2009-02-21

肉じゃがの早煮:料理についていろいろ思うこと

 昨日は、お湿りが欲しいと言った矢先にドカンと降って、あっという間に溶けてしまった雪でした。夕方の青空と、所々真っ白に輝く雪のコントラストが綺麗でした。ピーク時にせっせと雪かきを三回もしたのですが、この時期の雪は溶けやすく、夕方までにどれだけ溶けてしまうかが、翌朝の道の凍結の目安になるので、なかなか気が抜けません。
 昔、スキーをしに山に向かっていた頃は、この時期に降る雪で、春スキーがどれだけ長く引っ張れるか楽しみに思っていたのと、どこまでお金が維持できるか、財布との相談で四苦八苦していました。基本は、遊びたいという意欲が旺盛なだけでしたが。
 そう言えば、スキーで思い出す料理が一品あります。バラ寿司というのが正確なのでしょうか、五目御飯の寿司飯版です。味付けをして煮た、干瓢、人参、干し椎茸等と酢蓮根を酢飯に混ぜ込んで、錦糸卵やエンドウ、茹でた海老などを乗せたお寿司です。これをぶっつけ本番で8人分作ったのが、人に食べてもらう為に作った一番最初の料理と言える料理でした。(他にも駄作はありましたが)
 スキーの指導員級の男性6名のスキーツアーにどうしても加えて欲しくて、私の友人と二人で懇願して、やっとオーケーをもらった時に、出かける日の夕食の差し入れとして作ったのでした。当時は、新宿から八方尾根に行くのに、夕方6時ごろ発車する夜行列車で、夜中に到着するというのが一番効率の良い手段で、仮眠後、朝一番からリフトに乗るのが狙いだったのです。
 出かける日の午後を全てこのバラ寿司作りに費やして、一生懸命作ったのを忘れもしません。一人分ずつパックにして、車中で食べてもらった時に、美味しいと言われた時の嬉しさが忘れられないまま今に至ってしまったのだと思います。私にとっても、この辺がきっかけで、ありとあらゆる料理を作るのを目標に、レシピ本の端から虱潰しに作るに至ったのでした。当時、参考にしていた料理本は、今は実家に置きっ放しになっていますが、経験や感化された事、心動かされた感覚というのは今でもはっきり覚えています。
 ここ数年とても気になることがあるのですが、ラジオやテレビの料理の番組で、頻繁に「簡単・早い」という言葉を耳にします。最近のキーワードのようですね。というか、番組の進行がそういう路線なのか、「手抜き思考」に誘導されるようで、怖れてしまいます。私は、高度成長期の一番齷齪(あくせく)していた時代で育っているからか、人間らしさを取り戻したいという願望が根底に根強くあるのだとは思います。スローライフ

1960年代から80年代にかけての、日本の高度経済成長時代において働きづめに働いてきたビジネスマンたちがバブルを経験し、その後に 「空白の10年」を経て、さらに21世紀に入ってからしだいに出てきた考え方。産業社会のなかで競争、スピード、効率化を求める考えを持っていても、その 価値観が絶対的な有効性を持つ社会ではないことがわかってきたのである。働きづめに働いて会社に貢献したと思っていても、その企業が少し傾き始めればリス トラされてしまう。それなら「怠惰」なライフスタイルをとってもいいではないかと考えるようになってきた。スローフード、スローワークといったことばに表 現されるように、自分のできることだけを自前でやり、他人からの批判を受けないで生きていきたいという生き方である。

                          提供:JapanKnowledge  

と直結ではありませんが、ゆっくりとした生活や自然の食べ物を好むので、生理的に反応するのかもしれません。合理性を追求するのはいいのですが、手を抜く為が目的になるのを嫌う傾向があって、本能的にそれでは味気ないものを感じてしまうのです。性分でもあるのでしょうけれど、物事を進める「過程」を大切に思い、それを楽しむような生き方に自分が変化したのも事実です。
 つい、いろいろと思い出してしまって話がそっちにばかり行ってしまいますね。簡単に作るのが目的ではなく、あえて簡単に作らないとできない料理というのもあって、同じ肉じゃがでも方法が変わると、味の付き方、調味料の量などに変化が出て、出来上がりが全く違います。以下は、今までにここで紹介してきた料理例です。

  • 牛肉の肉じゃが
  • お出汁から煮る肉じゃが
  • ワインとコンソメで作るニックジャガー

今日のは、別の意味での一例です。

Photo

 短時間で仕上げる肉じゃがです。Pc040004 越冬の甘味が乗ったじゃが芋や人参ですから、味の付き方も早く、料理し易いです。ウー・ウェン先生が作る南瓜の炒め煮からヒントを得ていますので、中国式の肉じゃがと言ったら良いのでしょうか。あの南瓜の早煮のレシピの時は、目から鱗でした。皮を剥いた南瓜を油で炒めたら、いきなり味付けですからね。でも、それが存外に美味しく、表面に濃い味が付いていると、食べた後満足感が得られます。それでいて、さほど調味料を使わない上、短時間で出来上げるというのが嬉しいレシピでした。
 日本の煮物は、京都から始まって出汁が重要な味付けのポイントになりますから、最初に染み込ませる意味が大きく、それをしないで作る肉じゃがは如何なのもかと物言いが付きそうです。

Photo_2

が、一味違うので、この料理方法もお勧めです。出来上がってから布巾を挟んで蓋をして蒸らしているうちに味が入っていくので、極端な比較で、翌日は全く違った感じになります。それを言ったら何でもそうですね。ただ、この方法は、煮切ってしまうので煮汁が残りませんから、荷崩れし難く、味もそのままで、お弁当のおかずにも絶対的に良いです。

材料

  • じゃが芋・・大3個(500g)
  • 玉葱・・1個(200g)
  • 人参・・1本(150g)
  • 豚バラ肉スライス・・200g
  • 絹さやエンドウ・・10本
  • 醤油・・大さじ1
  • 砂糖・・大さじ1
  • 酒・・大さじ3
  • 鰹出汁・・カップ1
  • 炒め油(うちはオリーブオイル)・・大さじ1

作り方

  1. じゃが芋は洗って皮を剥き、3cm角くらいの大きさに切り揃える。
  2. 人参は乱切り、玉葱は8個の櫛切りにする。
  3. 絹さやエンドウの筋を取る。
  4. バラ肉は、3cmに切り揃える。
  5. ウー・ウェンパンに炒め油を引いて、豚肉の色が変わるまで炒める。
  6. 野菜を全て加えて肉と一緒にしばらく炒め、じゃが芋の表面が2~3mm透き通ってきたら鍋肌から鰹出汁以外の調味料を加えて、手早く炒め合せる。
  7. 全体に馴染んだら鰹出汁を回し掛けて鍋を煽り、絹さやエンドウを加えて蓋をして蒸し煮する。
  8. 途中1~2回鍋を煽り水分が無くなったら(約7~8分)竹串を刺してみて、じゃ芋に火が通っていたら出来上がり♪

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