五島うどんの地獄炊き:馬刺し(馬のハツ):もう腹も据わりました
暮れも残すところ10日となって、益々世知辛い世間の空気を感じます。ところが、気持ちにはゆとりがあって、もっとどん底の経験があるからか、あれ以下のことは無いでしょうと高を括っているわけではないのですが、腹を据えて静かにそれを待っているかのように、じっとしているだけなのかもしれません。とうとう、利下げの余地が無くなってしまったのだし、このまま静観するしかないというのは、確かにそう思います。
そんなところに、友人や従妹から、その土地のゆかりの品と一緒に優しい気持ちが届きます。それが、この一年の労いのようで嬉しく、年明けを待つ気持ちに少し余裕を与えてくれるようです。
私の生まれた故里である長崎に住む従妹から、五島うどんが届きました。この寒い時期にありがたいのが地獄炊きです。地獄炊き(じごくだき)というのは一般的に言われている釜揚げうどんのことです。うどんが含んでいる塩分が、茹で汁に丁度「出汁」のような感じに良い塩加減を残してます。
コシの強さが信条のこのうどんは、手延べの時に五島特産の椿油を塗りながら、二本の棒にかけた麺を伸ばす製法だそうです。そのため、うどんとしては細く、断面は丸いです。この太さがまた、喉越しがよくいくらでも食べてしまいます。その歴史も古く、それなりのファンが多いと言うのは察しがつきます。長崎で出汁というと焼きアゴ(トビウオ)が主ですが、今夜は、お椀に花鰹を一つまみ、そこに茹で汁とお醤油を注してつけ麺にしました。簡単ですが、素朴で美味しい。心も体もすっかり温まった夕ご飯になりました。ご馳走様。
これも是非書いておかねばと言うのが、馬のハツのお刺身のこと。聞きしに勝る美味しさです。なんですか、この美味しさの表現をどうしたものか、しません。下手に書けないですね。肉屋さんが言っていた通り、繊維が四方八方に向いているのが分かりますね。これが食感のポイントです。そして、マグロの赤身のように軟らかく、口の中で無くなってしまいます。これで厚みは4mmほどです。肉を生で食べられない人がいて、食べられる人が丁度バランス良くいるという事実。もう、それで結構です。無理して食べる必要なんてないです。因みに、我が家は全員大好物です。蛙(かえる)の子は蛙ですね。
蛇足ながら、馬肉の栄養に関して少し調べたのですが、
- 牛豚鶏などの畜種より、低カロリー、低脂肪、低コレステロール、低飽和脂肪酸、高たんぱく質。
- ミネラルとしても牛肉や豚肉の3倍のカルシウム。鉄分はほうれん草・ひじきより豊富で、豚肉の4倍・鶏肉の10倍に及ぶ。
- 豊富なビタミン(A・B12・E)
- 牛肉の3倍以上のグリコーゲンを含む。
- ペプチド、リノレン酸等も多く含まれる。
- 低アレルギー性食品である。
- 女性や高齢者、疲れ気味の人々にも適した食材として注目されつつある。
- 特にフランスでは医者が病人に対して、馬肉の食事を勧めるほど実績と信頼を得ているのである。
⇒Wikipedia より引用
いろいろ文献を探したのですが、馬肉に関しては、販売目的のサイトが多く、その説明を鵜呑みにしてここで言及するのは躊躇します。そういった意味では、商売の色の無いWikpediaさんがより信頼性が高いものとして引用しています。が、Wikiさんも、ここまで馬肉の栄養に言及するからには出典はどこかしらと思ったら、(文末にもありますが)明らかにされていません。ですから、この引用は、何処までが本当なのかな?と思います。数値は、本当はどうなのか?と疑う部分はありますが、でも、栄養的には目を見張るものがあるのだなと、抑える程度の参考までに。
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