2009-03-17

金目鯛の香草焼き:思いがけない懐かしさとの遭遇

 昨日は例の駅前の百貨でもない小売デパートに、長男を連れ立って買い物に行きました。何故か、偶然に前回も月曜日でしたね。相も変わらず、ここも高齢化しています。先週のことを思い出して息子に話すと、今まで住んでいた秋田の町の高齢化についてもいろいろ感じることがあったと、興味深い話をしてくれました。彼にとっては、どこも似たようなもので、自分にとっては反面教師だそうです。私は、これまでマナーの悪さに遭遇するようなところで買い物をしませんでしたもの、今頃驚いているのは、私くらいかもしれません。
 地下の食品売り場で、思いがけない方にばったり出会いました。子ども達が保育園でお世話になった、大変思い出の多い園長先生です。小柄で、真っ白な髪を薄紫色に染めたのがお似合いのお洒落な園長先生でした。その面影が、全くそのままお変わりない、いえもっとお洒落に着こなした素敵なお姿でした。約15年ぶりの再会がデパ地下とは。販売の方にお肉を注文していたことをすっかり忘れて、立ち話をしてしまいました。
 先生は、息子の事も私のことも良く覚えていらして、手短に息子の進路と近況を報告がてら話すと、「応援しているよ」と力強く励ましてくれました。私にも「いい息子さんになってよかったね。自慢の息子だね。」と、人に自慢などはしませんが、その言葉で先生が何を意味したのか良く分かりました。昔は、いろいろと話を聴いて頂いた先生なので、私を労う先生の最高の言葉だと思って受け止めました。
 この先生について忘れられないことがあります。今では考えられない事かもしれませんが、選挙が近づくと「お母さん達、兎に角選挙に参加しないとダメですよ。婦人参政権を勝ち取る為の昔の女性の思いを引き継いで、是非とも参加してその意志を表す事です。選挙に参加することから全てが始まりますからね」と、若い母親達にお説教をしてくれていました。このことは、イデオロギー的な立場からというよりも、長野県の田舎の女性に、目を覚ませと言わんばかりのウーマンパワーとして感じました。都会から来たばかりの私にとっては、保育園の園長先生というのは、母親教育をこんな立場からこんな観点で教育的スタンスを取るのか、と不思議ながらも感心したものです。私にとっては、母に代わる長野の第二の母的な存在で、とても慕っていました。
 先生に別れを告げた時に「またこのお店のこの界隈でお会いしましょうね。」と言われたのが印象的で、あの物言いは、駅前百貨店が潰れてしまわないように買い物に来ましょう、という意味だったと思います。数年前に、地元の名士に経営者が変わって、倒産を免れたお店だということは周知の事ですし、地元の方にとっては、諏訪の歴史あるお店だからでしょう。そう言われて、冗談抜きに私もここへ来るようになるかもしれません。
 そして、もっと懐かしさを呼び起こしたのが、親子で買い物をするというこの構図です。買い物したものは全部息子が持ってくれて、いつかこんな日が本当に来るのだろうかと、ぼんやり思っていた若い頃を思い出しました。
 子ども達に食事をさせ、時間に追われて保育園に片付くと、下の子どもを連れて買い物をし、昼寝をさせると上の子が帰宅するという繰り返しで、休む間もなく忙しい毎日でした。出先で、大きな息子さんを手荷物係りのように連れ立って、買い物をしている親子を見ると、その姿にほのぼのしたものを感じて、私も子どもはこんな子に育てて、親子で一緒に買い物に行って、あんな風に仲良くするんだーっと、みたいに思ったものでした。それが現実になって、一足飛びに15年という年月が過ぎたことを逆に、もっとゆっくりしたかったと回想していました。

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 さて、先週はこのデパ地下で太刀魚を買ったのでしたね。なかなか肉厚で、脂が乗った美味しいソテーでした。今日は、金目鯛の切り身の香草焼きです。
 オリーブオイルをタップリ使うととても香ばしくなるのですが、油っこくなるので、オリーブオイルでコーティングした切り身を敷き詰めて、乗せる具材は事前にオリーブオイルをまぶして焼く方法にしました。皮目が焼けてから、途中で、同量の水で薄めた白ワインをふりかけて、全体で20分ほど焼きます。香草は、ローズマリーとセージのホールです。この組み合わせは、鶏肉にも豚肉にもよく合う香りだと思います。仕上がりに、耐熱皿に残った汁とレモンを一捻りして頂きます。柑橘系の酸味が合うので、伊予柑を添えました。

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 料理方法を知った長男は、簡単に作れそうだと思った様子で、東京で暮らすようになったら作ってみるということです。実際、オーブンの料理は、スロークッカーと同じ要領で、準備を整えたら後はオーブンが勝手に調理してくれます。あまり手間の掛からない料理といえます。

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 蒸し焼き状態になったにんにくがホックリと甘く、シャキッとしたエリンギの食感がアクセントになって、脂の乗った金目鯛との相性も大変良いです。今が旬の独活(ウド)は、焼くと癖がなくなり、まるで生のシュパーゲル(白アスパラ)のような甘さと食感になるので、大変珍しく感じます。これが独活だったとは、誰も信じませんでした。また、今でしたら鰆(サワラ)や鰈(カレイ)、鯛(タイ)なども手に入りやすいので、この料理方法でいろいろ試してみたいです。

材料

  • 金目鯛・・4切れ
  • エリンギ・・100g(1パック)
  • 独活(ウド)・・1本
  • にんにく・・4片
  • 塩・胡椒・・適宜
  • オリーブオイル・・大さじ2
  • ロースマリー・・適宜
  • セージ・・適宜
  • 白ワインと水・・各大さじ3
  • 伊予柑・・1個
  • レモン汁・・適宜

作り方

  1. 金目鯛に塩・胡椒を多めに振りかけてオリーブオイル大さじ1を擂り込んでおく。
  2. 独活は厚めに皮を剥いて8個にぶつ切りし、水に当てる。
  3. エリンギは手で1/4くらいに大きめに裂き、にんにくは皮を剥いて中の芽を取り除き、3~4枚の厚めにスライスする。
  4. ボールで水気をふき取った2の独活と3のエリンギとにんにく全体にオリーブオイル大さじ1を掛けまわして混ぜ、焼く直前に軽く塩・胡椒をする。
  5. 耐熱の皿に1の金目鯛の皮目を上にして並べ、4を乗せてローズマリーとセージを散らす。
  6. オーブンを230度に予熱して4を入れて15分ほど焼き、白ワインを水でのばして全体に回しかけ、5分ほど焼く。
  7. 全体で20分ほど焼いたら取り出して、伊予柑と一緒に銘々に盛り付け、残った汁とレモン汁を回し掛けて召し上がれ♪

ぎれt

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