新筍と茄子の味噌炒め:inspired by 「ナーベラーンブシー(ヘチマの味噌炒め)」沖縄料理
昨日は、市内の友人から茹でた筍を沢山頂きました。昨年もこの時期に頂いた(参照☛)事を思い出して「あの、静岡からのでしょう!」と、下品にも先に手が出て、飛びついてしまったのです。掘ったばかりを直ぐに茹で上げたのは、この世のものかよと言うほど柔らかく、春の芽吹きを感じたという確かな記憶から、まるでそれは、目の前の筍に噛り付くのと同じ動物的な感覚でした。
昨年頂いた時はどう料理したか、何品か炒め物で満喫した記憶が蘇ってきて、今回はどのように料理しようかと考えながら、ワクワク持ち帰りました。
ここ最近の茄子の甘さを思い出して、ついでに沖縄の糸瓜(ヘチマ)の料理、「ナーベラーンブシ」が浮かびました。この料理の名前は、後から調べてわかったことです。とろっとした若い糸瓜の食感と甘さ程ではないにしろ、新鮮な茄子のあの翡翠色は同じものを連想させます。これに信州味噌が新筍に染み込むと美味しいのです。あとは脂の多いバラ肉と木綿豆腐、鰹節です。
きっと沢山食べるだろうと、山のように作ったこの炒め煮は、本当に美味しくて、無心で食べてしまいました。茄子にベビー糸瓜のようなあのツルンとした食感を持たせる為に、最初、片栗粉を軽くまぶそうかと考えたのですが、いろいろする前にそのまま最初は作ってみてからと、自分に言い聞かせるようにして作りました。なんですか、結果として茄子を以って茄子をせよといった感じで、茄子には茄子のよさを感じるものです。糸瓜は糸瓜なりのそれと言いますか。逆に今年の糸瓜は何本植えようかと楽しみになりました。
ヘチマの炒め物が劇的に美味しいと知ったのは、あのfinalventさんからです。あのというのは、この方、社会派のブログを運営されているのに、時々料理も取り上げる方で、外れが無い、当たりくじばかりなのです。その極東ブログに載せる、類稀な料理を作ってみないこっちがあんた可笑しいくらい、作るべきべきべきなのです。そのヘチマ料理を知ったお陰で、昨年ヘチマを植えて育てて、やっと口にした時の感動といったら、丁度この筍に匹敵します。ですから、茄子なのです。茄子の翡翠色がその印象にぴったりハマったのです。
作り方は至ってシンプルです。材料を全て切って用意したら、順番に炒めて、最後に味噌で味付けして鰹節を一掴み乗せるだけです。そうそう、作る前にちょっと懸念したのは、糸瓜でしたら豚肉の油が絡んで熱が入りだすとびっくりするほど水分が出て、炒め物があっという間に煮物のように変身するのです。また、その汁の甘いこと。あれが糸瓜の炒め物の美味しさの秘訣なのです。あれが茄子には期待できない気がして、鰹出汁か酒、または何?と両方とも傍に用意して、いつでも加えられるようにスタンバイしたのでした。ところが、その心配をよそに、筍と豆腐、茄子からそれぞれ適度な汁が出て、味噌を加えた時にはいい感じで煮汁が絡んだのです。さすがに気持ちが盛り上がって、食べるのが一層楽しみになりました。
ま、そういうわけです。私が頂いた筍のような新しいものが傍にあるようなら、是非この炒め物を試してみてください。しっかし、お味噌は信州味噌に限りますよ!
材料
- 茹で筍・・200g
- 長茄子・・3本(約350g)
- 木綿豆腐・・300g
- 豚バラ肉・・200g
- 信州味噌(1年物)・・大さじ2
- 花鰹・・一掴み
- ピーナッツオイル・・大さじ1
作り方
- 茹で筍は縦半分に切って寝かして斜めに5mm幅でスライスする。
- バラ肉は5cm幅に切る。
- ナスはヘタを取って皮を剥き、1cm幅に輪切りにしたら水にさらして笊に上げ、水気を切っておく。
- 大き目の鍋(ウー・ウェンパンがグー)を強火にかけ、ピーナッツオイルを引き、バラ肉を炒める。
- 肉の色が変わってきたら、鍋の上で豆腐を一口大にちぎりながら加え、一緒に炒める。
- 次に茄子を加え、全体に油が回ったら筍を加えて蓋をして2~3分蒸しながら火を通す。
- 水が出て、全体がしんなりしたら味噌を加えて馴染ませ、最後に鰹節を一掴み乗せて出来上がり♪
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