蛸(タコ)と根菜の煮物:昔の給食では苦手だったな
ナシゴレンに使った真蛸の残りで、久しぶりにたこ焼きなど作ろうかと思っていましたけど、昨日頂いたコメントの、大根と蛸のカレーというのがもしかしたら美味しいかも(?)と、乗りそうになった自分をグッと抑えて、根菜と一緒に煮物で頂きました。多分次回は、その組み合わせのカレーライスに挑戦です。
私の母は、烏賊や蛸などの軟体動物を煮物に使うという発想がない人で、母から一度も作ってもらった記憶がありません。私が知ったのは、給食メニューからです。烏賊と大根や、里芋の煮物というのがあって、それが今の給食と違って、美味しくなかったのです。私の世代だったら、給食は、学校生活の中での楽しみではあったけど、苦しみの場でもあったのです。脱脂粉乳のあの臭いと味がトラウマになってしまった同級生もいました。
でも、食べ物を残すものではないという理由と、ひもじい思いをするよりは、まずくても食べるという時代でしたから、残飯となる事は少なかったと記憶しています。今の子ども達は、飽食の時代に育っているせいか、給食がまずかったら食べませんし、嗜好も変化してきています。うちの子が中学生の時、給食の試食会で頂いたお料理が、あまりに美味しくてびっくりしました。その時の「ポークビーンズ」のレシピを頂いて、ここで紹介したくらいです(☛参照) 「今の子ども達は幸せね」とかうっかり言ってしまうと、グッと年寄りになってしまうのですが。話、戻して。その、母からではなく、給食で知った蛸の煮物の記憶があまりよろしくなかったので、自分で作ってみようと思ったのは、つい最近です。最初は、おでんからでした。何故か長く煮込んだ蛸が軟らかくとても美味しかったのが好印象で、続けて里芋とのおやき(☛参照)、セロリと一緒にイタリアン炒飯(☛参照)など、炒めたり煮たりする蛸の美味しさがだんだんわかってきた次第です。今日は、和風の煮物ということです。
今手に入る根菜なら何でも結構だと思います。私は、里芋、蓮根、人参にこんにゃくを千切って加えました。しかも味付けは、手製の割り下だけです。里芋は洗ったら皮のまま熱湯にジャボンと入れて、5分茹でます。それから冷水にいきなり浸して、粗熱を取ったら皮を剥くという、ためしてガッテン流です(☛参照)。この方法だと、里芋のぬめりで手が痒くなることも少なく、きれいに剥けて、しかも里芋の皮の直ぐ内側の旨味も逃がすことなく美味しいです。里芋の準備ができたら鰹出汁で蛸を軽く煮て、味を出してから蛸だけ引き上げておきます。他の材料が九分通り火が通ったらここで蛸を戻し、割り下を薄めに加えて一煮立ちさせ、薄味からつけていきます。味をしみ込ませる為に一度火を止めて、20分ほど置きます。このとき様子を見ていると、煮物の具の色がどんどん濃くなってくるのが良く分かります。最後の仕上げにもう一度割り下を加えて味を引き締めます。材料全部で1.5kgですから、割り下は、最初は大さじ3、最後に大さじ2で作りました。最初の薄味付けが決まると、最後は表面だけです。その代わり、翌日になると味がしみ込むので程ほどの味付けをしておくのがいいと思います。濃すぎると塩辛くなります。
材料(全部で1.5kg)
- 里芋
- 人参
- 蓮根
- こんにゃく
- 蛸・・250g
- 鰹出汁・・カップ1.5
- 割り下☛レシピ・・大さじ5
作り方
- 鍋にたっぷりのお湯をたぎらせ、表面の土を洗い流した里芋を皮ごと入れる。沸騰後5分ゆでたら冷水にとる。
- 冷ましている間に、人参と蓮根を適当な大きさに切る。
- 一口大に切った蛸と鰹出汁を一緒に中火にかけ、5分ほど煮たら一度蛸を引き上げる。
- 里芋の皮を剥いて、蓮根、人参、千切ったこんにゃくを残った鰹出汁で九分通り火を通す(里芋に竹串を刺して芯が少し硬いくらい)。
- 蛸を戻して、割り下を大さじ3加えて、一煮立ちさせたら蓋をして火を止め、20分ほど置いて味をしみ込ませる。
- 再度火にかけ、時々鍋を返し煮汁が少し残る程度まで煮含める。
- 最後に割り下を大さじ1~2で表面の味を締めて出来上がり♪
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