カリフラワーと鶏肉ソテーのコーンクリームスープ仕立て:永田農法の野菜と調理法に思うこと
かなり冷え込んできた諏訪です。日中はポカポカ暖かい陽気も、だんだんと冷気には勝てなくなる、切り替えになってきました。
夏場、冷凍で蓄えていたとうもろこしでクリームスープを作って、ソテーした鶏肉と茹でたカリフラワーを加えて頂きました。買ってきたサイズが大きく、カリフラワーは一株を茹でて、一部はお弁当のおかずへ、残った鶏のもも肉はガーリックパウダーと塩・胡椒でソテーして、これもまたお弁当のおかずへということで、まずは、スープのレシピです。といっても、非常に簡単な作り方です。
材料の根菜を鶏ガラスープで軟らかく茹でて、ミキサーかバーミックスで撹拌します。ここで出来上がったペーストから250g取り除いて、冷凍ストックします。出来上がりの量は、3~4人分です。私はコーンの粒が少し混ざっているのが好きなので、あとで少し混ぜます。コーンを多くすると黄色が強くなりますが、人参が多めなので、オレンジ系の色が強くなります。最後に、牛乳で好みの濃さに薄めます。根菜とコーンの甘味がスープにそのまま活きていますので、軽く塩と胡椒だけで味を整えます。一方、フライパンで鶏のもも肉をジューシーライン(☛参照)をかなーり意識してソテーして、茹でたカリフラワーが準備できたら、スープに加えて一煮立ちさせます。クリスマスカラーにふさわしく、パプリカとパセリを散らします。
永田農法で採れた野菜の味や特徴が、これまでの野菜と全く違うということに気づいてから、レシピの書き方で、躊躇する事があります。「おいしさの育て方」にも頻繁に書かれていますが、野菜の甘味がすごく濃くて、灰汁を殆ど感じません。それでいて香りが強いのです。コーンクリームスープの下地に使った人参とじゃが芋は、うちの畑のものですが、生でかじるとその甘味の程が良く分かります。そして、ものすごく速く火が通りますので、調理時間が以前との比較で半分です。因みにほうれん草や春菊は、えぐみが無く、生でいくらでも食べられますし、まさかの種蒔き時期失敗大根さんも、まだ髭根だった頃でさえ甘くて大根のベビーなのです。そして、ほうれん草は特に、強い日差しが苦手だという証明でしょうか、近所の方は、「今頃じゃこの辺ではもう遅い」と言われた、驚異の9月初旬に種から蒔いた生育で、今でも畑に張り付いています。勿論霜に当たって、葉は、少々冬篭りの色の濃い厚い葉にはなりましたが。ですから、と言いますか、今更ですが、永田農法に限らず、産地の性質をそのまま自然に受けて育った野菜は、全て一定ではないということです。ここで改めて、調理時間や味付けも一定ではないということをご理解くださいね。
お気づきかとも思いますが、私は、素材の味を楽しむというのが基本なので、味付けがシンプルです。殆ど砂糖、塩、醤油、味噌、酒、味醂、酢だけで、他にはハーブ類です。実は、このシンプルな味付けが、濃い味を持つ野菜の味を邪魔しないのだと思うのです。そして、ウー・ウェンさんの作り方は、正に私好みと言いますか、永田農法の野菜好みなのですね。野菜の主張する声が聞こえるのでしょう、ごたごた加えて、味を分散させないのです。いろいろな事を加味して一つの味を決めるという、食材の最後の部分を私は任されているだけなのですが、その奥が深過ぎて、私のいる場所はまだほんの表層部分なのだとつくづく思います。
ここでまとめるわけではありませんが、私のレシピに、不覚にも言い切る部分が多いので誤解無きようお願いです。あくまでも、使用している素材の味の違いがあって然りで、その上での味付けですから。それも、調味料一つにしても、たとえ同じメーカーでも厳密に言えば全部同じではないはずです。科学的なものは別としてです。もしも、同質で同じ味の調味料があるとしたら、それは科学的に調合された物でしか存在しないと思います。それを言うと、化粧品や色素を使う口紅などは天然成分で均一なものが毎回同じようにできないのが普通でしょう。それらを製造する度に、同じ品名をつけて売るとしたら、それは鷺です・・・違った!詐欺です。話を戻して、極端に言いますと、ここに書かれた調味料は参考程度で、分量は自分で決めると言う事が基本なくらいの受け止め方をしてもらった方がよろしいかと思います。あくまでも目安とか参考程度というように捕らえてください。
材料
作り方
- じゃが芋の皮を剥き、ニンジンはそのままで、2cm程に粗く切る。
- 1をガラスープと一緒に鍋で軟らかくなるまで茹で、最後にコーン100gを加えて解けたら火から下ろす。
- 2の粗熱が取れたらミキサーかバーミックスで撹拌して滑らかにし、鍋に戻す。
- 鶏肉を一口大に切って、塩・胡椒したら皮目を下にしてテフロンのフライパンに並べ弱火で焼き始める。
- カリフラワーを小房に分けて塩茹でする。
- 3を弱火にかけ、焦げ付かないように時々混ぜ、沸騰する直前になったら牛乳を加えて、更に沸騰直前まで温める。
- 鶏肉の焼け具合を観察しながら、1/3くらいの厚みまで火が通っているようなら裏返して、ジューシーラインまで火を通す。
- 茹でたカリフラワーと、7の鶏肉を6のスープに加えて一煮立ちしてから塩・胡椒で味を整える。
- 器に注いで、パセリのみじん切りとパプリカをふりかけて出来上がり♪
【今日のお弁当】
▪ 鶏のもも肉のガーリックソテー
▪ ほぐした焼き鮭
▪ 水菜の浅漬け
▪ 紅玉の甘煮
▪ 竹輪とキューリ
▪ カリフラワーの塩茹で。このほかにご飯と若布と春菊のお味噌汁です。
今しがたできたばかりの今日のお弁当です。お皿の上にセットして冷ましています。
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