ロール白菜のポトフ風:スロークッカー編:白菜の長期保存法と使いきり術
白菜が甘くなって美味しい旬は、本当は今頃だと八百屋さんは言います。本当という言い方も変ですが、温暖化の変則的な気候のせいで、食材の旬も、四季や地域で変化していますから、一昔前のような認識だとズレが生じてきます。
お米の例ですが、先日のニュースで美味しい産地が北上して、北海道のお米がかつての新潟のように美味しい、という消費者の声が多いそうです。新潟の気候がこれまでよりも暖かくなってきている為、東北や北海道に美味しい米の産地が移動してきているという話です。販売数が伸びるということは、そう判断してよい事なのでしょうか。で、白菜もこの時期に青々とした葉が付いているのは、茨城県産が多いという話です(八百屋談)。地元の白菜は、うちの畑からお伝えしたとおり、夏に種蒔きして11月ごろに収穫するのが野路では最終です。(実験の為、未だに何株か植えっぱなしにしていますが)この時期に入荷する白菜は、葉も元気で長持ちします。
そうそう、八百屋さんから教えてもらった白菜の保存方法ですが、使い方は、縦割りにしたりすると、表面からどんどん腐敗が始まり、それが広がりやすいので、外側から葉を剥がして使うことだそうです。そして、蒸れて腐らないようにする為に、根元の太い茎の部分に十文字に3cmほどの深さに包丁を入れるということ。保存は新聞紙に包んで、立てた状態で冷蔵庫や冷暗所に保存。これで環境が良いと二ヶ月はもちます。この辺の方達は、秋に収穫した白菜をこの時期まで保存しますから、二ヶ月どころではないのですが、表面が半分凍ったような感じになっても、美味しいと言って白菜を上手に保存します。
さて、こうなると料理に課題ができたようなものです。葉を外側から一枚ずつ剥がして料理するとなると、まず大きな葉を活かして、何かを包む料理を真っ先に思います。小さくなるにつれて、重ね蒸し、炒め物、鍋ものへと移行します。大きな白菜1個は使いきれない、などと情けなくならないで、思い切って1個買いしてみませんか。
大きな白菜の葉で巻き込むのに相応しいのが、豚のもも肉です。もも肉は、スーパーマーケット等ではこじんまりとしたサイズに綺麗にまとめていますが、私の買い付けのお肉屋さんは、そういうちまちました感じのことはしません。手の平を二つ並べたくらいの大きさのスライスが、本来の豚のもも肉の一番広い部分です。量ったら一枚65g前後あります。このスライスを茹でて白菜の葉に置くとすっぽり一枚分です。これをきれいに巻き込んで干瓢で蝶々結びにすると、可愛いロール白菜の出来上がりです。白菜と豚肉の旨味だけを美味しいスープにして頂きます。
「白菜」で検索するだけで25件、何らの形で白菜料理を紹介してきました。よかったら参考にどうぞ。白菜が残り少なくなって、芯の部分に近づいてきたら、白菜の浅漬けなどもざく切りにしてからだと直ぐにお漬物になります。本当に、冬にありがたい野菜です。
ロール白菜にする時は、白菜の葉がめちゃくちゃ薄くなって肉が透けて見えますが、わりと丈夫ですからきれいに広げて肉を全体に行き渡らせます。芯に近い白い部分から半分くらいの長さまで巻き込んでから両端をたたんで、最後に一巻きして干瓢で蝶々結びにします。干瓢は、水でよく洗って5分ほど浸しておくと結び易くなります。スロークッカーにお行儀よく、底に4個、上部に6個並べて、塩を溶かした分量の水を注ぎ入れます(ひたひた位)。香りのよいピンクペッパーとローレルを一枚加えたら「強」「4時間」にセットしてスイッチON。
塩と胡椒だけですが、白菜の甘味と豚肉旨味が溶け出した美味しいスープが出来上がります。白菜も干瓢も柔らかくなって、このようなお料理にはとても癒されます。
材料
- 白菜の葉・・10枚
- 豚のもも肉・・10枚
- 干瓢・・約2.5m
- 塩・・小さじ2
- 胡椒・・適宜
- 水・・500cc
- ピンクペッパー・・小さじ1
- ローレル・・1枚
- 灰汁取りシート・・1枚
作り方
- 白菜は湯気のたった蒸し器で5分蒸して葉を広げて粗熱を取る。
- 干瓢を洗って水に5分浸して、柔らかくなったら水気を絞る。
- 台の上に広げて、スライス肉をその上に広げる。
- 白い芯の方から半分くらいまで巻き込んでから両端を内側にたたんで、最後まで巻きこむ。
- 2の干瓢で4を二周巻いてから蝶々結びにして、適当な長さで切る。
- クッカーの内鍋の底に4個、その上に6個並べて、分量の水で塩を溶かしたら注ぎ入れる。
- ピンクペッパーとローレルを乗せて、灰汁取りシートをかぶせ、「強」「4時間」にセットしたらスイッチON。
- できた!
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