えんどう豆と松の実の中華風の炒め物:親として失敗を感じる時
自分が我が子に言って遣れる言葉として、果たしてこれでいいのだろうか、というような疑問を持つときは、自分の生き方に問いかけてみていない未知の部分で、そこには向き合っておく必要を感じます。と、いきなり本題から入るのも何ですが、子ども達が成長すると、親として、ううっと引いてしまうような、なんとなく返答にどうしようかと少し時間を要することが増えてきます。
可笑しなもので、我が子が二十歳くらいまでは、日常的な細かい問題が山積みで、片付けても片付けても後から追ってくるような目まぐるしさでしたが、子どもの成長と共に、大人扱いして行く配慮を意識して、少し遠目に子ども達を見守ろうとするせいもあってか、何かの説明などをする時も、具体的に細かな事を省く時も多くなりました。結局それで後に、迷いや悔いを残すということもわかってきたのですが。
今の娘の問題は、アパートの立ち退き問題です。そう、この間長男が引越しを終えた先のアパートのことです。着実に事は運んで、やっと新しい住処が決まるという段取りまで漕ぎ着けたのですが、昨日、娘がこのところの疲れからか、急な発熱で体はキツイは心は弱くなるは、という状態だったのを知りました。一応、立ち退きに応じたという事もあって、約束の期日までに引越し完了を目標に、本人一人で一生懸命奔走してきた一週間だったそうです。片方で事がスムースに運んでいるにもかかわらず、体調を崩すと、兎角文句を言いたくなるもので、というのはそれだけ未熟なだけですが、引き受けて了解したはずの事でも、こんなに大変な思いをするのは○○のせいで、と言いたくなるわけです。娘の言い分を聞いて、娘がもう一歩大人になれたらいいなぁと願っての事ですが、「何かのせいにしたくなる時の自分の心に聞くと、何がしたいのかが見えてくるかもしれないよ」と言いました。すると、まずわいて出てきたのが、数々の何かのせいにしているような話。やっぱりここを出し切らないと、次に行かれないのかと思って、黙って聞いていました。ボロボロ泣きながら、その苦しかった思いや乗り切った事を話し終わった頃、やっと最初に私が言った言葉に反応するような考えが出てきて、解決の糸口が掴めた様子でした。
言ってしまった後で、これはどうなのかと自問自答しても、もう後の祭りなのですが、何となく、教え過ぎたような気がして、良かったとは言い切れない物が残ります。
今回のような言い方では、本人にとっては方法というか、手法のような手段を教えてしまったような気がするのです。本当は、自分で悩み苦しんで見つけるべきことなのではないか、と何処かで思っているのです。そこが、なんだか親としての甘さというか、数学の溶き方を全部教えておいて、「ほら、この通りにやってごらん、ね、出来たでしょう、良かったね」みたいな感じです。手取り足取りとはこの事でしょうか。負んぶに抱っこをやっちゃったかしら、と気になるのです。子どもが苦しんでいる時に、それを見守って応援こそすれど、心の問題を軽くしてやるような直接的な言葉を言ってしまったら、成長のチャンスを水の泡にしてしまったような悔恨の念に駆られます。あーあ、またやっちゃいました。
今日は、えんどう豆と松の実の炒め物です。えんどう豆は、グリーンピースの赤ちゃんというか、成長の途中の莢のことだと思いますが、その段階で少し実が太ったのが、炒め物では食感が楽しめるので好きです。このようなえんどう豆を探すとなるとなかなか普通にはないのですが、八百屋さんに頼んでおくと、市場で出た時に仕入れてくれます。規格外なので、ホテルなどに卸している八百屋さんではわざわざ仕入れない物なのだそうです。いろいろと無理を聞いてくれるので嬉しいです。もう少ししたら、My畑にえんどう豆が芽を出すと思うので、しばらくの我慢です。
松の実は、肉屋のご隠居が市内で探して取ってきたものです。ナッツ類は何でもそうですが、必ずローストしてから料理に使います。温度と時間は、その大きさや量にもよりますが、アルミフォイルに広げて140度で10分ほどです。
えんどう豆の炒め物は、えんどう豆に直接味が染み込む訳ではないので、表面に味を付けるという感じに炒めます。最後に醤油と酢を同量加えますが、フライパンを回すようにして水分の蒸発を早めて、濃くなった味がえんどう豆に馴染むようにします。中の豆の甘さと丁度よくなり、美味しい炒め物が簡単に出来ます。
- えんどう豆・・200g
- 松の実・・大さじ2
- 塩・胡椒・・少々
- 醤油・・大さじ1
- 酢・・大さじ1
- ピーナッツオイル・・小さじ1
作り方
- 松の実をオーブントースターで140度で10分香ばしくローストする。
- えんどう豆の莢の両側の筋を、端から千切っては引いて取り除く。
- フライパンにピーナッツオイルを引いて熱し、えんどう豆の色が鮮やかになるまで炒める。
- 塩・胡椒を軽く振って炒め、全体に馴染んだら、鍋肌から醤油と酢を回しいれてフライパンを揺すり、えんどう豆に味付けする。
- 水分が無くなってきたら松の実を加えて、混ぜ合わせて出来上がり♪
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