太刀魚(タチウオ)のソテー粒マスタードソース:駅前デパートの繁盛ぶりは悲劇なのか
今日はめったに買い物をしない駅前のデパートに行ってしまいました。というのも、私の買い物のテリトリーの中で、徒歩で5~6分の国道沿いにあったスーパーマーケットが店仕舞いしてしまったからです。それもそうですよね。このご時勢で、大手百貨店が地方の支店舗を閉めてしまうのですから、諏訪に同じような事が起こっても不思議はありません。肉・魚・野菜は個人商店で買う私なので、店仕舞いしたスーパーマーケットに頻繁に通っていた常連客、というわけでもないので、ウダウダ言う資格はないのですが、時々あると助かります程度でも、利用はしていました。ここがなくなったので、反対方向に8分歩いた駅前の、百貨店というよりは小売店のような、あ、揚げ足取りで申し訳ないけど、あまり物が揃わない百貨店なので、こちらは更に足が遠のいていたというお店です。
すんごい盛況ぶりです。そして、高齢者の多いこと、多いこと。私だって大して若いというほどではありませんが、あの中ではひときわ若い人です。いつも駐車場の入り口で道路が渋滞しているのも、かなりゆっくりなハンドル捌きの結果だったと言う事が、推察されます。
観察記録のようになるのも何ですが、買い物のマナーはひどいものでした。気持ちは分かるのですが、指先で果物をグニュッと、潰さないでくださいよと言いたくなるほどはばかりもなく潰したり、おくーの方から牛乳を引っ張り出して、手前の牛乳をなぎ倒しても知らん顔だし、ショウケースを見ている私の目の前に来て自分の買い物をするし。なんでしょうね、あれは。誰かも、マナーの悪さを書いていましたが、こういう光景に驚きました。
あの浅ましさをいつの時代で見たのかと、自分が育った時代を振り返ってみるに、覚えているのは20歳代の頃の都内デパートでのワゴンセールなどに群がるある世代の人達です。当時のその世代は30~40歳代の主婦です。と思い出して行く内に、団塊世代なのかと妙に納得してしまいました。ワゴンや、中身の分かる福袋に群がる今の世代だって同じようなものですが、ゆるいインフレの時代に育ったと言う点では同じなのに、どうしてこうも違いが顕著なのかと、自分の世代が少しだけ良く見えてしまいます。
一盛り2000円のお刺身には群がるけれど、一切れ200円の太刀魚には目もくれません。鮪のお刺身の方がご馳走なのでしょうか。それとも、煮炊きをする料理を敬遠するからでしょうか。お刺身の売り場に品定めに行くのも嫌気が差して、太刀魚の切り身を買って、早々に退散してきました。
方向は違うにせよ、駅前の小さなデパートがあんなに混み合ってきた理由は、同じ通りにあるスーパーの廃業が原因しているのか、駅前と言う意味で、買い物の足になるタクシーの乗降が手軽だからなのか。あのデパートが、これほどの混雑を呈するには、何らかの理由があるはずです。しかもあの世代に人気のある理由と言うのは、きっと特別な事のように思います。田舎の月曜日の光景として、今後も気を置いておこうと思います。
買い求めた太刀魚は、チリ産ということ。国産の太刀魚では大きくても胴の幅がせいぜい6~7cmというところですが、外国産の魚は、何でも大きくて脂が乗っています。魚屋のおっちゃんも、日本は、魚を輸入しなかったら、こんなに安くて美味しく食べなれないよと、言います。ありがたい事ではありますが、私は国内の漁業を応援しているので、魚は出来るだけ近海物がよろしいのですが。いつもの魚屋さんと同じ対面売りですが、安くて食べ出が合って、美味しいよという売りが物を言うか、近海物の魚の良さを売りにするかで、その店のポリシーの違いが現れます。
大きな太刀魚なので、単に塩焼きよりも小麦粉をまぶしてソテーして、酸味のある粒マスタードをバターでのばしたソースで頂きました。加えた白ワインのフルーツのような香りも手伝って、風味豊かなソテーです。野菜を付け合せて、洋風に盛りつけるといいです。
太刀魚は、わりと生臭みの強い魚ですから、調理の前に塩を振ってしばらく置き、塩が溶けて水分が表面ににじみ出てきたらキッチンペーパーで拭き取ります。小麦粉をまぶしたら刷毛で余分な粉を払ってからオリーブオイルでソテーし、一度引き上げて、同じフライパンに粒マスタードと白ワインを1分ほど煮て、アルコールを飛ばします。最後に火を止めてからバターを予熱で溶かしてソースの完成です。
材料
- 太刀魚の切り身・・4枚
- 付け合せの野菜・・適宜
- 小麦粉・・小さじ2
- 塩・胡椒・・適宜
- オリーブオイル・・大さじ4
ソース
- 粒マスタード・・大さじ2
- 白ワイン・・大さじ2
- バター・・15g
作り方
- 太刀魚の両面に軽く粗塩を振ってしばらく置き、水分がにじみ出て塩が溶けたらキッチンペーパーで吸い取る。
- 付け合せの野菜を用意する。
- 1の太刀魚に軽く塩・胡椒をしてから小麦粉をまぶし、余分な粉を刷毛で叩き落とす。
- フライパンでオリーブオイルを中火で熱し、3の太刀魚を盛り付ける方を下にして並べ、蓋をしないで焼く。
- 狐色に色づいたら裏返して中心まで完全に火を通し、一度引き上げる。
- フライパンの油を拭き取って、粒マスタードと白ワインを煮てアルコールを飛ばしたら火を止め、バターを予熱で溶かしてソースを作る。
- 皿に付け合せの野菜と5の太刀魚をよそり、6のソースをたっぷり掛けて召し上がれ♪
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