チキンカツレツ(衣をつけたポワレ):やっぱりこれだけは手製でね:今時のしつけ「傘がない」が懐かしくなる訳
お惣菜のコーナーに必ずあるフライ。その中でも定番中の定番であるチキンフライのレシピです。息子から以前聞いたことですが、「お惣菜で肉類があるのは嬉しいし、チキンカツは安いからいいけど臭みが気になる上硬いからあまり買わない」と言うのです。私は買ったことがないのでなんとも言えませんが、想像するに、スーパーマーケットなどの売り方の順番として、生肉→惣菜→調理品の順に加工して販売して行きますから、臭いの付きやすい鶏肉などは、けして腐っていると言う意味ではなく、味が劣化するという程度の変質は避けられないと思います。それが冷めると同時に肉に回ってしまうという可能性はあると思います。また、フライだと肉全体から水分が抜けて冷めると同時に硬くなるということだと思います。
いろいろ考慮するとカツレツは自分で作ったらどうかというので、レシピを掲げることにしました。しかも、露骨に言うと市販品離れの為にですから、市販品の問題点をクリアーするような調理方法ということで試しに作りました。
まず臭いの点ですが、鶏肉の皮は臭いがつきやすいので料理の前に洗うのをお勧めです。ぬめりなどを良く洗い流してからキッチンペーパーなどで水分を良く吸い取ります。酒や生姜汁などを少量まぶして臭い消しのような効果も望めます。又は、皮は取り除いてしまって、使わないで料理をするかです。
硬さの点ですが、揚げ物の温度にもよりますが、私は掲げるのは勧めません。最近いろいろな食材で試していますが、パン粉を付けてフライにするなら、油を最小限に控える揚げ焼きの方法が、肉から余分に水分が抜けずにふっくらとジューシーなでき上がりになると思います。(ポワレレシピ参考☛牡蛎 、ホッケ 、牛肉 、ささ身 、豚ロース)
片側ずつ火を通して行くので中心で出合ったラインに水分と旨味が集まるという理屈です。そして、肉厚の胸肉などは火を通すのに時間が掛かりますから、観音開きか厚みの真ん中に包丁を入れて、例えばキュウリのピクルスやチーズなどの他の食材を挟んだりして火の通りを半減させます。
油の吸い込みですが、パン粉は細かいほど油の吸い込みが少なく、使用する量もかなり軽減できます。その分材料に満遍なく薄い衣としてつきますし、まぶす作業も早くできます。食感の好みもありますが、未経験でしたら是非一度お試しあれ。
実際に作ってみました。間に挟んだのはラクレットチーズとキュウリのピクルスのスライスです。塩、胡椒をして薄く小麦粉をつけたら刷毛で余分な粉を落とし、卵液をくぐらせて細かく挽いたパン粉をまぶします。ここで冷蔵庫で最低15分ほど休ませて、パン粉を馴染ませてから揚げ焼きします。料理にかける時間を切るとしたら、ここでひと段落置いて後半は食べる直前で仕上げます(hatahataさんは、ここまでを一次作業とします)。
フライパンの底が隠れるくらいの油を引いて、中火で皮目から焼きます。焼き色がついて、周囲に火が通ってきたら裏返し、全体がこんもりとしたら焼けたサインです。肉を引き上げて一度フライパンの油を払ってからもう一度肉を戻し、バターを溶かして風味をつけたらでき上がりです。
肉の焼き加減の見極めに慣れないうちは、肉の中央に包丁を入れて、中ほどまで火が通っているかチェックするとよいです。肉がどのような状態になったら中心まで火が通っているのか、その時の状態を観察して覚える習慣が大切で、「料理の勘」を養う訓練です。切り目を入れなくても第六感が働くようになりますよ。これは理屈ではない部分なので、料理で説明のできない分野です。たまたまですが、今回はラクレットチーズを挟んでいるので、チーズが溶け出した頃が中まで火が通ったサインです。
それから衣付けの手順に合わせた手の使い方と、それぞれの置き場所にも大いに頭を使います。面倒臭いという理由で料理を放り出す人に多いのですが、作業性のよい配置や手順をより良くするための工夫に頭を使っていると、自ずと結果がついてきます。それが楽しめることで、料理は自分のものになるものです。そういうことに喜こぶ自分に出会えるのも新しい発見です。
材料
- 鶏胸肉(地鶏)・・2枚(730g)
- 溶き卵・・大さじ2(同量の水)
- 小麦粉・・大さじ2
- パン粉・・カップ3/4
- ラクレットチーズ・・60g
- キュウリのピクルス・・2個
- 揚げ油・・適宜
- バター・・30g
- レモン汁・・適宜
- 付け合せ野菜・・トマト、オリーブオイルで和えた千切りキャベツ、アスパラガス
作り方
- 鶏肉の表面のぬめりの部分から臭うようなら水洗いして水気を吸い取る。
- 肉を縦長に大きさを1/2に切り4枚にして、厚みの真ん中に包丁で切り込みを入れる。※一枚はお弁当用
- チーズとピクルスをスライスする。
- 2の切り込みの間に3を挟んで閉じ、小麦粉をまぶして余分な粉を刷毛で落とす。
- 溶き卵と水を合わせて繋ぎ液を作り、左手で4の肉をくぐらせてから右手で細かく砕いたパン粉をまぶす。
- パン粉をまぶした肉をバットに並べて、冷蔵庫で最低15分は寝かしてパン粉を落ち着かせる。
- フライパンが隠れる位の油を引いて中火にかけ、パン粉を落としてみて直ぐにぱっと広がるくらいに予熱したら肉の皮目を下に並べて焼く。※蓋はしない
- 焼き色がついて周囲の色が変わって、肉が少し縮んでこんもりしたら裏返す。
- 肉全体が丸みを帯びて盛り上がり、一回り縮んだら一度引き上げて油を切る。
- フライパンの油を払ってバターを溶かし、肉を戻して両面にバターの風味をつけたら皿に盛り付ける。
- 付け合せの野菜を盛り付け、レモン汁をかけていただく♪
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