大和芋の中華風げんこつ揚げ:中国海苔・剥き海老・長葱のコラボ
雷と共に風と雨が強い一日でした。そして夕刻、遠くの北の山々には四月の下旬だというのにうっすらと雪の帽子。街路樹の西洋ミズキの花びらが寒そうに風で散ってゆくのです。四月のこの時期に来て、信じられないような光景を目にした一日でしたが、信じられないような驚きというのは本当はこんなに起こらないはずです。考えてみると、私がかつて知っていたものはどんどん移り変わってしまって、通じるものが少なくなってしまうのだと。ぼんやりしていると浮世離れしていっているのは自分の方なのだと近頃特に感じます。いっそのこと、きれいさっぱりと自分についたほこりも吹き飛ばして欲しいなあ。なんだか、自分で払えるものじゃないので結局また仕舞い込むのですが。潔く風に吹き飛ばされている花びらを見ていて、羨ましくなってしまいます。そういう気持ちになる時もあるというか。ちょっとね。
この間から大和芋のかき揚げにハマってしまって(げんこつ揚げ参照☛)、何か美味しく食べる具はないものかと実はこそこそと試行錯誤していました。
大和芋をすって具を混ぜて掲げるだけで、表面はカリカリ中はもっちもち。それが香ばしくて止められない美味しさなのです。この香ばしさに合う物を探していたのですが、中国産の天然の海苔がかなりイケます。日本の海苔とは違って、大振りで実が
厚く、なんというか割って崩すというのか、小さく千切って炒め物にしたりご飯に混ぜて炒めたり、使い道は日本の海苔よりも幅が広いと思います(青梗菜と中国海苔の炒め物☛)。3cm程の厚みで直径約20cmの円形に成型してあって、かなりずっしりと重いです。中国でどのように製品にしているか知りませんが、天然のものですから海苔を採集したら傍の海岸でサッと干して丸くまとめたくらいの簡単な感じだと思います。だからか、風味は抜群で、磯の香りがふわーと来ます。味も海水そのものですから、程よい塩分です。注意しないと時々細かい砂などが混入しています。あの、中国を腐すのでもなく擁護するというのでもなく、天然のものは天然なので、いろいろな不純物も有りです。これらをシャットアウトする事は如何様にもできると思いますが、基本的に日本の製品は何でもクリーンです。その基準から見たら世界の天然製品は驚くほど雑に見えます。海外から日本が輸入する時は、相手国にかなりの注文をつけて、特別な形で日本に輸出してきますから、現地で同じものだと気づかないようなものもあります。だからか、中華街などに陳列されている中国の純正品は見た目、バッチイ感じを受ける包装だったりします。以前知り合いから聞いたことですが、シンガポールで美味しい食べ物屋さんのテーブルでは、頬杖もつけないそうなそれ程バッチイ場所。でもとびっきり美味しくてお安いのだそうです。ま、ロンドンやニューヨークのSohoの一角の食べ物屋さんなどは恐ろしいところでもあるけど、美味しいお店ほどバッチイのです。バッチイ話ばかりになってしまいましたが、あまり気にしていたら美味しい食材を逃してしまうのです。
で、話を外しましたが、中国海苔と海老を大和芋と一緒に揚げてみたら、最高!アンド葱の香りです。この中国海苔は、横浜の中華街でも店の中がごたごたしたような食材店で見つかります。知人が中国食材を扱う商社を営んでいまして(☛PetitChiois:プチシノワ)、彼は生粋の日本人ですが、中国に関しては何でも相談できる頼もしい人です。彼に頼めば何でも揃います。そういえば、一つだけ私との約束を守っていないことがありますが、「臭豆腐」を一度食べさせて欲しいものです。これは輸入できなくなってしまったので当分の間はお預けみたいですが。
大和芋と一緒に香ばしく揚げた海苔と海老、葱が中華料理といったかんじで、あっさりとした辛子酢醤油や逆にタイの甘くピリ辛のスイートチリソースともよく合います。料理としては簡単なので、ソースで楽しめる一品です。
材料
- 大和芋・・300g
- 剥き海老・・100g
- 中国海苔・・30g
- 長葱・・1本
- 付け合せの野菜
作り方
- 大和芋をする。
- 海老の背腸を取り除き、1cmに切り揃える。
- 中国海苔は小さく千切って笊に入れ、たまり水で揺すってゴミや砂を払い、キッチンペーパーなどで水分を吸い取る。
- 長葱は小口に切る。
揚げ油を180度に予熱し、1の大和芋に2、3、4を混ぜてスプーンなどで掬って一口大にして揚げる。 - 油を切って付け合せの野菜と一緒に盛り付けて出来上がり♪
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