2009-06-15

黒鯛の刺身・黒鯛の和風包み焼き・黒鯛のあら汁:黒鯛の一尾丸ごと使いきり料理:子育に忙しいママへのメッセージ

 わりと普段から見かける黒鯛です。不覚にも午後買い物に出かけたので選ぶほどの数がなく、帯に短し襷に長しのような大きさばかりで迷いに迷ったのですが、少し大きめの40cm程の丸ごと一尾を選んで、鯛尽くしな献立になりました。

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Io  頭を切り離して縦に二つ割りにして、味噌汁の出汁をとって一品と、二枚に卸した骨のない方は皮を引いてお刺身に、骨付きの身は三つにぶつ切りして和風の包み焼きにしました。包み焼には、塩水に半日付け混んだ木綿豆腐を一緒に蒸してみました。
 黒鯛は、かなり鯛に近い味わいがあって、鱸(すずき)にも似ていると思って念のために調べてみたらやはりそうでした(市場魚貝類図鑑☛)。鯛と同様、捨てるのは内臓くらいです。鯛の仲間に共通して言えるのは、身は甘く、癖のない脂も程々に乗っていて美味しいです。アラからは美味しい濃厚な出汁が取れて、味噌と抜群の相性です。作り方は簡単で、臭み抜きのための塩締めをした身に熱湯を回しかけて鱗などを取り除き、きれいに洗い流してから20分ほど水から煮て出汁を取ります。黄色掛かった色になれば充分濃厚な出汁が取れた証拠。ここに味噌と酒を少量加えて調味したら葱を散らして頂きます。この味噌汁は、特にお酒を頂いた後にはとても癒される美味しさです。

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P6140013    【画像中央のピンク色は卵です
 手順としては、時間の一番掛かる出汁取りから始めます。まず切り離した頭の塩締めをしている間に、身を捌いて、包み焼きの具を切リ揃え、シートに包むまでを終わらせます。焼き時間の頃合をみてオーブンの予熱をします。熱湯で頭を湯通しして水から出汁取りを始めます。刺身は、オーブンで焼いている間に削ぎ切りにして皿に盛り付けてます。

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 この順番で進めると、出汁を取り始めてから味噌汁になる頃には、全部同時に30分程で出来上がります。料理の経験や慣れなどの個人差はあるので、30分から1時間の幅で見るとしても、これで黒鯛料理三品が家庭でできるとなれば、かなり安価な豪華料理を頂くことができます。このような一尾使いの料理は、合理的で賢い料理としての可能性を含んでいると思います。他に必要な要素は、思い切ってやってみる勇気でしょうか。やってみると意外に簡単にできるものです。

材料(三人分)

  • 黒鯛(40cm)・・1尾
  • 大葉・・10枚(刺身用)
  • 塩漬け豆腐・・300g
  • 椎茸・・3個
  • 人参・・5cm
  • エンドウ・・6個
  • 割り下・・小さじ3
  • オーブンシート33cm×33cm・・3枚
  • 味噌・・大さじ4
  • 酒・・大さじ2
  • 長葱・・5cm
  • 割り下のレシピ☛作り置き調味料  

作り方

  1. 鱗をおろし、腹ビレの尻尾に近いほうとエラの延長線の頭の上部を結んだ直線に包丁を入れて中骨に当たるまで包丁を入れる。(出刃包丁お勧め)
  2. 次に裏返し同じように包丁を当てて、今度は中骨を切り落として頭を分離する。
  3. 頭は胸ヒレを広げるようにまな板に立てて、口に包丁の先を差し込んで一気に切り下ろして頭を二つに切り離す。
  4. 3の両面に塩振って水がにじみ出るまで10分程置き、笊に広げて熱湯を回しかけ、冷水で洗い流す。
  5. 4の塩締めをしている間に、鯛の内臓を包丁の先で引っ掛けて取り出し、洗い流してから二枚におろす。
  6. 鍋に1リットルほどの水と4の頭を一緒にして中火にかけ、2~3回アクを掬い、煮汁が薄黄色くなったら味噌と酒を加え葱を散らす(仕上げを他と一緒にする時は一旦火を止め、9で仕上げる)。
  7. 骨付きの身の方は三つにぶつ切りにし、骨のない身は頭が付いていた方から皮を剥いでラップに包んで冷蔵庫で保存する。
  8. オーブンシートを並べ、鯛、人参、エンドウ、塩漬け豆腐、椎茸を並べたら割り下を小さじ1回しかけ、画像のように包み、この後230度で15分焼く。
  9. オーブンを予熱して焼きながら、刺身を切り、味噌汁を仕上げて全て完成♪

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                             【北あかり:じゃが芋の花】 
2009061411150000 先日コメント欄で、七ヶ月の双子のお母様から、空き時間に準備して食事前に一気に仕上げるような料理のレシピについての質問を頂きました。
 例えば今回のお料理でしたら、出汁を取るのと、刺身の前段階の皮引き、骨付きをぶつ切りにするところまでを下準備して冷蔵庫に保存しておきます。夕方、具材を用意して包み焼きをオーブンで焼きながら、他の料理の仕上げをすると、オーブンの予熱から初めても30分でできます。欲張って他の空き時間に野菜サラダのようなものだって作れると思います。
 また、離乳食には、出来上がった鯛の包み焼きの身を赤ちゃん用にほぐして主食に混ぜたり、南瓜やじゃが芋を一緒に蒸し焼けば、鯛の栄養が染み込んだ美味しい練り物ができます。また、味噌を入れる前の鯛の出汁はスープとしてもいいと思います。
 最近の離乳食の考え方もあるかと思いますが、私は、赤ちゃん用に特別なものを作ったりベビーフードを与えたりせずに、大人の食べ物から小分けして、赤ちゃん用に潰したり小さく切ったりして食べさせていました。そうこうしている間に直ぐに歯が揃って、何でも食べるようになっていましたね。それはあっという間でしたっけ。
 これは一提案に過ぎませんが、こんな感じで忙しさの合間を縫うようにですが、段取りを考えてみてはどうかと思いました。私の子育ては大昔のことで、三人のちびっ子を育てたと言っても今とは事情が違うかもしれませんが、日常の全てにおいて継ぎ接ぎのような分刻み体制でした。今思うと良くやったなと思います。因みに子どもの数が多くなるほど忙しさが半減されて、楽になるよう です。子ども同士で遊ぶようになるのも時間の問題ですし。

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コメント

ゴッドマーさん
hatahataです。レシピの提案とトラックバックありがとうございました。
アジくらいしか下ろしたことがなく、私の力量では、
>思い切ってやってみる勇気
が最大のハードルになりそうですが、
魚を一尾買うことで、迷うことなく、普段よりも立派な3品を作ることができるのは、
確かに「合間にできる料理」の可能性大だなと思いました。ありがとうございます!

最近、一人の子の歯が生えはじめました。
>直ぐに歯が揃って
きっと、そうなんだろうなと思います。人生の中では、ほんの一時のこと。
離乳食の本が手放せない新米母さんですが、
今よりも少しは手順や料理が上手くなることを期待しつつ、頑張りたいと思います。

投稿: hatahata | 2009-06-16 16:19

追記

今日アップされていたサラダとキッシュも手早くできるレシピですね!
ケーキミックスを常備しなくっちゃと思いました(笑)。
では!

投稿: hatahata | 2009-06-16 16:31

hatahataさん、こんにちは。

充分に子育てを楽しんでいらっしゃる様子が垣間見れて、私にとってもついこの間のことのように蘇ってきます。手やほっぺの感触は忘れないものです。

「ケーキミックス」じゃなくて、使用したのは「クッキーミックス」よっ!ケーキミックスなるものがあるのかどうかも知りませんけど、あるとしたらそれはきっと凄く膨らむのではないかな?でも、やってみるのもまーいいか!・・(ry

投稿: ゴッドマー | 2009-06-16 16:53

ゴッドマーさん

あぶない、あぶないっ。
ホットケーキミックスのようなものを想像して、
これでキッシュができるのか!?(できないってば!)と思っていました。
フツーにソーセージ入りのパンケーキが焼けそうですもんね(笑)。
すばやいつっこみ(ご指摘)ありがとうございました~。

投稿: hatahata | 2009-06-17 10:01

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