2009-04-11

手羽元の開きで焼き鳥(みたらし):ブログの人気って?

 あるきっかけで、人からブロガーとして質問を受けました。その内容は、私自身何度も自問自答してきた事で、たまたま違った角度から問われたと感じた事です。もう一度振り返って、少し書いておこうかと思います。
 「どうして「レシピブログ」に参加しないのか」と、問われたのですが、登録は今でも健在です。こうやって二度引越しをしても、スタイルを変えて登録は継続しています。質問者は、私のブログのエントリーにレシピブログのバナーが貼っていない事で、参加していないと思ったようです。それというのも、参加して、自分のブログのランキングが上位になる事が人気度に繋がり、認知度も高くなるというのが道理だからでしょう。
Cache_wwwrecipeblogjp  ここで、何の話をしているのかですが、「レシピブログ」という名称の、ブロガーが登録して、自分の更新エントリーを紹介してもらうサービス(ポータルサイト)です。他にも沢山ありますが、ここが最大手でしょうか。メリットは、ここに登録することで、自分のブログを多くの人に知らせ、訪問してもらう為に広告してもらう訳です。また、ここでのランキングを上位にすることで、より多くの人の目にとまるよう、自分のエントリーなどに右上の画像のようなバナーを貼り付けて、クリックするとその数もランキングに反映されるという方式をとっています。
 このバナーを貼って自分のランキングを上げる事は、普通に考えると、自分のブログの「人気度」「認知度」を知る手立てとなるのだと思うので、レシピブログを腐すわけではけしてありません。ただ、私にはそういった考えがありません、と言いたいだけです。
 ブログを始めたころは、せっかくの公開だし、人に見てもらってこそかなという理由でレシピブログに参加し、今でもそれは変わりませんが、バナーをエントリーに貼り付けるという事はしません。貼り付ける事に抵抗はあったのですが、最初の頃はそれがはっきりとわかりませんでした。何度か自問自答しているうちに、率直に言うと、自分がランキングに興味があるということを読者に知らせているに過ぎないと思ったからです。で、じゃー、私はそのランキングということに興味があるかと問うと、全く無しです。人の評価というのは気になりますが、ランキング自体は、それとは意味合いが違うものです。
 自分の心にないことを何故しようとしたか、それは、ポータルサイトに乗っかってしまったらその流れで、というだけの話です。でも、ここでよく考えるべきは、読み手になにが伝わるかです。一般的な言い方をすると、ブログを楽しみに訪れた方が、「クリックしてね」と、運営者が訪問者を当てにしてしまうと、興醒め(きょうざめ)すると思います。私は、読み手には、あくまでも自分が書いている内容を読んでしいので、その評価としてバナーをクリックしてねとはよう言わんと申しますか。(この辺の感覚は、若い人には伝わらないかもしれません。)読んで貰える事と、できれば日々の献立のお役に立てることが願わくばと、あえて言うならそういう気持ちだけです。こういう気持ちで、毎日書き続けているのは不器用者なのかもしれませんが、心は豊かと申しますか。
 finalvent氏も言っていますが、

山本七平の言葉 

AmazonNetShop人間はカネにならんことを一生懸命やっている限り堕落しないと私は信じているのだ。

しかし、このカネにならない仕事を長期間継続することは、相当の決心と持続力がいる。問題は「餓え」より安易につきたがる心情だろう。

私は常に楽観的なのだ。いずれ人びとはそれに気づき、自らを少しでも貧しくするため、「金にならないことは何でも」一心に行い、それで心の空白を満たすようになるだろうと思う。それは根拠なきことではない。江戸時代にはそういう人はいくらでもいたのだ。

この言葉が励みと言えばそうですが、言葉を励みとするのではなく、この言葉を感じる自分の心が正直で本心で、これを裏切るような自分は、きっと許せなくなるでしょう。そういう類の事で、これが生き様というか。人が私の呟きをどこかで読んでくれて、結果何かのお役に立つのであれば、それが私の喜びなのです。金じゃ買えないものなのです。そういうところからこのブログは続いていますから、ランキング云々のような世俗的なことは、私からは非常に遠いのです。
 影で私を応援してくださる方の存在を感じつつ、自惚れない自分でありたいと思いました。

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 さてと、今日の料理は手羽元の照り焼き風です。実際、タレを付けて焼くわけではなく、片栗粉でとろみを付けたタレを焼きあがった手羽元にたっぷりと付けて頂きます。
 鶏肉の足の先の関節部分ですから、しっかりとした骨で、周囲の肉は筋肉質です。もも肉を広げた時に、筋の多い方がここの部分です。骨付きは美味しいのですが、食べにくいからあまり売れないのだと肉屋さんから聞いた事があります。好きな人は、骨を持ってガブリと噛り付くのが美味しいのだと言います。私も食べやすくするために様々な工夫を凝らしてきました。「手羽元と豚挽き肉のコンビネーションロースト」なんて、大変美味しかったですが、あれよりももう少し肉を骨からはずして、骨付きの開きにします。軽く塩と胡椒をして、小麦粉を両面に軽くパラパラと振りかけて焼きます。ここまで来ると、かなり料理が簡素化した感じですが、焼き上がりに「みたらし」をたっぷり刷毛で塗ったら完成です。
 ところで、軽く小麦粉を振るというのは、言うほど簡単ではなく、なかなか難しいものがあると感じます。粉がサラサラしていないのでそれもそのはずですが、私は使わなくなった市販の胡椒などの蓋つきの瓶に、小麦粉を詰めて利用しています。これがとても使い心地がよいです。で、肉に軽く小麦粉が振ってあると、肉汁が流れ出てきませんから、美味しさに違いが出ます。軽く振るだけです。小麦粉をまぶしてしまうと、ちょっと重くなる感じがあるので、場合に寄りけりだと思います。

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 みたらしの作り方ですが、これこそ好みです。分量は参考までということで、味見をして砂糖と醤油の量で調節します。基本的には、鰹出汁を煮立てて、砂糖、酒、醤油を加え、味が調ったら片栗粉を同量の水で溶いて加えます。鍋を回しながら菜箸でよくかき混ぜます。とろみは直ぐにつきますが、ここで2分ほど弱い火で煮ます。これが片栗粉のとろみが滑らかになるコツです。片栗粉の分子がよく結びつくのだそうです。
 自分の配合で「割り下」を作り置きの調味料としていますので、これを鰹出汁と同量加えるだけでも簡単にできますし、煮物や炒め物、炒り煮などに一度で味付けができる優れものです。
 出来上がりは、串に刺していない焼き鳥といったところですが、大変美味しいです。暑くなってきてビールが美味しくなりますね。お供にどうぞ。

材料

  • 鶏手羽元・・10本
  • 塩・胡椒・・適宜
  • 小麦粉・・適宜

みたらし(割り下の分量の換算比です)

  • 鰹出汁・・50cc
  • 醤油・・25cc
  • 味醂・・25cc
  • 砂糖・・12.5g(大さじ1弱)
  • 片栗粉・・小さじ1/2(+同量の水)

※ 割り下のストックがない場合の分量です。割り下のレシピ☛

作り方

  1. 手羽元の皮の薄い方(足の内側部分)を上にしてまな板に置き、骨に包丁を当てて縦に切り目を入れ、身を開く。(上下の関節部分の身は、丁寧に包丁を入れて切り離す。
  2. 塩と胡椒を軽く振って、焼く直前に小麦粉を振る。
  3. 小鍋に片栗粉以外のみたらしの調味料を入れて煮立たせ、味を整えたら水溶き片栗粉でとろみを付け、2分弱火で煮て火から下ろす。
  4. テフロンのフライパンを中火にかけ、直ぐに2の肉の皮目を下にして、時々場所を変えながら焼き色がつくまで焼いたら裏返す。
  5. 中まで完全に火が通ったら取り出して刷毛でみたらしを付けて出来上がり♪

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