける♪

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2009-07-09

ポロ(ウイグル料理):元気を出して!

 ウイグル料理でポロという料理があります。羊の肉と一緒に人参と玉葱、米を沢山の油で煮て(?)水を加えて炊き込む料理のことですが、以前テレビでたまたま見たモンゴル地方の鶏肉の炊き込みご飯を作った時に、何かの拍子に「ポロ」という料理とそっくりだと思って記憶していたことです(参照)。

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 日本と違って国境が陸続きにある国では、国境があってもすぐお隣さんなので、国境がない時代には当然行き来があったでしょう。料理も相当酷似していることが多いです。ウイグルで食べたらウイグル料理と誰でもそう思い、同じような料理を隣のモンゴルで食べればそれはモンゴル料理だとそう思うものではないでしょうか。余談ですが、トルコやギリシャ料理などはそっくりな料理がかなりあります。

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 今日は、羊のもものスライス肉でこのポロを作ってみました。極寒の国だからなのか、そういう文化だからなのか分かりませんが、とにかく使用する油が多く、油で何でも煮るという感じです。本来は羊の脂で羊の肉を煮るということですが、あまり脂が多いのは体がなれていないので減らしました。それもかなりな量を。

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 手順は、大き目の鍋に油を熱して肉を炒めます。というより煮るという感覚ですが、油は少な目にしたので炒める感じです。スライス肉なので直ぐに火が通りますからここで一旦取り出します。残った油で人参と玉葱、にんにくをしんなりするまで約10分炒めて甘味を引き出します。次に完熟トマトを湯剥きして手で潰して加え、水と塩を足して10分程煮込みます。これでご飯を炊き込むスープの完成です。洗ったお米を加えて蓋をして煮立ったら火を弱め、肉を戻し入れて15分蒸します。火を止めてからさらに15分蒸らして完成です。
 昨日もパエリアで今日も炊き込みご飯かぁという感じですが、6月5日にウイグルで起こった暴動に関するニュースに触れて(参照)、悲惨で、ウイグルの人々の抗議するエネルギーが衝撃的です。擁護するというのは変ですが、料理でも作ってという気持ちになりました。因みにこのウイグル料理はおもてなしやお祝い事の時にするそうです。そういった意味ではありません。失礼があってはいけませんが、励ますような気持ちです。

材料

  • マトンもも肉スライス・・250g
  • 米・・2.5合
  • 人参・・150g
  • 玉葱・・300g
  • にんにく・・3片
  • 完熟トマト・・中3個
  • オリーブオイル・・大さじ4(約60cc)
  • 塩・・大さじ1

作り方

  1. 米は洗って笊に上げて水気を切っておく。
  2. トマトは湯剥きをする(一時間ほど冷凍庫で凍らせて皮に流水を当ててもきれいに剥けます)。
  3. 人参は斜めに薄くスライスし、そのまま重ねて倒して薄さと同じ厚みに千切りにする。
  4. にんにくは包丁の柄で潰す。
  5. 玉葱は5~6mmの櫛切りにする。
  6. 大き目の鍋に(中華鍋など)オリーブオイルを引き肉を炒めて色が変わったら油を切って一度引き上げる。
  7. 残りの油で玉葱がしんなりするまで炒め、人参とにんにくを加えてしんなりするまで約10分炒める。
  8. トマトを大き目に切り、握るように潰して加え、水と塩を加えて10分煮込む。
  9. 洗った米を均一になるように加え蓋をし、沸騰するまで中火で煮る。
  10. 沸騰したら肉を戻しいれて火を弱め、15分煮る。
  11. 火を止めてさらに15分蒸らしてでき上がり♪

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2009-07-08

パエリア・しかもほうろう製のバットで作ってみる試み:続けることに自分の理由はいらない

Paeria

 出汁の出る材料をそろえて本格的なパエリアも時にはありですが(レシピ☛)、シーフードミックスのような冷凍の詰め合わせ的なものではどうかなと、ちょっと似せて作ってみました。材料を揃える時間がなかったり限られた時間で作る場合でも、香ばしさとおこげを作ればそれなりなパエリアができるということになれば、チャーハン並みの手軽さだと思います。
 娘達もいよいよ忙しく、貧乏暇なしな生活になってきたというわけで、食べ物に一々拘りを入れてはいられない世知辛さになったようですが、何とかここを乗り切ってくれたらと思います。パエリアとの関係性は長い説明が必要なので省きます。

Paeria3

 パエリア鍋があると直火とオーブンの両方で使えて便利ですが、ない場合は、オーブンの天板をそのまま使ったり、2~3人分の時は金物製のタルト型やほうろうのバットで代用します。バットは、ほうろう鍋と同様にIHの上で直に調理できます(メーカーが保障しているわけではありません)。浅型のほうろう鍋でもよいと思います。
 作り方は至ってシンプル。コクをつけるためのベーコンやにんにくなどを炒めて、ガラスープとカットトマトを加えて少し煮込み、美味しい出汁を作ってからお米を加えて煮ます。ここで八割できたと同然です。あとは、パプリカなどの野菜で蓋をしてオーブンで焼いて仕上げます。
 パエリアという料理は、一番最初の出汁の素となる材料にどこまで拘るか拘らないかと、最後に乗せる野菜や魚介類に何を選ぶかが鍵だと思います。これはいつもの知ったかぶり的意見です。外したくないのは、ケッチャップを使わないことくらいです。ケッチャップは味が整い過ぎていてかえって全体を台無しにしてしまうと思います。完熟のトマトか缶詰のカットトマト限定です。

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 今日は、シーフードミックスなので凍ったままご飯に乗せてオーブンへ直行というわけにはいきませんから、お米を加えたあとに凍ったまま乗せて、ここでしばらく煮込んで味を出しました。
 ほうろうのバットで試すといっても、私は他の事では直火にかけて鍋代わりのような使い方をしていますから、全く安心です。ただ、このような使い方もあるということを話すと皆びっくりするので、多くの方の発想にはないことなのかなと思ったのです。私にとってはそんなに大したことではないのですが、紹介するのもよいかと思いました。

材料

  • 米・・2合
  • シーフードミックス・・250g
  • カットトマト(缶詰)・・300g
  • カラーピマン・・2個
  • ガラスープ・・600cc
  • バター・・10g
  • 塩・・小さじ2
  • 胡椒・・適宜
  • にんにく・・1片
  • ベーコン(みじん切り)・・2枚
  • ほうろう製のバット

作り方

  1. にんにくとベーコンはみじん切りにする。
  2. パプリカは縦に切って種を取り出し、2cmの縦長に切る。
  3. バットを弱火にかけ、バターを溶かしてベーコンとにんにくを焦がさないようにしばらく炒めて香りを出す。
  4. オーブンの予熱を220度で開始する。
  5. カットトマトとガラスープを加え、中火で5~6分煮込む。
  6. トマトの形がなくなったら塩と胡椒を加え、米が均一になるように加えてにたったら冷凍シーフードミックスを敷き詰める。
  7. 2~3分加熱し、冷凍の具材に火が通ったらカラーピーマンを全体に敷き詰める。
  8. オーブンに移して20分焼く♪

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2009-07-07

ムツの赤糟焼き

Mutsu_2

 今日は、ムツの紅糟焼きです。ムツというと高級食材という扱いで知名度の高い魚だとは思います。クロムツと混同しやすくとても良く似ています。また、銀鱈(ギンダラ)のことをホクヨウムツとも呼ぶので、とても紛らわしく、正しく理解するのが大変です。
 大変きめの細かい白身で、脂が乗っています。今の時期は産卵期が終わって丁度中間的な時期ですが、おそらく旬の時期の物を冷凍保存した輸入品だと思いますが、うっかり素性を見るのを忘れました。脂の多い魚のせいか、冷凍の劣化も感じません。で、こういう魚を買ってくるとちょっと困るのが、魚全体が見られないことと加工状態が明確ではないので、なんとなく安心感が持てません。それだけ疑わずにはいられないほど悪徳業者の不祥事や、海外の業者のずさんな管理で呆れて開いた口がふさがらないというか、苦い思いをしましたので信頼関係が希薄になったのも致し方ないことです。私などは、食品に関しては猜疑心がかなり強くなりました。
 とは言え、段々緩んできて、大丈夫かなと思いつつまたいろいろ買ってしまうようになるのです。今日は、ムツという魚もいて、この料理方法は美味しいよという紹介になりそうです。

Koujizuke

 脂の多い魚に合うのが赤糟で、真鱈(レシピ☛)も以前作って好評でした。塩を振って臭み抜きをした切り身全体に赤糟をうっすらと塗り、半日以上冷蔵庫で漬け置くだけです。赤糟は取り除かずにそのままで焼きます。
 糟の作用でもろみ味噌のような香ばしさが魚の旨味を引き出すのか、他では味わえない独特の味わいです。なぜか、油っこさが軽減されてさっぱりするのが不思議です。P5030002焼き魚にぴったりの「はじかみ」(レシピ☛)の赤い色も、生姜の茎の部分のアントシアニン(参考☛)と酢が反応して発色した天然の赤です。食紅と違って毒々しい赤色とは違った柔らかい感じに仕上がります。
 赤糟は中国食材のお店で入手でき、台湾製も多く、由来は華僑だと思います。以前自分で作れる物なのかと思って調べたのが、

 実は、手持ちの「赤糟」が終わったら「赤麹」(参照☛) を買って、米と一緒に醗酵させて手作りしてみようかと思い、Netでいろいろ調べていました。なんだか、紅麹を混ぜたお粥や炒め物、揚げ物などの様々な料 理に使われて、中国はもとより台湾、韓国、沖縄などでもかなりポピュラーだということがわかりました。しかも、紅糟を取るには、紅酒(参照☛)なる物を作ったあとにできる、いわゆる「酒粕」のことですから、こりゃ大変な物を目にしたと焦りまくり。

とあります。毎度のことですが、この食品には感動します。残念なのが、その感動的な味わいを上手くここで表現できないことです。機会があったら是非一度試してみてください。そうそう、チャーシュウの表面や北京ダックの皮が赤いのは、この赤糟の色です。たまに食紅で誤魔化したものもあるそうなのでご用心を。

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2009-07-06

茄子も入った和風のマーボー豆腐:えんどうがうどん粉病だ

Mabotoufu

 民放のコマーシャルで「和風のマーボー豆腐の素」と、ちらっと聞こえた時、私の頭のスイッチがカチッと入って早速作りました。と言っても素は使っていません。頂いたのはアイデアだけです。
 茄子と豆腐、豚の挽肉に鰹出汁の風味、それと深い香りの濃い口醤油がぴったりするじゃないですか。とろみを付けてあったかご飯に乗せて頂く時、誰しも中華のマーボー豆腐のつもりになっている筈です。裏切ってごめんねだけど和風もいいねと、きっと嬉しくなりますよ。まずまずの美味しさです。兎に角ご飯のお代わりが欲しくなりますから、普段よりも多めに用意することです。

【中華ならこちら】
◇ ウー・ウェンさんの麻婆茄子(マーボーナス) 

材料

  • 豚挽肉・・150g
  • 茄子・・150g(中2本)
  • 木綿豆腐・・300g
  • 片栗粉・・大さじ1(12gと同量の水)
  • 糸唐辛子(なければ鷹の爪)・・適宜
  • 葱の間引き菜(薬味葱)・・適宜
  • 炒め油・・大さじ2

合わせ調味料

  • 鰹出汁・・200cc
  • 濃い口醤油・・15cc
  • 味醂・大さじ2
  • 塩・・小さじ1(5g)
  • 卸し生姜・・大さじ1

作り方

  1. 茄子はヘタを取って二つ割りにし、放射状に4等分してさらに長さを二等分して棒状にする。
  2. 木綿豆腐は水を切り1.5cmのサイコロに切る。
  3. 挽肉は笊で熱湯を回し掛け、水気を切っておく。「湯通し」をしておくと灰汁と余分な脂が抜けてさっぱりする。
  4. 生姜を卸して合わせ調味料と一緒に小ボールで混ぜ合わせておく。
  5. 鍋を中火にかけ、油を引いて茄子を並べてじっくり焼いて火を通し、一度取り出す。
  6. 同じ鍋で挽肉を炒めて水分を飛ばし、合わせ調味料を加えて一煮立ちしたら続けて豆腐を加える。
  7. 茄子を戻し入れて3~4分静かにグツグツ煮て水溶き片栗粉を加える。
  8. 鍋を大きく回して上下を返し、そのまま2~3分充分とろみが付くまで中火で煮て、大皿に盛り付ける。
  9. 糸唐辛子と薬味葱を散らしてでき上がり♪

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2009-07-05

梅(又は杏梅)の甘酢漬け:秋田・湯沢の家庭から漬け物伝授:徒労をやめて孤独に徹するか

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 もう梅の季節は終わってしまったところもあると思いますが、諏訪ではもうしばらく収獲できます。このレシピがお役に立つかどうか分かりませんが、木で熟して黄色くなった梅の実で、種類は良く分かりませんがちょっと変わった漬け方です。素人でも失敗なくできると聞いたので挑戦しました。(少し緑色のも混じっていますが、この際、このまま漬けてみます。他は黄色かやや赤味を帯びています。)
 実は、この梅漬けは、秋田の湯沢に住む友人から教えてもらった方法です。彼女は毎年自家用に手作りするので、昨年は彼女に頼んで漬けてもらったのですが、今年は、彼女からもらったレシピを頼りに熟した梅を代用して、似せて作ってみたというわけです。本来は、杏梅という通常の梅の三倍くらいの大きさの梅で漬ける方法で、出来上がりの色はほぼ黄色です。

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 それが、信じられないくらい簡単なんです。洗ってヘタを取った梅の水分をきれいに拭き取り、分量の塩、ザラメ(粗目)、酢を加えてそのまま一ヶ月半ほど涼しい場所に置いておくだけです。仕上げは、天気の良い日をみて三日間天日干しするのだそうです。P9180004念のため、漬け方の確認をしたところ、彼女はまだ仕込んでもいなくて、8月に入ってから漬け込むのだそうです。普通に梅干を作る場合は6月に梅の収獲ができますから、仕込んで約一ヵ月後の7月下旬には土用干しをして仕上げます。比較してみると、梅干し作りと言っても一ヶ月以上の開きがあります。気候の違いもかなり影響するので「一般的」というのが全く通用しないのだと思いました。
 それと、「杏梅」に興味があるのですが、東北にしかないと聞きます。梅も熟せば杏のような物ですが、大きさが違います。おむすびに入れるにしても、4個分くらいは優にあります。この杏梅のように漬かると嬉しいのですが、一応3日目にもなると水が上がって、梅の水分がどんどん抜けてきていますのでこのまま様子をみることにします。P9180006
 昨年始めて送ってもらった彼女の杏梅漬けで頂いたうどんは格別でした(レシピ☛)。私の梅漬けが成功するといいのですが。

材料

  • 熟して黄色くなった梅・・2kg
  • 塩・・1.5合
  • ザラメ・・500g
  • 酢・・250cc
  • 梅漬け用の容器(できれば陶製)

作り方

  1. 洗って水分を良く拭き取り、楊枝の先でヘタ取りをする。
  2. 容器に梅、塩、ザラメ、酢の順に入れて蓋をしてそのまま冷暗所に一ヶ月半置く。

今はここまでの作業とします。このあと、天気の良い日に三日間日向で干して仕上げる。 完成への続きは☛

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2009-07-04

にんにくを挟んだ豚ヒレ肉のポワレ

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 豚ヒレは、食材としては贅沢な部位で、一頭の豚から約1kgしか取れませんから、ロースと並んで高価な方だと思います。殆んど脂が無いにもかかわらず繊維のきめが細かいせいか、柔らかな食感です。繊維の向きに対して90度の角度で切ることだけ厳守です。ヒレ肉は小さいので場所もとりませんし、調理器具もコンパクトサイズで事足りるので扱いが楽です。揚げ物の初心者マークの方にとっては、手始めにはよい食材かもしれません。
  肉の間から何かがのぞくだけでも食卓の話題になってしまいますから不思議です。にんにくは、こんなに入れるの!と驚くほど挟んでも殆んど臭みが残りません。中で蒸されてホクホクの食感になり、甘く感じます。今日は、そういうわけで、少し目先を変えてみました。以前、スライス肉に挟んだカツレツも作っています(レシピ☛)。
 ヒレを横に置いて2cmの厚さでぶつ切りにしますが、真ん中で深い切込みを入れておきます。この切り込みににんにくのスライスを挟みます。肉を手の平で軽く押さえて形をならしたら、塩、胡椒を振るところまでを一連の作業とします。
 次の段階は、衣つけです。溶き卵に水を加えてつなぎ液を作り、袋に入れたパン粉を平らな場所に置いて麺棒を転がすか、無ければコップの底などで潰して細かくしてボールに移します。バーミックスでもできますが、道具を汚して後始末を増やす程の大げさな量ではないので、原始的な方法で充分です。小麦粉は小さめのバットや、無ければお皿の上に広げます。調理台に肉→小麦粉→つなぎ液→パン粉→バットの順に置いて流れ作業のようにします。いつものことですが、肉を直接触った手で小麦粉を触ると自分の手にまぶしてしまう羽目になるので、出来るだけ濡らさないように工夫します。最後のパン粉付けは、ボールを揺すって肉をくるくる回し、最後に軽く押さえて落ち着かせます。
 ここでお片付けをします。と言っても残ったパン粉、小麦粉、卵液にハムなどを千切って混ぜ合わせたものを肉と一緒に焼いて「テケレツのオッパッパ」のようなつまみ食い用を作ります(レシピ☛)。後片付けのつもりで作ったこのようなものが、意外に一番美味しかったりするのですよね。で、付け合せの野菜などを皿に用意してから揚げ始めます。

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 フライパンに15cm位の水溜りができる程度の油を注いで中火にかけ、油が広がってきたら肉を並べます。焼き色がついたら裏返して充分火を通します。肉全体がこんもりと盛り上がって、一回り縮んだ感じがしたらできあがりのサインです。
 昨日は友人宅でゆっくりと昼食を食べながらいろいろなことを話したのですが、楽しい会話は提供できなくても、喜んだり楽しんだりして食べてもらえるような料理の提供ができれば、その場が和むものだと思います。

材料

  • 豚ヒレ肉・・350g
  • にんにく・・5片
  • 塩・胡椒・・適宜
  • 小麦粉(できれば強力粉が扱いやすい)・・大さじ1
  • 溶き卵・・大さじ1(同量の水と一緒に)
  • パン粉・・カップ1弱
  • オリーブオイル・・大さじ4

作り方

  1. にんにくは5~6枚にスライスする。
  2. 肉を横位置に置いて2cmの厚さでぶつ切りにし、真ん中に深い切り込みを入れる。※先に切り込みを入れた方がやりやすい。
  3. 1の切り込みににんにくのスライスを挟み込んで閉じ、手の平で軽く押さえて平らにならす。
  4. パン粉は袋に入れて麺棒等を転がして細かくする。
  5. 溶きほぐした卵大さじ1と同量の水で薄める。
  6. 小麦粉を皿等に広げる。
  7. 4.5.6を手順通りに並べ、手を濡らさないように順番に衣を付ける。
  8. パン粉を軽く押さえてバットに並べ、ラップをして冷蔵庫で最低15分は休ませ、パン粉を馴染ませる。
  9. 残った衣の材料を混ぜ合わせ、卵でつないで丸くし、肉と一緒に焼いて後でつまみ食いをする。
  10. 付け合せの野菜を皿にもりつける。
  11. 食べごろの時間の20分ほど前になったらフライパンを中火にかけ、オリーブオイルを注ぎ肉を広げて焼く。
  12. 焼き色が付いたら裏返し肉がこんもりと盛り上がって一回り小さく縮んだらでき上がり♪

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2009-07-03

メジマグロ(クロマグロの幼魚)の刺身:知らないことだらけの鮪

 最近、鮪の生のお刺身に良く出会っています。いろいろな種類のまぐろに興味津々で、つい買ってしまうのですが、今日は「本メジ」の柵です。「メジ」という呼び方は、この辺の呼び方なのかちょっと定かではありませんが、鮪の幼魚を「メジ」と呼ぶそうです。本鮪(=クロマグロ)の幼魚は、本メジ、黄ハダマグロは黄メジという具合です(参照☛)。インドマグロは、聞かないでください、分かりません。

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 本マグロは、通を唸らせる大トロの取れる腹側の部分が有名ですが、私はあまりトロに飛びつきません。牛肉もそうです。脂がついていると確かに食感は格別なものを感じますし、甘さもあります。グルメな番組で石ちゃんが「まいう~」とあの太った体をトレードマークに愛嬌のあるオヤジギャグを飛ばしながら、いかにも脂が美味しいと良く言って褒めていますが、私は脂にはあまり味を感じないのでパスしています。メジマグロは赤身というよりも、全体がうっすらピンク色で若干白っぽく濁った感じの赤身です。これがメジの特徴で、食感は滑らかで酸味と甘味を感じます。本マグロにはない特別な美味しさを感じます。結局肌理の細かい脂が全体に入っているということらしいです。画像の切り身は背側なので、それほど白濁していませんが、腹側はかなり白濁した桃色で、くっきりと境目が分かるように脂が乗っています。
 日本人はマグロ好きだと聞きますが、私は以前はそうでもなかったのですが、最近、このようにいろいろな種類のマグロを食べ比べてみると、微妙な味の違いが舌で分かるようになって、そういうことを楽しむようになりました。
 諏訪のお年寄りは、刺身といえば昔からマグロだそうです。陸地でお刺身が食べられるようになってから日が浅いとは思いますが、最初に食べられた感動や喜びは忘れないとお婆さま達が言います。公魚(わかさぎ)の佃煮や鯉の飴煮くらいしかなかった当時では確かに画期的だったかもしれませんね。因みに、今でもお年寄りは、佃煮を大切に思っているという様子が伝わってきます。お遣い物にしたりするのもこの土地の誇りのようなものもあると思います。

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 さてマグロの話に戻しますが、柵で買ってきたので8mm位のやや厚めに、一口大に切って並べます。いつもは横に置いて右から切って皿の右側から左に向かって並べますが、今日は逆に左から右に向かって切って、右から左に並べてみました。何がどう違うのでしょうか?切り口の角度が互い違いに並ぶ後者のほうが立体感が出て幾分か綺麗だと思います。ま、どうでもいいことですが。メジマグロは、鰹位の大きさが大半で、柵と言っても四つ割ですからそのまま切ります。筋の入り方も小さいだけあって肌理が細かく、食べる時には殆んど気になりません。本マグロなどの柵は一体どの辺りの身なのか判断が難しいです。丁寧な説明のサイトを見つけましたので、参考になりました(参照☛)。一口にまぐろと言っても奥が深いというか、難しいものだと実感しています。

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2009-07-02

豚もも肉で根菜のクリーム煮:今時だけどカードの整理方法って実用的!

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 はっと気づいたら冷蔵にあったのは豚のももスライスだけだったので慌てて洋風のクリーム煮に変更したという献立です。実はバラ肉のつもりが、すっかり勘違いして買い置きしていたのはもも肉でした。もも肉だと脂が少ないのでクリーム煮で、チーズやベシャメルソースなどを足してボリュームアップさせることにしました。材料にセロリだけ追加してすっかりメニュー変更です。
 最近は、このような突然変更はめっきり少なくなりましたが、子どもが小さい頃や、自分が何かと気忙しくしている若い頃は良くありました。気持ちに余裕の無い生活をしている頃は、こういう自分の勘違いにもイライラしましたし、精神的なことをうまくコントロールできないでいたせいか、献立を変更する気持ちに切り替わるまでが時間が掛かりました。30代の頃は、日々慌しくあっという間に終わってしまった気がします。
 余裕の無い忙しい時間の中で献立を考えたりするときに、材料によって料理を系統立てて整理できていると良いと思いました。材料別の目次ページが頭脳にinputされていて、必要に応じて的確にカードを取り出すようなことには限界がありますが、私の若い頃は、そんな感じに脳ミソの記憶力に大いに頼っていました。だから、無駄にイライラして合理的な方法を考える余裕もなかったのかもしれません。
 そんなことから昔私が実際に作った、カードを使った索引方法を思い出したので、実用性の高いスクラップブックとして、料理作りの場で役立つかもしれません。最後の「続きを読む」に書くことにします。よかったら参考にどうぞ。

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 話はクリーム煮でしたね。
 丸めた肉に少し焼き色をつける程度に焼いたら一度引き上げ、同じ鍋で野菜を炒め合せます。野菜に油が回ってしんなりしたら白ワインと鶏がらスープ(無ければ水)を少量加えて煮込みます。水分は少なめにして蒸すようにします。火が通ったらベシャメルソースを加えて一度火を止めます。これはカレールーを溶かす時に学んだことですが、いきなり沸騰しているところへ入れるとダマになるので、火を止めて蓋をしたら蒸します。しっかり溶け出したところで半熟卵を加えて加熱します。最後に味を見て調味し、生クリームとチーズを加えてコクをつけます。

材料(4~5人分)P5120002

  • 豚ももスライス・・6枚
  • 人参・・200
  • 玉葱・・500
  • 新じゃが芋・・350
  • セロリ・・1本
  • 半熟卵・・人数分
  • バター30g
  • 白ワイン・・カップ1/2
  • ガラスープ・・100cc
  • 生クリーム・・100cc
  • ローリエ・・1枚
  • ナツメグ・・適宜
  • 塩・・小さじ2
  • 胡椒・・適宜
  • ラクレットチーズ(無ければ解けるタイプのチーズ)・・60g
  • ベシャメルソース・・80g(☛レシピ

作り方

  1. 人参は乱切り、じゃが芋は一口大、玉葱は一口大のくし切りにする。※新じゃがは皮を剥かなくてもよい。
  2. セロリは葉を落として2mmのスライスにする。
  3. ゆで卵は好みの硬さに茹でる。この料理では8分後冷水で冷ました半熟。(茹で方の詳しい方法☛
  4. スライス肉をくるくる丸めて長さを半分に切る。
  5. 煮込み用の鍋を中火にかけバターを溶かして4の肉を転がしながら香ばしく焼き、一度取り出す。
  6. 引き続きローリエとセロリを炒め、続けて玉葱、じゃが芋、人参の順に炒める。
  7. 表面に油が回ってしんなりしたら白ワインとガラスープを加えて蓋をし、約10分程蒸し煮する。
  8. 野菜に竹串を刺して火が通っているのを確認し、ベシャメルソースを加えて蓋をし火を止め5~6分蒸して溶かす。
  9. 再度中火にし肉とゆで卵を戻し入れ、ナツメグ、塩、胡椒で調味する。
  10. 削ったラクレットシーズと生クリームを加えたらでき上がり♪

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2009-07-01

パーソナルなドレッシングの提案:発想を変えました:とは言うものの・・・

 今までドレッシングについて真剣に考えたことがなかったので、私としては今回は新発見かなと思う部分があります。
 ドレッシングというのは、料理の中でもかなりパーソナルなものではないのかと疑問に思いながらも、一回の食事で使い切る程度のドレッシングを作って、それを家族全員で食べていました。市販のドレッシングの種類の多さに驚いたのですが、何種類ものドレッシングが各社が売り出されていて、それこそ好みに合わせて自分にぴったりの「MyDressing」が見つかるような勢いです。日本の商売の凄さでもありますが、日本人好みを巧みに調査し、多くの人がセレクトするトレンディーな商品開発をしてしまうのです。それらが生み出される共通認識として、個人的な味への主張を満足させられる嗜好品なのだと言えます。そこを理解した上で家庭料理へ下ろしてくると、かなり自分の味付けを押し付けている嫌いがあります。どうなんでしょう?どちらのお宅でも市販のドレッシングを好みで何本かテーブルに用意していますか?私にとっては市販品の油の分量は多いと感じていますし、個性が強過ぎて、野菜の味が分からなくなるのであまり買いません。だからと言って、手製の良さとしての自由感は、作る側の私にとってであって、食べる側の嗜好の自己主張させてこなかったと気づくに至りました。

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                                         【ドレッシングその1】 
 ドレッシングは、もっとパーソナルな使い分けなり選択肢があってもよさそうなものです。今までは、家族が平均して好むドレッシングを作ってきましたが、私の分量では、油の量などは凄く少なめですし、レモンを多く使うので、酸味の種類も選択肢がありません。といいますか、少ない分量の油分なので、野菜に充分行き渡らないのです.
P6300006 手製の問題点は、作り過ぎると保存が長くできない点です。特に油やハーブなどの風味の劣化が著しいです。ですから、油分だけ別にしてはどうかと考えました。酸味としては、穀物酢の米酢、玄米酢、黒酢や果実酢ではりんご酢、ぶどう酢等と多種ありますので、これを好みの配合で混ぜ合わせた液を何種類か作り置くのはどうかと。これなら食卓宅でドレッシングの味や好みの量をパーソナルに選択することが実現できるのではないかと考えました。
 油分以外の酸味、塩分、香り、隠し味の砂糖などを混ぜ合わせた液二種作ってみました。油分の種類は沢山ありますが、オリーブオイル、グレープシードオイル、ピーナツオイル、菜種油、胡麻油など、それぞれの性質から好みのものを選び出し、油分で野菜だけを和えます。油が行き渡った野菜は、少ししんなりとして、食べてみると油分の味の違いが良く分かります。と言うか、野菜の味に油の風味が加わり、野菜の主張がはっきりと分かると思います。さて、ここにどのような酸味と風味を加えるかが問題です。一番シンプルで、私が好きな組み合わせを一品紹介します。ワインビネガー、塩、胡椒、砂糖、粒マスタードの配合です。これをオイルコーティングした野菜に回し掛けるという方法です。味には個人の好みがあるので、この配合を勧めるというよりもこのような方法で調味液を作る発想はグーです。またですが、こういう美味しい食べ方に早く気づけばよかったです。
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                 【ドレッシングその2】             
 先日も、湯剥きしたトマトを手で潰して、トマトの果汁をドレッシングに、塩漬けの豆腐で和えたサラダがとても美味しいと紹介しましたが、トマト汁がそのままで酸味のある調味液の役目をしてくれただけです(レシピ☛)。             
 ものは試しで、お弁当にオイルコーティングした千切り野菜を入れて、調味液だけサランラップに丸めて入れてみました。野菜がしんなりしているのでわりと沢山入りましたし、水も出ません。とても良い方法だと思います。
 パーソナルであるべきドレッシングを如何にそれにふさわしく用意できるかということへの挑戦ですが、まずは手始めとしてのレシピ二種です。今後も少しずつ進歩して行きたいものです。

材料(その1)P6290004

  • 葉もの(キャベツ・レタスなど)・・3~4枚
  • キュウリ・・1/2本
  • 人参・・3cm
  • オリーブオイル・・小さじ2
  • ハム・・薄切り3枚

調味液その1

  • ワインビネガー・・80cc
  • 粒マスタード・・20g
  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・適宜
  • 砂糖・・小さじ1(5g)

調味液その2

  • りんご酢・・80cc
  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・適宜
  • 砂糖・・小さじ1
  • コリアンダー(ホール)・・小さじ1/2
  • バジル(ホール)・・小さじ1/2

作り方

  1. 野菜を水で洗ってしゃきっとさせ、千切りにする。
  2. オリーブオイルを回し掛けて、野菜全体に行き渡るように混ぜ合わせる。
  3. 調味液を混ぜ合わせる。
  4. 銘々に野菜を注ぎ分け、3の調味液を好みの分量をかけていただく♪

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