2009-04-24

赤のサラダ:パプリカの魅力:故郷に思う

 一昨日テレビで長崎県の軍艦島のことを放送していたのに目が止まって、ぐっと昔のことを考えていました。自分の記憶が確かな部分と、聞かされても全く覚えの無い部分と入り交ざっていて、随分後になって親戚筋から聞いた事を自分の記憶として現在思い込んでしまったような、なんだかごちゃごちゃしています。特別な事はないのですが、私が長崎生まれで、その後佐賀県の嬉野というところでしばらく暮らし、父親の仕事の都合で埼玉県に移り住んだという経緯は、いつだったかここでも折に触れて書いてきた通りです。
 軍艦島というのは、長崎半島の西側の近海に浮かぶ小さな島で、昔炭鉱町として栄えた頃の名残で、高層アパートが建ち並ぶ島のことです(参照☛)。この島が、軍艦のような形に見えることから誰もが「軍艦島」とそう呼ぶのです。 
 一昨年、佐賀国体の折に諫早の叔母宅でお世話になった時、この島を毎日見ながら佐賀の唐津まで高速を走ったのですが、実際は本土から眺めていただけで、この島の事で知っている事は、かつてこの島で育ったという方が、世界遺産にするためにNPO法人を立ち上げて運動をしていきたというくらいのことです。番組では、この世界遺産になるための候補として正式に登録されたという話でした。また、それらの運動により上陸が許可され、懐かしむ人や歴史的に興味のある人は、この島を見て歩く遊歩道が出来たということでした。
 この話と同時に思い出していたのが、私が崎戸という島(「妊婦たちの明日」井上光晴著)で多分2~3年育った当時の記憶です。島の様子は、軍艦島に良く似た高層のアパートも存在して、その近くで幼い私が映っている写真があります。自分の意識の中に、当時3歳くらいだった私のことがあるかというと、あるんですねこれが。ただ覚えているそのことというのが断片的で、写真でいうワンカットのような駒が出て来ます。でも、当時遊んだ友達や両親の顔が、当時の顔として浮かんできません。これが何となく自分の意識のものなのか疑わしくなる理由なんですけど。
 よく思い出すのは、自分でスイッチを入れてラジオを聞いている姿。そこから流れる「赤胴 鈴之助」のオープニングのテーマソング。父が育てていたメジロの餌のさつま芋を練って、こんもりと丸く小さな器に盛り付けている動作。温泉のお湯をやかんに汲む自分。洗濯板で洗濯をごしごしする人の手つき。長い髪の毛のお人形を抱いてホックの付いた三角形の折りたたみ式財布を持って「お人形さんごっこ」をしている自分。週末は両親と一緒に映画館に行き、いつもつまらないと思っていた自分。弟が家で生まれた時、隣の部屋で神妙にしていた自分。母に何かの嘘をついてバレた時、お仕置きの真っ暗な押入れが怖くて出してと泣いた自分。など、全てこの島の生活の中の出来事の断片です。昔、これらが本当のことだったかと、母に聞いて確認した事もありました。
 この島を後に、多分1年くらい佐賀県の嬉野(当時は嬉野町)に住んで、幼稚園に通っていたのも記憶がずっと鮮明で、九州に行った際、過去3回は嬉野の町を懐かしんで歩きました。よく遊んだお寺の境内とその周辺の堤はそのままでしたが、歩くというほどではなく、すぐ隣だったのです。でも、自分が子どもの目線で見ていた記憶ですから、凄く遠いと感じていたのですね。長く歩いて通ったと思っていた幼稚園は、大人の足で2分くらいのところでしたし。
 軍艦島の画像をテレビで見て、懐かしい故郷のようなものを感じました。そうそう、昨年の暮れに、母から大阪に住む母の知人に私が作ったパンでも送ってあげてと頼まれて、その方はあの島で、私とその方の娘さんを一緒に遊ばせてくれた人だという事を思い出しました。お礼のお電話を頂きしばらく話しましたが、3歳くらいだった私の記憶中の、懐かしいその人の早口なしゃべり方は、やはり記憶の通りでした(参照☛)。肺癌を患って、骨粗鬆層(こつそそうしょう)の為手術も出来ずに死期を待っているような生活を余儀なく送っていると聞いて、会いに行かれなくなった私です。
 これくらい生きてくると、いろいろな事が重なって歴史として長い時間を感じるというのもありますが、記憶の中のことを思い浮かべる時は、ついこの間のことのような気がしています。いつか機会があったら、この島に渡って、自分の記憶の中のことを現実の事にしたいとずっと思い続けています。

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 さて、今日は、お肉やお魚料理の付け合せとしてカラーピーマンの赤と新玉葱でさっぱりとした洋風の和え物です。
 このようなシンプルな材料の和え物を楽しむには香りが一番です。今回は、リンゴの甘い香りとオレガノを組み合わせてみました。りんご酢は、使い方を間違えると全く香りが生きなくて、使った意味すら不明になることがあります。繊細な香りなので、組み合わせに要注意です。

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 カラーピーマンと呼ばれて、国産のものも多く出回っています。通称パプリカで良いと思います。パプリカの肉厚の部分は、火が通ると甘くなって、少し酸味を感じます。周囲が真っ黒になるほどでも大丈夫ですから、丸ごとよく火で炙って冷水で冷まし、表面の厚皮を剥いて繊維に沿って切ってから味付けします。ツルンとした食感と玉葱のシャキシャキした食感は、楽しい食べ方だと思います。

材料

  • カラーピーマン(赤)・・2個
  • 新玉葱・・1/4個

ドレッシング

  • オレガノ(ホール)・・小さじ1/3
  • りんご酢・・大さじ3
  • 塩・・小さじ1/2
  • 砂糖(隠し味)・・小さじ1/2
  • オリーブオイル・・大さじ1

作り方

  1. カラーピーマンをオーブントースターか魚焼きグリルなどの直火で場所を変えながら全体を焦がす程度に焼き(約20分)、冷水で冷ます。
  2. 1の表面の硬い皮を剥き、繊維に沿って1cm幅のスライスにする。
  3. 新玉葱は繊維に対して直角に5mm幅にスライスする。
  4. 小ボールでオレガノ以下の材料全てを混ぜ合わせる。
  5. 2と3をサラダボールで混ぜて、4のドレッシングで和え、オレガノを振って出来上がり♪

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