2009-03-07

Croquetas de bacalao(鱈のコロッケ)とひき肉コロッケのアーリオ・オーリオ・ソース:息子の為のお料理教室

 昨日は終日雨で、一日中家で息子のパソコンの初期化に付き合っていました。私が最後にPCの初期化をしたのは、現在のPCに買い換える前に使用していたノートPCでした。初期化すると軽くなって、その感覚が嬉しいものです。そして、Cドライブが重くならないように心して使用しようと、毎回誓うのですが、喉元過ぎれば熱さ忘れるです。定期的に施すといいとは思うのですが、ついおざなりにやり過ごしてしまいます。私の拙い知識でも、息子にはまだ教えられるので、今は張り合いですが、直に教えてもらうようになり、それがちんぷんかんぷんになるのは時間の問題です。
 PCがすっきりとスリムになって、しかもかなりスムーズに事が運んだせいか、こういう時は、そのノリで何かやりたくなるものです。息子が作ってみたかった料理の一つでもある、コロッケを準備していたのが運のつきで、コロッケの手作り教室となりました。

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 鱈(たら)の切り身で、スペインの「Croquetas de bacalao(鱈のコロッケ)」と、「セブンイレブンコロッケのそっくりさん」の二種を作りました。本来は、バカラオという塩漬けの干し鱈を水で戻してマッシュポテトに混ぜて作るのですが、干し鱈が手に入るわけがないので、生鱈の切り身で代用しました。ここで発覚したのが、息子が住んでいた秋田の市では、セブンイレブンがなかったそうで、有名なあのコロッケを食べたことがないという、かく言う私もつい先だって食べたのでしたが、比べようがないのでオチも何もないつまらない話です。
 兎に角、コロッケは揚げたそばから、熱々をはふはふしながら食べるのが流儀ですから、サラダなどを手順よく準備して、夕食らしく、旨いものが並んでいるという絵のテーブルをセットするのが目標です。
P3070002  コロッケの付け合せに、SweetSpringと言う名前の鹿児島産の新種の晩柑の実を取り出して、軽く茹でたセロリと生ハムを混ぜ合わせたサラダとトマトを用意しました。SweetSpringは、爽やかな甘味が特徴で、あまり酸っぱくないのですが、ゴワゴワした皮は厚く、まるで小さな夏みかんです。そのため、保存性が良く、いつまでもジューシーで美味しいく頂けます。

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 手順をあらかじめ教えておいて、材料を全て台の上に準備してから始めることにしました。私は、勘所を時々教えたり、衣つけを手伝ったりしただけでしたが、息子が一番やりたかった「揚げ」もやってしまったのでした。私が揚げ始めた時、息子はアーリオ(にんにく)・オーリオ(オリーブオイル)・ソース(にんにくとオリーブオイルのソース)作りに集中していた時で、私に気づかなかったようです。大変残念な事をしましたが、そういう集中力も本当に若さならではです。

アーリオ・オーリオ・ソース

  • にんにく・・1片
  • 卵黄・・1個分
  • レモン・・1/2個
  • オリーブオイル・・100cc
  • 牛乳・・20cc
  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・少々
  • パセリ・・少々

作り方

  1. にんにくは皮をむいて中の芽をとりのぞき、ラップに包んで、電子レンジで20秒加熱する(にんにくの匂いを弱くするため)。
  2. 擂鉢で、にんにくと塩をすり潰したら卵黄、レモン汁を加えてクリーム状に練る。
  3. 泡立て器で混ぜながら、オリーブオイルを少しずつ加えていく。
  4. かたくもったりした感じになったら、牛乳を少しず混ぜてなめらかにする。
  5. 最後にパセリのみじん切りと胡椒を加えて味を整える。

 出来上がって食べた時の嬉しそうな満足げな顔は、一生忘れないよと思いました。特に料理が好きだと言っていた記憶もありませんでしたが、本人は、料理が好きだそうです。教える方としては、切ったり混ぜたりする動作の「やり方」を教えるというのは難しいのですが、一緒に作りながら見よう見真似しながら作るのは、いとも簡単です。目で見たことが同時に動作として反映されるので、作っている物の出来栄えが確認できますし、そこで手直しして修正もできるので、一層楽しくなります。

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 失敗と思うや否や、どうしたらよくなるかという思考を同時に持つので、積極的で前向きな世界です。これこそが、人が持つ生きる力なのです。この力を引き出せば引き出すほど人は輝き、今までになかった能力をどんどん身に付けていきます。子どもの成長段階で、脱皮して一回り大きくなる時の姿を目前に、唯一、その生き証人のような気持ちになれるのです。このような姿に触れると、本当に嬉しいものです。コロッケ作りで、その姿に出会えるとは私も予期しなかったことです。とても幸せな時間でした。勿論コロッケも大変美味しくできて、息子には「一生忘れられない美味しいコロッケだった」と話すと、[オレも、こんなに美味しいコロッケは始めてだよ。」と喜んでいました。

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 本当に美味しいと思えるものは、出来上がりを楽しみに楽しみに段取りして、少し苦労して出来上がった時で、その苦労を知らない人に「美味しい」と言われる瞬間が、嬉しさです。これを一度味わったら止められなくなります。
 もう一つは、料理人の特権で、途中で味見ができること。挽肉炒め、鱈炒め、マッシュポテトと、次々に味見をした時点で、仕上げる意欲がモリモリ湧いて来るから不思議です。というか、当たり前です。鱈を玉葱と炒めて味付けした時は、塩辛いと言って顔を顰(しか)めていましたが、出来上がりが丁度良かったのが発見だったり、カルダモンやナツメグを入れた途端の香りに、食欲が増大した感覚など、やってみたことからでしか味わえない事です。形取りする前の時点で、完璧に成功したと思えたそうで大変喜んでいました。料理の途中でのこういうことは、料理好きになる為の大事な要素だと思います。
 東京で、姉と二人で暮らす事になった息子が、自炊を楽しくできたらいいなぁと願って、できるだけ一緒に夕食を作ろうという話の展開になったのですが、幸先の良いスタートになりました。
P2080005_2  以前作った、セブンイレブンのそっくりさんコロッケのレシピに沿って、マッシュポテトを半量にして鱈と挽肉をそれぞれに混ぜて、二種類を同時に作りました。また、ここではパン粉を擂鉢でよく擂り潰して、大変細かい衣にしました。こうすると、油切れがよくなり、あっさりと仕上がります。

材料

  • じゃが芋・・900g
  • 砂糖・・大さじ1.5
  • 塩・・小さじ1/2
  • パセリのみじん切り・・大さじ2
  • パン粉・・カップ1~2
  • 小麦粉・・大さじ2
  • 卵液・・溶き卵大さじ2+水大さじ1
  • 揚げ油・・オリーブオイル(又は、サラダ油など)
  • 直径8cm位の型かコップなど

挽肉コロッケ

  • 豚挽肉・・100g
  • 玉葱・・80g
  • 砂糖・・小さじ1
  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・適宜
  • ナツメグ・・5回振る

鱈コロッケ

  • 鱈切り身・・2枚(180g)
  • ゆで卵・・1個
  • 塩・・小さじ1
  • カルダモン・・5回振る

作り方

  1. 鱈の両面に軽く塩を振って10分ほど置く。
  2. その間に、じゃが芋を洗って皮を剥き、4つ位に大きめに切り、すっかりかぶる位の水に塩大さじ1を加えて中火で茹で始める。
  3. 同時進行で、フライパンで挽肉とみじん切りにした玉葱を炒め、塩・胡椒、ナツメグ、砂糖を加えて、煮汁がなくなるまで炒めたら、器で冷ます。
  4. フライパンに薄くオリーブオイルを引いて水気を吸い取った鱈を焦がさないように両面ソテーし、皮を剥いで鍋肌に押さえつけてすり潰したら玉葱を加えて、透き通るまで炒める。
  5. 4の玉葱が透き通ってきたら、塩とカルダモンを加えて味付けしたら器に取る。
  6. 2の茹でこぼしたじゃが芋に砂糖、塩を加えてマッシュし、蒸気を飛ばして粗熱を取って、パセリのみじん切りを混ぜる。
  7. 卵を茹でてみじん切りにする。
  8. 6のマッシュポテトの半分に3のひき肉を混ぜ、残りのマッシュポテトに5の鱈と7のゆで卵を混ぜ合わせる。
  9. 一種類のコロッケ生地をバットに平らに敷き詰めて、隣に小麦と刷毛、卵液、ボールにパン粉を用意する。
  10. 型抜きで丸く抜いて形を整えてから小麦粉を刷毛でまぶし、卵液をくぐらせてからパン粉のボールで、パン粉を充分まぶす。
  11. 残りのコロッケ生地も同様にパン粉をつけ終わったら、ラップをかけて冷蔵庫で30分程馴染ませる。
  12. 付け合せの野菜を準備してから、揚げ油を180度まで温度を上げて、コロッケを揚げる。
  13. サラダと一緒に盛り付け、アーリオオーリオソースと一緒に召し上がれ♪

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