2008-12-22

南瓜のいとこ煮(早煮):冬至に食べる意味

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 冬至だということをすっかり忘れていました。たとえ一日でも、その日が過ぎてしまったら、南瓜のいとこ煮なんて、ただの煮物になってしまうのですが、かろうじて間に合いました。というのも、終日大掃除をしていて、夕方他所様のブログを見て気付いたのです。ここから慌てて、小豆を軟らかくなるまで茹でて、取り掛かった次第です。
 昔、南瓜のいとこ煮をこの時期に食べていたのは記憶にありますが、母はそういう慣わしのような事に疎い人でした。冬至にどうして南瓜を食べたり、柚子湯に入るのかくらい教えてくれていたら良かったのに、と理由を聞くと「だって、知らないんだもん、教えてよ。」と、こんな調子でした。他の事に関しては、何でも良く知っている多識な人ですが、どこか欠落しているのは、大陸育ちだからと母は言います。一方、昔の小学校の先生は、年間の国の行事や暦の話をしてくれたことを思い出します。そういうことを大事に守るというか、今思うと、日本という国はこういうことをする国なのだと後で分かるように伝承していたわけです。教師という職業からというよりも、昔の大人は、皆そうだったような気がします。

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 これから本格的な冬を迎えるに当たって、冬至には、柚子湯に入って、南瓜を食べると風邪をひかないと言われています。忘れたまま冬至が過ぎてしまって風邪を引いても、南瓜のせいにはならなかったとは思います。食べなかったからと言って、悔やむでもないでしょうし、騒ぐこともなかったのですが、せっかく昔の人から教えてもらって、食べて育ってきたのですから、ま、作るかぁ。筋肉痛で、くたくたでしたが、いっそのこと美味しいいとこ煮を作って、自分も癒されようと奮起して作りました。ところで、「いとこ煮」の名前の由来ですが、硬いものからおい(甥)おいに加えながら煮上げるからだと聞いていますが、良く分かりません。小豆と南瓜の煮物をいとこ煮というのだと、これでいいのだー、天才バカボン、バカ、ボン、ボン♪
Pc210006  小豆は、新豆なので速く煮えてくれたのが救いでした。古い豆だと、前夜に浸しておくと良いです。又は、茹で時間を長めにすれば、小豆の場合は、浸さなくてもできます。多めに茹でておくと、後でおぜんざいもできるので一気に500gを茹でて、そこから一部を取って南瓜と一緒に煮ました。煮方は、最近のウー・ウェンさんの影響で、がらっと変えています。非常に速く煮物ができますので、参考になります(☛参照)。
 まず、味がしみ込みやすく、食べやすくするために、表面の硬い皮だけを剥きます。次に、バターで南瓜を炒めて、茹で小豆を加え、砂糖、醤油、味醂を加えて、煮汁がなくなるまで煮詰めます。和風の煮物にバターってちょっと違和感を持つかもしれませんが、小豆も南瓜もバターの風味とよく合います。我ながら、なかなか良いと思いました。

材料Pc210001

  • かぼちゃ・・400g
  • 茹で小豆・・200g
  • 玉砂糖(☛こんな砂糖)(または黒砂糖)・・大さじ2
  • 醤油・・大さじ2
  • 味醂・・大さじ2
  • バター・・10g

作り方

  1. 小豆を茹でる☛茹で方の1~6
  1. 洗った小豆をたっぷりの水に浸して(3倍以上の水)、一晩置いてふやかす。
  2. 翌日、小豆と戻した水をそっくり鍋に移して中火に掛け、沸騰したらびっくり水(カップ1)を加えて浮いていた小豆を一度沈めます。注)こうすることで小豆が早く軟らかく煮えます。
  3. ここから火加減を少し絞ってゆっくり小豆を軟らかく煮ていきます。小豆は浮いたり沈んだりして段々しわがなくなります。
  4. 小豆の収穫年数にも寄りますが、去年の小豆なら20分もするとすっかりしわが伸びて丸い粒上になります。ここで渋切りと言って茹で汁を全てこぼして、あくと渋みの素を捨てます。注)小豆が乾燥しないように手早くざるを通して湯でこぼし、直ぐに水を足します。
  5. 小豆がすっかりかぶるくらいの水を足したら落し蓋をしてコトコト煮ます。注)水が多過ぎると豆が踊って身割れします。すると餡子になる前に煮汁がどろどろになってしまうので失敗します。結末は最後で分かります。
  6. 20分くらいで様子を見て指で簡単に潰せるほどの堅さになったら火を極小にして10分ほど蒸らします。
  1. 南瓜の種を取り除き、硬い皮を薄く削ぎ取ってから一口大に切る。まな板の上に南瓜を置いて包丁を上から下に向けると安全で、簡単に剥けます。
  2. ウー・ウェンパンにバターを落とし、南瓜を入れたら中火で炒める。
  3. 2~3分炒めて、南瓜の表面の色が変わったら、1の茹で小豆を200g加え、砂糖、醤油、味醂を全て加えて蓋をして10分程、煮汁が無くなるまで煮る♪

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