2009-05-30

軟骨(やげん)と鶏もも肉の焼き鳥:「手料理で育つ子どもはある意味不幸」ではない子に育てるには

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 鶏の軟骨で、久しぶりの串焼きです。最近は国産の軟骨も出回るようになったというものかな。一時、中国で加工された鶏肉は一切入荷しなくなった時期があって、それは、多分今もだと思います。「やげん」と呼ばれている胸肉を支えている、断面が三角の軟骨と、小さいころころ、ごつごつした膝の部分の「げんこつ」などの軟骨は、以前は、中国で加工されたものが業務用では多かったそうです。
 家族に食事を用意するという事に、いろいろな考えが日々の献立に反映されていると思います。が、その考え方の一つで、「多くの食品を食べる経験」というのが抜けがちだったのを思い出しました。
 娘のかつての友達で、子どもの頃の好き嫌いをそのまま大人まで持ち越した感じで、凄い偏食な人物でした。嫌いなものをなぜ我慢して食べる必要があるかと、真剣に抗議するのです。この時は流石に閉口しました。沢山ある食品の中から、同じような栄養の物を探して、それが嫌いなものでなかったら、それだけを食べていて何が悪いのかというのです。ええ、それだけではダメです。幼い子どもが「どうして食べなくちゃダメなの?」と、そのようなことを聞いてきたら、今の若いお母さん達はどのように説明するのでしょうか。私の親は理屈は言わなかったように思います。「出された食べ物は何でも食べるの」と、一言です。で、当時の子どもは「ふーん」とそのまま言われた通りに食べてみようとするだけでした。そこで始めて自分に好き嫌いの発見があると思うのですが、親のやりどころはここからですね。食べないと言われたらどうするかです。無理矢理食べさせる事というのはできません。おそらく一緒に食べる家族がいないと、このまま嫌いなものは食べなくなるでしょう。いつか食べられるようにと願って、嫌いなものでも作り続けることが大切だと思います。
 子どもは嫌いな理由を持っていてもいいと思うのですが、同じものを美味しいと言って食べる人が傍にいて、食べない自分は、食べる勇気のようなエネルギーもらって、いつか食べられるようになりたいと思えたらしめたものです。私の親は「へー、こんなに美味しいものが食べられないなんてかわいそう。頂戴ね。」などと芝居を打っていました。子ども心にそれが芝居だと分かっているのですが、その芝居をする親の心に触れたのも確かです。
 娘の友達には幼い頃事情があって、そのような環境に恵まれなかったそうです。兄弟が少なかったり、友達付き合いが希薄になったのも手伝って、お泊りもしなくなったり、親が忙しくて子どもと一緒にご飯を食べなくなったり、逆もあったりです。結局、昔でいう当たり前としてきた道理はもう通らない世の中になりつつあるというものです。
 家庭にはいろいろな事情があるので、その子もその親も、誰の責任でもなく、そうなった事実だけをみると、食べ物の好き嫌いを大人になった今から何とかするというのは、大変困難な事です。何でも食べるという理屈抜きの当たり前は、もう当たり前でもなんでもないのだと思いました。諦めるという言葉は適当ではないですが、もともとそのような努力を払って、何とかできる対象でもないことなのだと気づかされました。
 孤食を騒がれて何年かになりますが、その当時子どもだった子が、食べる経験を積まずに好き嫌いのある大人になって、その人に食事を用意した時に、普通の家庭料理が食べられないという現実に対する驚きは大きかったです。
 私は、今でこそ子ども達にはできるだけいろいろなものを食べさせてあげたいと思うので、珍しいものなどを見つけると張り合いで料理します。鶏の軟骨もその一つですが、手に入らなくなってから久しいです。息子の反応はどうかと思いましたら、これは美味しいと言って、沢山食べていました。私は逆に、息子の嫌いなもの探しを楽しんでいるような感じですが、できるだけいろいろなものを食べる経験を積ませたいと願っています。もし、息子が結婚する相手が偏食でも、片方が、何でも食べられる人だったら、接点はあるわけですから望みは繋がります。このような考えに至る前に、実は、「手料理で育つ子どもはある意味不幸」(参照) なのではないかと疑問に思っていたので、それが頭の中にずっとあって、何かに付けて考えてはいたのです。

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 軟骨はそれ自体に味があるかというと、あまり無いと思います。周囲の脂や肉片などが手伝って美味しくなっているように思います。「やげん」にはくぼみの部分に少し肉片が残っている事が多く、コリコリとした食感と一緒に楽しめる料理法がいいと思うので、揚げたり焼いたりすることが多いです。焼き鳥屋さんでは塩と胡椒の組み合わせが一番ポピュラーですが、ここに一味プラスするのに、コリアンダーを粒のまままぶして焼くと、ぐっと美味しくなります。息子はカレー味がすると言いますが、確かに。カレーに沢山使いますからね。丁度そんな感じの風味がプラスされます。にんにくの香りを付けておいて焼くのもいいと思います。味が複雑化するほど、やげんのよさもわかると思います。

材料

  • 軟骨(やげん)・・250g
  • 鶏もも肉・・1枚(330g)
  • にんにく・・1片
  • コリアンダーホール(無ければパウダー)・・適宜
  • 塩・・適宜
  • 胡椒適宜
  • 串・・10本
  • 付け合せ野菜・・茹でたもやし・アスパラガス・ほうれん草

作り方

  1. ボールの内側に潰したにんにくを擦り付けてたら、やげんを混ぜ合わせて香りを移し、6本の串に刺す。
  2. もも肉は3cm程に切リ揃えて、4本の串に刺す。
  3. 塩・胡椒をして、やげんにだけコリアンダーを何粒かまぶしてグリルで色よく焼く。
  4. 焼いている間に野菜を茹で、大皿に盛り付けて出来上がり♪

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