炒飯:男がまいる炒飯とは
炒飯は、うちではお昼ご飯の献立ですが、このところの休日に、家族でお昼に揃った事がないので作っていませんでした。ちょっと恋しくなったので、夕食に帆立炒飯にしました。スープは鶏がらでワンタンにしました。
誰だったか、中華で炒飯ができれば一人前だとか言っていたような気がしますが、べた付きのないパラパラご飯にするのが難しいのだとか。確かに中華料理の炒飯は、具の数が少なく、食べる時にそれぞれの個性をしっかり味わいながら頂くので誤魔化しがききませんし、パラパラとして尚且つふっくらと仕上がっていないと炒飯の価値がありません。
それとチャーシュウの肉がころころ入っていて、その醤油系の味が炒飯の個性になります。炒飯を作る為にチャーシュウをこっそり用意すると、作る意欲も盛り上がります。こだわりと言うよりは、それなりに美味しく作って食べたいと思ったら、誤魔化す事を考えない事です。炒飯は、多くの人がいろいろ語っているので私如きが今更ですが、満足度は高いと思いますので、良かったら試してみてください。
まず、ご飯は温かい方がほぐれ易いので、炊飯器の保温にあるご飯か、冷やご飯なら軽く温めて、炒める前にかたまりがあればほぐしておきます。炊けたばかりのご飯なら、お皿などに広げて、蒸気を飛ばします。炒飯全体の味付けは、塩と胡椒が基本で、香りとコクは最後に鍋肌に注すチャーシュウのタレで決めます。そして、具のお肉はチャーシュウを入れます。結局、チャーシュウを手作りしないと本格的な炒飯にならないということです。理由は、チャーシュウ自体が炒飯の味付けだからです。これを勘違いすると別物になってしまうだけの話です。
それと、油は肉屋さんが作るラードに限ります。何故か市販のラードは、ただの綺麗な油という感じで、旨味が違います。ラードを手製にする肉屋さんも少なくなってきていると思いますが、商売に妥協のない肉屋さんならきっと作っていますし、コロッケなども最高に美味しいのを揚げてくれます。そういう肉屋さんを探す事。このラードで卵を揚げるように火を通すのが手順の一番最初で、油を含んだ卵をご飯に細かく散らしながら炒めるのが炒飯です。ご飯がべとつかずにパラパラとした出来上がりにするもしないも、卵がキーマンです。また、そういう卵に仕上げる為には、最初にしっかりと鍋を熱く予熱すること。何と言っても卵を最初にラードで炒めるのですから、卵を油に入れた時に、周りから直ぐにフワッと膨らんで火が通っていくような勢いでふっくらさせます。
卵についてもう一つ気を置きたいのは、細かくてもコシの有る卵に限るということ。そのためには、あまり丁寧に解きほぐさない事です。黄身がほぐれて白身と少し混ざっているな程度で充分です。熱した油に一気に卵を入れると、周囲がぷっくりと膨らみ、その外側に油が沸々としてきます。混ぜる必要はありません。そのまま30秒ほどで中央部分がとろとろの半熟状態になってきます。そうなった所へご飯を加えて、一気に切るように炒め合わせ、途中鍋を煽ってご飯を中に浮かすと、空気に触れてパラパラしてきます。鍋が煽れると上出来ですが、できなくてもこれが即失敗とはなりません。程度の問題ですが、卵を全体にちりばめようという意識を持っていれば、そこそこぱらぱらのご飯にできるものです。あとは作り方の手順通りに具を加えて味付けしていきます。
今回は、貝柱の缶詰を入れましたが、蟹も美味しいです。これらは、おまけですからチャーシュウと一緒に最後に混ぜ合わせるだけです。
腕を磨く段階で一度に多く作らず、1~2人前から始めてコツを掴むといいと思います。成功例を早くものにすると、それが後々の励みになるものです。
- 温かいご飯・・どんぶり4杯
- 卵・・4個
- 長葱・・40cm
- チャーシュー・・100g
- 帆立水煮缶・・140g
- チャーシューのタレ・・大さじ2(レシピ☛)
- ラード・・60g
- 塩・・小さじ2
- 胡椒・・適宜
- 長葱を縦に4等分して小口に切る。(又は、できるだけ長く斜めに5mm幅に切ってからみじん切り)
- チャーシュウは細切りにする。
- ボールで卵を軽く混ざる程度に解す。
- 中華鍋を熱くしてラードを溶かし、3の卵を流し入れ、半熟状態になったら温かいご飯を加え、木ベラで切りながら炒め合せる。(ご飯の状態を見て、時々必要に応じて鍋を煽る)
- 卵が解れて、ご飯とよく混ざったら1の葱を加えてさっと混ぜ合わせ、塩・胡椒で味付けする。
- 最後にチャーシュウと帆立を加えて混ぜ合わせ、最後に鍋肌からチャーシュウのタレを回し入れ、手早く大きく混ぜ合わせて出来上がり♪
※スロークッカーで作るチャーシュウのレシピも近日中に公開する予定です。参考までに角煮のレシピはこちらです☛
追記:「こんな料理で男はまいる」大竹まこと 角川書店が8年前に出版されて、他所様でこの本のレシピで作ったメニューを見て、自分の本を思い出したのがきっかけでエントリーしました。勿論レシピは自分のですが、誰もが作る炒飯なので、著者にご迷惑が掛からないよう、また誤解を招くといけませんので言及を追記致します。
***
雨に助けられて、ジョギングをしなかった。いえ、しなければならないという気はサラサラなくて、正確に言うと、ジョギングとは全く関係ない心境で、自分
がどこかにしがみ付きたいのに、その場所が見つからないから家にいただけのような。そうは言っても、雨が止んだら行こう、走ってきたらきっと爽やかだし、
今までそうしてきたから。と、やっとその気になるのに、小糠雨がずっと止まない。このような日は、家にじっとしていなさいという啓示かな。そして、なんと
いう幸運。4時ごろ雨が上がって兎に角、出走。これで元気を取り戻すんだー、とばかりに走り出した途端にじんとくる。思い詰めて、兎に角、抱えない事。そ
して、私を裏切ることがないあの山や湖を眺めようと、立石公園まで一気に走りました。
今まで、何度も何度も考え抜いてきた事で、結論が出せない
ことがいくつかあって、それが時々繰り返しやってきてどうにもならなくなる。最終的に自分を孤独の底に追いやって存在すら否定的に成るのだけど、こういう
ことを抱えて、繰り返し繰り返ししているうちに、少しは進歩のようなものが見られるのだろうか。進歩というより、年齢と共にどうでもよくなってしまうのだ
ろうか。まだまだ、この先何度もこんな風に締め付けられるような思いがやってくるような気がする。私が持っているものをそこらのゴミ箱にでもポィッと捨て
られればどれ程楽かと思うのに。それもできない自分が歯痒くて仕方がない。
走ってきただけでも少し気分が解放された感じで、少しだけ軽くなり、のども渇き、お腹も少しすいてきたりしたので、又後で考える事にしようというくらいの気持ちにはなれたかな。
☆ レシピ通りに息子が作った、初めての炒飯
| 固定リンク
コメント
新鮮なラード、まぁ、火を通したことがないラードは、ほどほどに食べるなら元気になりますよね。
チャーハンは、仕上げに片栗粉をパラパラふるといいですね。人によっては、コーンスターチを使う人がいます。これが、ラードのべたつきを抑えつつ、旨味をつつみます。
しがみつくのは、オテントウ様とか気楽な存在がいいですね。キツイけど、料理の神様を信じるのもいいかもしれませんね。で、料理の神様を信じている人と競うと励みになるでしょう。
投稿: 青島 | 2009-02-26 10:00
青島さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
料理にお詳しいでのですね。片栗粉やコーンスターチというのは、次回に作った時に振りかけてみます。ラード自体がベタつくといった印象が残るほどの分量でもないのですが、百聞は一見にしかずです。発見があると嬉しいです。
投稿: ゴッドマー | 2009-02-26 15:32