伊佐木(イサキ)の刺身:メインが魚な夕食の献立
昨日は、ポカポカ陽気になって、久しぶりに畑へ恐る恐る近づいてみました。大犬のフグリは満開で金平糖を散りばめたように輝いて、福寿草もひょっこり枯れ木の下から顔を出していました。タンポポみたいに地面にへばりついた小さなほうれん草の真ん中からは、新しい芽が出てきていて、冬の間に寒さでやられたのか、大きかった葉は朽ちていました。千切れたような葉が痛々しかったのですが、新芽を見て、その生命力の逞しさに惚れ惚れ。白菜は、なんか、なんか葉牡丹かい?みたいに葉が縮れて恰好よく咲いている花のようでした。越冬しちゃったみたい、みんな。「おめさん、そんなこんしたって無駄無駄。」と、ご近所のお婆様方に笑われましたが、何事も実験です。この結果を何らかの形で、越冬に活かしたいと思いました。 そう言えば、近所のお店のご主人から「godomtherさん、面白い畑やってるってゆーじゃん。どういうぅ?」と聞かれて、唖然。なんだか「はてな村」のおとなり日記で相互リンクし合っているような町内です。こそこそ隠れてはできないのが田舎のいいところでもあります。私が理解している永田農法の事をちょっと話しましたら、矢継ぎ早に質問が飛んできて、結局「おいしさの育て方」永田 照喜治、を読んでもらうことにしました。長いこと有機栽培をしてこられたそうで、寄る年波、畑の世話が大変なのだとちょっと愚痴も出て来たのですが、何よりも私の話を信じません。でも、野菜がおいしいというのを聞いて大いに関心をもったようでした。然りだと思います。永田農法をやった通りに話すと、それは有機農法の真逆の事をしているということですから、違和感を持たないわけがありません。あっちから見たら、こっちは馬鹿じゃねの世界です。「面白い畑」と最初に聞かれたのは純粋にその意味ではなく、やっぱり少し私を茶化して揶揄ったのです。この土地に来て、この手の話法は、この土地特有の慣れ親しんだ者同士でやり取りされますが、最初は、どーんと引いてしまいました。見ず知らずの人から、冷やかしのような事をいきなり言われたのにはむっとして、おまけに「おめぇ」呼ばわりされた時は、カチンと来ました。ま、そういう明け透けなタイプのおっちゃんなのですが、マジで、永田農法で畑を作ると言い出しました。このおっちゃんがはまったら、この町内は大変な騒ぎに発展するのではないかと、危機としてそう思います。でも、少し楽しみになってきました。たったの一期しか経験の無い私が、先輩になっちゃう訳でしょ、ぅっしっしとか思います。
さて、今日は、魚まで春を越えているのかしらと驚いたのが、伊佐木(伊佐木)がもう出回っていました。すっかり初夏の魚だと思い込んでいましたが、この暖かさなら晩春という事であり得る話です。但し30cm位のですから、
塩焼きや煮魚としてはちょっと中途半端ということで、お刺身に卸しました。見た目も味も鯛に良く似ていて、甘味のある大変美味しい魚です。脂もそこそこ乗っていて、しっとりしています。
三枚に卸して、荒(あら)は全て荒汁にします。甘くてコクの有る良いお出汁が取れますので、お豆腐と細葱を散らすだけで美味しい味噌汁ができます。勿論味噌は、信州味噌です。これ以外は考えられません。
私は、お酒の席などの後にご飯と、この荒汁で最後を締めますが、あれがホッとするのですよ。お酒を飲んだ後、ラーメンに行っちゃう方が多いと思いますが、おにぎり屋さんでお味噌汁というのをお勧めします。昔、歌舞伎町の外れに美味しいお店があったのを思い出しましたが・・・。気分も癒される上、味噌の麹の成分が肝臓の解毒作用を助けるといいます。お勧めです。
揚げた重ね湯葉と、野菜のサラダにしました。最近は、サラダにドレッシングというのを掛けなくなりました。銘々皿で、ポン酢を鰹出汁でのばして、胡麻油をちょっと垂らしたタレにつけて食べます。上に乗っているのは、短冊に切ったワンタンを少な目の油で煎る様に揚げたものです。シャキシャキとした野菜にカリカリが加わると、ポテチサラダのようになって食感が楽しいです。
材料
- イサキ・・2尾
- 豆腐・・1/3丁
- 細葱・・適宜
- 重ね湯葉・・5cm×20cm
- サラダ
- 水菜・もやし・パセリ・スナップエンドウ・カラーピーマン・ワンタンの皮10枚
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