2008-11-26

GoldFriedChicken(黄金のフライドチキン):ミスター巨人を支えた台所から:アメリカ料理とは

AmazonNetShop

 クリスマスのイルミネーションが街に映えるようになりました。今年は、somewhat控えめな感じがします。
 高校三年生の息子の最後の冬休みくらいは、もしかしたら一番長く家に帰って来られるのかもしれないなどとぼんやり思いながら、子どもが小さい頃は、クリスマスには「今年は何にしようか」と、料理の献立に工夫を凝らすためにわくわく準備したのを思い出しました。
 いつもと違った趣向で鶏肉の料理はないかと考えながら、ミスター巨人の奥様は、鶏肉はどんな風に料理したのかなぁ、と例のレシピ本(☛極東図書館)を見ていましたら、“ゴールデンチキン”が、面白そうでした。チキンに衣をつけてオーブンで焼くのですが、アメリカンは、これを“フライド”と呼ぶのぉ?とか思いながら見てみるに(全然違うじゃん)、そもそも衣をつけて揚げるという料理方法自体が、アメリカにあったっけ?など、思いを巡られせながら、亜希子さんの短いコメントは、

「ケンタッキーフライドチキンはもうすっかりおなじみなりました、フライドチキンに蜂蜜をつけて食べると、とてもおいしいのです。アメリカでは、店頭でははちみつをつけてくれたように思うのですが・・・・。」

とあります。この頃っていつ頃?とか思って調べてみたら、ケンタッキーフライドチキンの創業は、1952年だそうです(☛Wikipedia)。亜希子さんが、渡米されたのは1958年と記してありますから、きっと、このオーブンで焼くゴールデンチキンは、ケンタッキーフライドチキンの元になった、アメリカン・クラシックの料理ではないかしらと思うのです。本文中の「おなじみになりました」の「」が、意味深です。(それとも深読みし杉?)シンプルですが、何が違うって、そりゃーもう、オーブンで焼く前のチキンに溶かしたガーリックバターを絡めて、ハーブとパン粉、しかも塩味付きのミックス衣をまぶす辺りの下ごしらえは、合理的でcoolです。ホント、賢いです。小麦粉をまぶした肉に、にんにくフレーヴァーのバターですよ!とんでもファッキン信じられなーいです。こういう感覚が「アメリカの料理」なのでしょうか。

Pb250005

 もともとアメリカ料理は印象が薄いように思いますけど、と言うよりも、違った印象があります。かなり昔から合理的だったのだと感心します。余談ですけど、ケンタッキーフライドチキンが、もしもこのゴールデンチキンのアレンジ版で、起業的に開発したのだとすると、あのサクサクのハーブフレーヴァーの衣を一生懸命考案した私のあのレシピ(☛参照)は、何だったの┐(´-`)┌と、わざわざ難しくしただけの徒労でしたか・・・。だって、亜希子さんの本のレシピの方が、はるかに美味しいんですよ。いやー、別のものを比べてどっちがどうというのもおかしいですね。あれはあれで、圧力鍋の良さもなかなかです。が、今回のこの料理法といい、レシピといい、気に入ってしまいました。クリスマスなどの特別料理とする感じよりも、ちょくちょく食べたいです。(誰か、アメリカ料理は美味しくないとか言った?)

Pb250001 Pb250002_2 Pb250003_2

 レシピでは、鶏の手羽、もものぶつ切りを使用しています。私は、骨付きもも肉を関節で切って開いて、焼く時には、天板に皮目を下に並べました。皮は熱で縮んでしまうので、こうすると形が良く焼けます。また、鶏肉を良く洗うと書いてあります。これが最初は不思議でした。何の意味かと思ったのですが、多分衛生面ですね。熱を通すのなら洗う必要は特にないと思ったのですが、鶏肉というのは、臭いが付き易い肉ですから、開く前に表面だけ洗って、念には念を入れるということです。この肉をいきなり、溶かしたバターと潰したにんにくを加えて香りを付けたガーリックバターに浸けます。肉の温度で表面についたバターは、白っぽく固まります。ここにあらかじめ混ぜ合わせておいたハーブとパン粉のミックス衣をまぶします。これが思ったより良く張り付くので、準備したパン粉は、きっちり使い切ることができます。また、ボールの表面に張り付いて残ったガーリックバターは、ヘラで残すことなく取ったら、肉に乗せてそのままオーブンで焼きます。バターとガーリックの風味をすっかり移して、余分な油は全部流れ出してしまうので、この辺は、オーブン料理の利点です。そして、表面のパン粉がいかにもサクサクに焼きあがりますよ。しかも(ここは強調)、オーブンに入れたらチキンには一度も触れません。裏返す必要もありません。ここがオーブン料理のご機嫌なところです。

Pb250008

 香りが部屋に充満するのは、これなら悪くないです。どんな香りが漂うか、材料を見れば良く分かるはずです。本当に美味しくできます。家族からは絶賛されました。育ち盛りの男の子なら、もも肉は2枚くらい食べてしまいますから、結構沢山用意してもいいような気がします。
 亜希子さんの紹介するアメリカ料理を辿っていくうちに、ぼんやりしていたアメリカ料理の印象が、くっきりしてきたような感じがします。私の昔のアメリカに 対する印象も、堅実で、合理的で、賢いというものです。アメリカ人の友人も、驚くほど無駄な事をしない人たちばかりでした。それが、いつ頃からか、「使い捨て、無駄が多い」の代名詞が付くようになりました。もともとアメリカは、フロンティア精神を言われてきている国ですから、不可能を可能にしてしまうような力は、先祖にはあった筈です。アメリカに対する観念的なものを見直してみたくなりました。「America must be changed」って言いますけど、どんなアメリカに変わるんでしょうか、オバマさん。 なんだか、今年の暮れが楽しみになってきました。ぎりぎりに慌てないように、今からちょっとずつ準備して行こうと思います。ところで、息子はいつ帰ってくるのかしら。まさかに、クリスマスという事はないですね、ぁはは。

材料

  • 鶏もも肉・・4本(1200g)
  • 付け合せの野菜・・適宜

  • バター・・半カップ(2.5cm×2.5cm×5cm)
  • にんにく・・1片(15g)
  • パン粉・・半カップ
  • パルメザンチーズ・・カップ1/4
  • アーモンド(ダイス)の粗みじん切り・・カップ1/4
  • パセリみじん切り・・大さじ2
  • タイム(粉末)・・小さじ1/4
  • (メース・・小さじ1/4)
  • (サボリー・・小さじ1/4)
  • 胡椒・・小さじ1/8(小さじ1)
  • 塩・・小さじ1
  • オーブンシート・・天板の大きさ

       ※( )内は、私の好みで入れました。本書には含まれません。
作り方

  1. バターを温かい場所で溶かして、潰したにんにくを加えてガーリックバターを作る。
  2. パン粉から以下の材料を深めの器で混ぜておく。
  3. 鶏肉を洗う。
  4. 肉の内側の皮に切れ目を入れて開き、関節で切り離す。
  5. 水分をキッチンペーパーで吸い取る。
  6. 1のガーリックバターに鶏肉を浸し、次に2の衣をまぶしてオーブンシートに並べる。
  7. 200度に予熱したオーブンで45分~1時間焼く。途中、流れ出した油を掬って表面にかけて、満遍なく焼いて出来上がり♪

    ※ひっくり返さないで最後までチキンに触れることなく焼きます。

【参考】 ささ身ヴァージョン(クリックで画像拡大)

Pb300002

|

コメント

 初めまして。作ってみて、びっくりしました。ヘルシー、オイシー!恥ずかしながら、私も、料理ブログをしておりますので、載せさせていたければ、幸いです。

投稿: Chu-say | 2008-12-13 17:09

Chu-sayさん、はじめまして。

ここで紹介してよかったです。作ってみて美味しかったと聞くと、励みになります。

紹介記事を書かれるのは大いに喜ばしい事です。こんなにヘルシーでジューシーで、簡単で美味しくて、安価で、ケンタ君顔負けのフライドチキンができるのですからね。是非、誰もが作ってみたくなるような記事に仕上げて公開してください。

ウザイ事をお願いしますが、出典を明らかにしてください。この場合は、レシピの出所とここのURLです。著作権の侵害をしないようご配慮頂ければ、誰もがネットで平和に楽しめる事と思います。できれば私にもトラックバックなどでお知らせ頂くと、すっ飛んで拝見させて頂きます。楽しみにしています。では。

投稿: ゴッドマー | 2008-12-13 17:30

こんにちは。私も久し振りに気合をいれて土日のメニューに新作を、とやってみました。準備中のオーブンからは何だかものすごく期待させる匂いが溢れ出てくるし、食べるととってもサクサクでおいしいし、ウチの女性陣には大好評でした。今度はクリスマスに一羽分を使って、帰省する予定の息子にも振舞いましょうかね。
今回はモモ肉を使い、オーブンシートに皮目を下に置いたのですが、次回は皮目は上にします。より油分が切れてヘルシーかな。

投稿: 大左衛門 | 2008-12-15 13:20

大左衛門 さん、ブログでも立ち上げたのかと・・一瞬ヒヤリ(;;;´Д`)ゝ

こんにちは。それはよかったです。バターの下地は、殆どパン粉を最初に接着させる目的と香りだけで、流れ出してしまうように思います。確かに皮目が下だとその流れ出した油を下の部分は吸っているようでもありますね。でも、皮が表だとくるんとひっくり返ってしまうか、変な形に縮む気がしたのですよ。もしかして、昨日のエントリーのエビフライのように網を使うのも手かも。試作の結果が楽しみです。
鶏肉料理専門店“大ちゃん”なんつって、将来有り得ますかしらね。勘弁してつかあさい。

投稿: ゴッドマー | 2008-12-15 15:49

godmotherさん、Chu-sayです。申し訳ありません。実は、My BlogにUPした日にコメントを残したつもりだったのですが、当方の手違い(ワインの飲み過ぎ?)により、当方のブログを送れていませんでした。
 当方のブログは
  http://blogs.yahoo.co.jp/ryorityo1975/MYBLOG/yblog.html

になります。
 本日、godomotherさんのブログを見ていて、送れていないことに気がつきました。
 まことに遅くなり申し訳ありませんでした。

投稿: Chu-say | 2009-01-12 23:29

Chu-say さん、おはようござます。

お知らせありがとうございます。
音沙汰が無かったので、ここの最初の私のレスで、どん引かれてしまったのかと思いましたよ(内心)。作って楽しまれて、感激されているのがよく伝わってきました。コメントさせて頂きました。Yahooには「傑作」ボタンがありましたね。アレ、3個ぐらいあげたかったのですが、1個差し上げました。一人一回でしたねヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ


投稿: ゴッドマー | 2009-01-13 04:41

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: GoldFriedChicken(黄金のフライドチキン):ミスター巨人を支えた台所から:アメリカ料理とは: