豚の角煮(和風):スロークッカー編:生きているといい事もありますね
昨日は、寒さが戻ってきたのが嬉しかったです。朝から零下5度と、例年よりはやや高めで、諏訪湖の氷もすっかり解けてしまったものの、霧が峰から吹き降ろす風は、諏訪の町を凍りつかせるような冷たさでした。
スロークッカーで作るかたまり肉の美味しさにリクエスト、頂戴いたしましたー。豚の角煮です。息子が、スペアリブの粒マスタード煮に感激して食べていたのは言うまでもないのですが、食べ終わったら直ぐに「角煮もできるの?作って」と、連発していました。で、ご飯に合うように、あまり甘くないヤツだそうです。それは、以前私が作った、紹興酒と蜂蜜で煮る東坡肉(トンポーロウ)の事を暗に仄めかしているのだと察知しました。彼は、甘い味付けを好んでいないのですが、食べ物の好き嫌いを言うものじゃないと父親にきつく言われているので、言い方が巧妙です。とは言え、この言い方は大変スマートに聞こえます。○○は嫌だ、好きだと自分の好みを訴えのようにアピールして、相手に察してもらおうとする受身姿勢よりも、欲する事や自分の意見を積極的に伝える方が、相手に率直に伝わりやすく、コミュニケーションがとりやすくなると思います(彼がそう意識しているとは思えませんが・・・)。
美味しそうに食べている姿を画いて、よーし作るからねーっと、俄然意欲が湧きます。作る楽しみがやってきたー!
てなわけで、いつもの肉屋さんで、バラ肉を1kgのかたまりで切り売りしてもらいました。バラ肉の厚みや、脂身と赤身のバランスは、その豚の育ちによって様々ですから、こちらの都合のいいようにはなかなかうまくいきません。表面の脂身などは、肉屋さんの経験と技量で、如何様に料理しても美味しく食べられるように、いい塩梅に削ぎとってバランスしてあります。
今回のバラ肉の目的を伝えると、「もう少し脂があった方がいいかな」と言われたのですが、今日、この豚肉に出会ったのも何かの縁と思い、そのまま切ってもらいました。
余談ですが、近所の神社で食用の松の実を見つけた話を聞いてもらったら、奥様から、そんなにあの松の実が好きなら食べてよと、一瓶頂いたのです。貴重だからと遠慮すると「実はね、毎年食べ切れないほど採ってくるもんだから、私はあまり嬉しくないの。食べてくれたほうが助かるの。」と、ポロリと本音が・・・。好きな人にはたまらない貴重な物なのになぁ。世の中というのはそんなもんですね。(ご隠居、捨てる神あれば拾う神ありだからね。がっくりしないで来年も元気で行って来てね!)
いつも気になることで些細な事なのですけど、電気製品がキッチンに多くなって来ている昨今、電気コードの始末が一々忙しないのと、長いままだとだらしないのが気になるので、私流のコードの束ね方です。
有り合わせで申し訳ないような、誰でもやっていそうなことなのですが、ちょっとご紹介します。トイレットペーパーの芯の部分を取り外して、補強と体裁の意味で、表面に布を張っただけです。コードを結束バンドで束ねるほどの手間は必要としません。普段使用しない部分は、束ねたまま固定して、使用する長さだけフリーにしておきます。こうすると最小限の動作で素早く出し入れができる上、コードへのダメージも軽減できます。
角煮のお話しに戻して、今回の1kgのかたまりはどう切ってもスロークッカーの内鍋に並ぶ大きさではありません。二段に重ねるというほどの量でもなく、ちょっと中途半端なので、正方形に切って9等分して鍋底に並べました。使用したのは750gです。
下準備は、たっぷりのお湯で5分茹でて、灰汁を茹でこぼしてから合わせ調味料で調理をスタートします。スペアリブで学習したとおり、割と肉にしっかり味がしみ込みますので、塩辛くないないように加減しました。出来上がった肉全体の重さを量ってみたら、丁度100g減少していました。これは、掬って捨てた油が大半で、多少蒸発した水分です。肉も丁度一回り小さくなりました。
スロークッカーで調理した肉の脂身は、非常にあっさりと蕩けるような状態になります。これと、柔らかくなった赤身の食感が一緒になる時は、至福の瞬間です。小鉢に盛り付け、茹でた小松菜を乗せれば出来上がり。この小松菜でやっとバランスを保つ角煮です。無いと、脂身がトロトロなので、実は転ぶのです。
残った煮汁は、濃厚で大変香りのいい調味料として再利用したり、煮卵の煮汁などにどうでしょうか。
材料
- 豚バラ肉・・750g
- 醤油・・75cc
- 酒・・150cc(醤油の倍)
- 砂糖・・大さじ2
- 生姜・・1片
- 八角・・2個(小さいかたまり)
- 長葱の青い部分・・1本分
- 水・・150cc
- 灰汁取りシート
- 小松菜・・適宜
- 和辛子・・適宜
作り方
- 鍋にたっぷりのお湯(約2リットル)を沸騰させ、9等分した肉を入れ、再沸騰してから5分間茹でて、灰汁ごと茹でこぼす。
- 内鍋に肉を並べ、混ぜ合わせた調味料を加えて長葱と生姜の厚切りスライス、八角を乗せて灰汁取りシートをのせ、「8時間」「弱」にセットして調理スタート。
- できた!
- 茹でた小松菜の葉を結んで乗せ、和辛子を添えて出来上がり♪
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コメント
godmotherさん、はじめまして。
サンフランシスコ近郊に15年在住の小野というものです。
スロークッカー、角煮のKeywordsでGodmotherさんのBlogに到達しました。
丁寧な料理法と興味深い文章に感銘を受けました。
先週、スロークッカーを買いました。
アメリカ製の大きな鍋です。
私のスロークッカーは少なくともなべ半分は埋まっていないと料理してはいけないようです。
Godmotherさんのスロークッカーは、料理する量の制限はありますか?
投稿: 小野浩美 | 2009-12-07 00:40
小野さん、はじめまして。
アメリカ製の大きな鍋と聞くと、日本製との比較にならないくらいの大きな鍋なのだと思います。作る量が多くなることにお困りでしょうか。
私のはこうです。間違えのないよう取説の画像を撮りましたのでご覧ください(2枚)。
http://bit.ly/915T8h
http://bit.ly/7hRZA8
簡単に言うと、鍋の底部から3㎝以上、上部から2㎝以下までで、熱源は側面にあるのです。これが私が気に入っている訳もエントリーで触れていますのが、下記URLです。あっちこっちで申し訳ありませんが、参考になると嬉しいです。
http://godmothers.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-8342.html
また、他社製で鍋の底部が熱源というのもあるのですが、前に読んでみて熱が上がり過ぎるというようなことに触れていたのでボツにしたのですが、ご参考まで。
http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/column/2008/10/06/3002.html
投稿: ゴッドマー | 2009-12-07 03:33
丁寧、かつ迅速なアドバイス、ありがとうございます。
そうなのです。作る量が多くなると、一度に作る量が多くなって、その分、量力とお金がかかり、失敗したくないというプレッシャーがあります。
ちなみに私の鍋は以下のサイトの真ん中の鍋です。
http://www.crock-pot.com/Category.aspx?cid=113
底部が熱源のようです。
側面に熱源があるのは興味深いです。 もっと、物理的に熱の伝わり方とかどのように熱の制御の仕方をしているのか知りたいです。
クイジナートは「HIGH」と「LOW」の違いは、温度の上昇スピードだそうですが、ちょっと意外でした。 センサーを使って温度の高さを一定に保ち、それが高いか(たとえば、90度とか)低いか(80度とか)なのかなと思っていました。ガッテンでは物よって美味しく料理できる温度の高さ、その幅があるということです。低温蒸しとか70℃がベストのようです。
次に料理するときに、温度を変化を図ってみようと思います。
AL Colle スロークッカーも温度の上昇スピードが「HIGH」と「LOW」の違いですか?
昨日、会社でPotLuckがあり、おでんを初めてSlowCookerでつくりました。前の日の夜、スタートさせて、8時間Low。
これには、大きな鍋があってよかったなと思いました。
紀文があってよかった。 ゆでたまご、大根、しらたき、ジャガイモを投げ込んでおしまい。 でも、寝ている間、何度も匂いが気になって熟睡できませんでした。
じゃが芋と玉葱の重ね蒸し、作りたいです。 スライサーはどのようなものを使っているのですか?
私もスロークッカーに多分GodMotherさんと同じ理由でワクワクしてます。 でも、もともと面倒臭がり屋なので、新しいことを発明したい動機もあるようです。小さめの鍋なら、もっといろいろ試して、たくさん経験が積めるのではという思いがあります。
投稿: 小野浩美 | 2009-12-11 19:15
小野さん、いろいろと疑問に悩まされますね。それと、不眠。一生懸命な姿が目に浮かぶようでなんとなく放ったらかせないです。
えと、スイッチの感度ですが、立ち上がりのスピードはhighの方がより速く感じますが、3時間後くらいにクツクツと煮えて来る感じで、6時間に設定しても最後の2時間くらいで煮上げるという感じです。因みに今まで「強」で料理したのは少ない経験値から話しています。
話は変わりますが、玄米粥がことのほか美味しくできます。小野さんならおでん?そういうレベルからすこしずつ広がりがもてるとよいですね。時間はかかりますけど、楽しみましょうよ。
投稿: ゴッドマー | 2009-12-11 19:49
そうなんです。一生懸命やれることが楽しいんだと思います。
玄米粥の作り方のリンク、あれば教えて下さい。
投稿: 小野浩美 | 2009-12-14 01:48
小野さん、玄米粥のレシピはここには掲げていません。ごめんなさい。
近日中にエントリーしますね。ご飯を炊くくらい日常化しているのでうっかりしていました。
ま、簡単なですけど、水加減の問題もあって少し説明を入れたいし、健康ブームでもしや必要としている人もいるのかも。
しばらくお待ちくださいね。(他所で見つかるのかもですが)
投稿: ゴッドマー | 2009-12-14 06:36
初めまして、福田と申します。
個人でもしもドロップシッピングサイトを作成しており、この度、スロークッカーのショップを作成中です。
そこで、godmotherさんのこのレシピのページを、その商用サイトにリンクさせて頂きたく連絡到しました。
写真を貼り付け、そこからリンクしてあるという形です。
(トップページの下の方のにリンクは貼っています。)
確認頂きたく、何卒よろしくお願い致します。
サイト名:スロークッカー通販ショップ
URL(トップ):http://スロークッカー.net
URL(リンク部分):http://スロークッカー.net/?p=760
※作成中で、検索エンジンには載せていません。
以上、お手数ですが、何卒よろしくお願いします。
投稿: 福田 尚子 | 2012-06-12 16:25
福田 尚子さん、早速ですが、商用目的での使用はご遠慮したいと思います。理由は、製品を紹介しているのは、メーカーから頼まれたりその対価として利益を生み出す目的で書いていません。あくまでも、消費者の一人が使い勝手や心地よさを記しているだけで、これを読んで買う人がいてもいなくても良いという立どころで書いています。記事よりも後であれ、貴方様のご商売の加担をすることになってしまいます。
以上の理由から、商用での掲載は固くお断りいたします。
悪しからず。
投稿: godmother | 2012-06-13 08:41
godmother さん
お返事、ありがとうございます。
了解致しました。
お忙しい中、ありがとうございました。
投稿: 福田 尚子 | 2012-06-13 11:05