2009-05-07

ほうれん草とブナシメジのスパゲティー・アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ

 昨日は、丸一日しっかり雨が降ったので、畑のほうれん草や小松菜達はかなり潤ったと思います。これでしばらく安心です。
 雨といえば、私は、木々の芽が吹き出して春先にどんどん伸びる時、辺りの温度の上昇を感じて大きくなるという道理もあるとは思いますが、傍で観察していると雨が降った後の育ちの方が顕著だと感じています。でも、ものの本などを見ていると大概温度に触れてそう書いてあることが多いので、同意見の人は識者にはあまりいないものだと思っていました。信頼性を持って真面目に比較できるものがそれしかないので、何となく自分の見方にも自信がありませんでした。ところが、NHKで天皇ご夫妻の金婚式の記念番組で、お二人が皇后さまの桑畑を散策されている時のお二人の会話の中に天皇が「これは温かくなるとこうやって伸びるのですね」みたいに言われた時、その言葉を否定するでもなく「これは雨の後このように伸びます。」と桑の木の成長について返答されたその部分だけが耳に残り、嬉しく思ったのでした。桑の葉はそういう風に伸びると観察されたとおりだと思ったのでした。会話で印象深かったのは、皇后さまが二度同じ質問を繰り返されたのを否定せずに、「雨の後に伸びる」と同じように返答されている、このような会話はさすがに上品だと思いました。
 さて、原村の自由農園(アクセス☛)へ買い物にいった折、そこで男性に声を掛けられたのでびっくりして振り向いたら、夫の仕事関係の知り合いの方でした。市場で良く見るような鍔(つば)に番号札のついたキャップをかぶって「僕の作ったほうれん草、今畑から抜いてきたの買って行って」と笑いながら言うのです。かつての会社を辞めて、今は農業一本だそうです。お歳は50歳後半と推察しますが、男性が長いサラリーマン生活を辞めて、農業に移るという話は良く聞きますが、生計を立てるのは大変らしいです。たいした転身劇ですが、その笑顔を見たら何の心配も要らないというのを同時に感じました。生計がどうなのかなんて知りませんが、覇気(はき)が溢れるような明るさが伝わってきて、幸せな暮らしぶりなのだと感じました。「襤褸(ぼろ)は着てても心は錦」という歌の、あの感じかな。実際が襤褸をまとっていたという意味では勿論無いですよ。

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 その彼が育てたという春のほうれん草。冬のそれとは違って非常に繊細な感じです。細くて柔らかく、色も若草色をしています。さっきまで畑にいたのだとすぐわかるのは、水に放つとすぐに土が落ちてしまうことです。そして灰汁が少ないほうれん草らしく、水が濁りません。洗うとそれが良く分かりますので、この場合は下茹でしません。そのままざく切りにして炒めてしまいます。
 今日は、アーリオ(にんにく)・オーリオ(オリーブオイル)・ペペロンチーノ(鷹の爪)でほうれん草とブナシメジ、塩豚(一番短時間でできるレシピ☛)を炒めたスパゲティーです。具をあっさり目に作ったパスタの時は、メインは肉や魚などにしますが、今日は鮭の包み焼き味噌風味にしました(レシピは後日にします☛レシピへ)。
 パスタの食べごろに合わせて炒め合わせるのがポイントですから、茹で上がったパスタを長く待たせないことです。1.6mmの細いパスタを使用していますので、茹で時間は6分となっています。最後に炒めて再加熱する分を差し引いて、5分くらい(芯がかなり残っている程度)で笊に引き上げます。パスタの茹で汁は捨ててしまわないように注意してください。

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 茹で始めたら別の火口でフライパンを弱火にかけて、オリーブオイルでにんにくの輪切りをローストし始めます。3~4分かかってやっと狐色になる位ゆっくりとローストしてから鷹の爪と塩豚を加えます。鷹の爪は長い時間ローストすると、それに比例して辛味が増しますので、辛さの加減は常に学習です。ここで茹で上がったパスタの水気をあまり切らずに加え、茹で汁を50ccほど加えて強火で一気に絡めます。ほうれん草と茸を絡め合わせるという感じです。最後に味見をして塩・胡椒をで調味します。
 シャキシャキとしたほうれん草の食感は、やはり春を感じさせます。そして知人の日焼けした嬉しそうな顔が浮かんできて、足を伸ばして家から一番遠くの自由農園に行った事が、特別にラッキーだったと感じました。

材料(4~5人分)

  • パスタ(1.6mm)・・360g
  • 茹でるお湯の1%の塩
  • 塩豚(無ければベーコンなど)・・60g
  • ほうれん草・・1束
  • ブナシメジ・・1パック
  • 鷹の爪・・1個
  • にんにく・・2片
  • オリーブオイル・・大さじ2
  • 塩・・小さじ1弱
  • 胡椒・・適宜

作り方

  1. パスタの茹で方に照らして分量のお湯を沸かす。
  2. ほうれん草は洗って5cmのざく切りにし、ブナシメジは解す。
  3. 塩豚を薄くスライスし、鷹の爪は二つに割って楊枝で中の種をほじくり出す。
  4. たぎったお湯に1%の塩を加え、パスタを茹で始める。
  5. フライパンを弱火にかけ、オリーブオイルでスライスしたにんにくをゆっくりローストして香りをオイルに移す。
  6. にんにくに色がついてきたら鷹の爪と塩豚のスライスを加えて、にんにくと一緒にゆっくりローストする。
  7. パスタの茹で上がる直前にほうれん草を加えて火を強くし、油を充分まらめてしんなりしたら茹でたパスタを笊に取って加える。
  8. 茹で汁を50ccほど加えて一気に具とパスタを絡め、味を見て塩と胡椒で調味し、パルメザンチーズをふりかけて出来上がり♪

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