豚ヒレ肉のフリッター:壇さん、大竹のまことちゃんを越える肉天とは:高校生が喜ぶヘルシーな肉料理
学校が始まった途端に、息子が肉、肉って騒ぎます。部活が始まると帰宅も遅くなり、腹ペコだーっと帰ってくるのが日常の幸せというものでしょうか。
子育ての話とまで、然程深い話でもありませんが、子どもが学校での不満を言った時、親はそれをどう聞いてどうするかという話をちょっと。
私の正しいとするところを話して、世間を正すという意味ではありませんが、高校生ともなると、学校での事を話したがらなくなるとよく聞きます。逆に、親は聞いても対処できないか、口を出し過ぎる結果に終わるかのどちらかでしょうか。お腹を空かしたと言って帰宅するような時は、あまり心配の要らないようなケースだと思いますが。
息子の通う学校は、ちょっと特殊な科もあって、男子が多い学校なのですが、今年から女子の入学者数に大変力を入れたそうで、今まで一割程度だった女子の数がぐっと増えたそうです。女子を受け入れて行かないと学校として生き残れないといった考えでもあったのか。で、今まで同好会だった女子のバレーとバスケットが、正式に部として誕生したそうです。朝連が始まるというので、始業式の翌日から張り切って早起きし、いつものように体育館に出向くと、女バレが練習を始めていて男バスは入れてもらえなかったというのです。学校長決定で、女バレには朝連も許可が出ていると聞いた男バスが、理由も告げられず放り出されたと言って、怒ったわけです。練習に燃えている訳は、六月の高体連如何では、引退となるか県大会進出となるかが掛かっているからです。
男バスの怒りは、翌日からミーティング、異議申し立て、担当教諭との交渉へと発展し、帰宅が連日遅くなっています(練習はそっちのけで)。そして、この怒り心頭の全てが、私に向けられてくるのです。八つ当たりとは違って、興奮して愚痴が多くなります。不平等で、公平さのかけらもないというような学校側の突然の取り決めに対して、不満と苛立ちです。
これを親は、どう聞いて何をするのかが問題です。学校の問題となると、親は直ぐに口を出すか、関知しないか、子どもに何と言ってやるかです。うちの場合は、「バスケット命」の息子なので、親に話してくる殆んどのことは、息子の窮地です。普通は、学校に連絡を取るような親もいて然りで、虐め問題の早期発見が騒がれた時も、高校生の揉め事に親が学校側と話を持つ必要性を散々言われましたし。何かと手遅れはいけないというのがかなりインプットされた感もあります。
今回の場合でしたら、息子は不公平な扱いを受けているということと、学校にそれを認めてもらって、できることなら自分達の朝連も体育館使用の許可範囲に加えてほしいということなので、これを息子が自分の主張を間違っていないと信じるなら、本人が、学校にお願いするということだと思います。こういうことを民主的に解決するにはどうしたらいいかと、感情問題よりも、頭を使って欲しいと思います。親は、そう口添えするしかできません。捉え方としては、子どもが外の諸問題に対処できるよう、教え過ぎず、本人が解決策を生み出せるように話を聞くというスタンスでしょうか。うっかり首を突っ込むと、乗り越えてゆくチャンスを無駄にしてしまいます。小学校の高学年くらいになると、早い子はそういう芽も出ますが、この辺から子どもの育ちを見守れる親だと、子どもが段々周囲の事を気配りできたり、人とどう付き合うかの練習を積んで社会性が身に付き始めるのです。もっとも、親子が何気なく「今日の出来事」を軽く話せる環境にあることが基本です。一つ言うと、夕食時が一番のチャンスです。老婆心ながら、今の若いお母さん達に、経験から伝えておきたくなったので。
さて、冒頭で触れたお肉の料理です。今日は、先日鱈で作ったイギリスの正統派ファーストフードと言われるFish and Chipsと同様に、豚ヒレ肉のフリッターです。思い出したのですが、大竹まことさんは、「肉天」と称して、下味を付けた豚肉を天ぷらにして、水分の少ない肉の天ぷらは失敗が少ないと紹介していますし、壇一雄さんの壇流クッキングでは、卵白と片栗粉や白玉粉などを食材に対して上手く使い分けしたフリッターを紹介しています。
さて、私は、先日作ったビールの衣で小麦の線がよろしいという結論に達していますので、この方法で作ります。今回はヒレ肉なので、肉の繊維に旨味を落ち着かせるために、下味の調味料にオリーブオイルをちょっと加えます。この方法は、鶏肉の下味つけなどでも作ってきている通りです(鶏の胸肉のハーブ焼き)。ヒレ肉は、脂を殆んど含んでいない赤身にもかかわらず、肉質としては柔らかいのですが、繊維は太く、味がしみ込みにくいと思います。また、水分も少なく、まことちゃんの言うような失敗しない肉そのものです。これに逆らうようですが、下味付け調味料と、保湿の為の油を繊維に染み込ませます。1.5cmほどの厚めのスライスにもかかわらず、大変ジューシーで柔らかく、表面はカリカリに仕上がります。もっとも、揚げ過ぎに気をつけないと、せっかくの水分を油に取られてしまいます。
また、壇さんの言うような白玉粉もいつか挑戦してみたいのですが、鶏のから揚げに少量入れて作った事があって、確かにカラッと揚がるのですが、ゴワゴワした食感が印象的でした。あれ、何とかしたいと考えています。
味付けは、塩、生姜、酒に隠し味のお砂糖を少し入れ、オリーブオイルで肉を軽く揉んで30分程漬け込みます。溶き卵とビールをボールで混ぜて、小麦粉を加えたらさっくりと混ぜ合わせた衣を作ります。豚肉にたっぷりつけて、180度の揚げ油で揚げます。直ぐにぷっかり浮いてきますが、激しい気泡が落ち着いて、音が一オクターブ高くなったら引き上げて油をきります。
しっかり下味が付いていますので、さっぱりするレモン汁やモルトヴィネガーをかけて、さっぱり感をプラスすると良いと思います。大変美味しくできました。
材料
- 豚ヒレ肉・・500g
- 付け合せの野菜・・適宜
下味付け調味料
- 塩・・小さじ1
- すり卸し生姜・・大さじ2
- 酒・・大さじ2
- オリーブオイル・・大さじ1
衣
- 小麦粉・・100g
- 溶き卵・・大さじ2
- 黒ビール・・120cc
作り方
- 生姜をすり卸して他の調味料と一緒にボールで混ぜる。
- 肉を1.5cmの厚さに切り揃える。
- 1の下味付け調味料に肉を漬け込み、味がしみ込むように軽く揉んで最低30分、冷蔵庫で寝かす。
- 揚げ油の温度を上げる間に、付け合せの野菜などを直ぐに食べられるように準備しておく。
- ボールに溶き卵、ビールを加えたら小麦粉をさっくり混ぜ合わせる。
- 油の温度が180度に達したら5の衣に3の肉をたっぷりつけて、一枚だけ揚げてみる。
- 直ぐに肉が浮かんで来るのを確かめて、二個目、三個目と続けて投入する。
- 鍋の表面積の1/2~2/3位まで揚げ物を入れて、引き上げたら次を投入する。
- 油を切って、皿に盛り付けたら召し上がれ♪
※ 家庭で揚げ物をするのに、IHのように温度を一定に保てる熱源がありますから、利器を使いこなす事が重要です。一般的には、揚げ油の温度が下がると揚げ物が油を吸うので重くなります。適正温度で揚げれば、からっと軽く揚がるのは言うまでもありません。
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コメント
さあ、肉天だぁ、つくりまっせ。
投稿: ulala | 2009-04-14 07:31
ulalaさん、ふぁいとー、おぉぉぉっ!
おはよう。文章の下りの方に追記しましたので、ご覧ください。なんせ、壇、大竹路線で作っても面白みがないので、厚切りヒレ肉に挑戦でした。いい点数出してください。では、では。
投稿: ゴッドマー | 2009-04-14 08:40
I got it!
投稿: ulala | 2009-04-17 18:34
ulalaさん、こんばんは。
Accepted.Well done!
というか、自分で95点の評価ができるあたり。しつこくとでも言いますか、揚げ物の成功おめでとう!
私にとってもやっと・・・やっと報われたっす!ありがとう。
ってかさー、早く画像が見えるようにしください(こちらにパクリたいので)。くれぐれもよろしくです。
投稿: ゴッドマー | 2009-04-17 18:50