2008-10-20

もっとも魅力的な小籠包(シャオロンパオ)『ウー・ウェンの北京小麦粉料理』参考:一度は作りたかった蓮華の上のスープ饅頭

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 どうしよう、どうしようと長くあこがれて、やっとの思いで挑戦したのがシャオロンパオ(小籠包:スープ饅頭 )です。ウーさん曰く「この本で屈指の難しい料理」と冒頭に書いてあるのです。しかも、小手先の誤魔化しのきかない本格的な手順を踏んだ作り方なのです。普通は、三拍子揃う、という言い方をするものですが、このお料理は、4拍子も難しさが揃っています。イーストで発酵させた皮を扱うのですが、この発酵加減がまずナンバーワンに難しく、第二にスープを閉じ込める餡作りが難しい。第三に軟らかい生地で、解け易い餡を包む包み方がむずかしく、第四に蒸しあがりの加減を見極めるのがむすかしいとあります。こんなに難易度の高いしかも本格的な北京料理ですから、長い間ドン引いていました。 難しいと言われるような料理に挑戦したくなる不思議と、何故困難に立ち向かわないのかという疑問もあります。刺激がほしいと言ってしまえばその通りなのですが、困難に遭遇したいような、いつでもチャレンジャーでいたいような。このような心境が入れ替わり立ち代りやってきます。料理というのは、難しい数式を解くように、最初から正確に進めて行かないと最後で出来上がらないという結果になるような難しいものもあるのですね。このシャオロンパオが正にそんな感じのお料理なんだと思います。

鶏がらスープPa170005

鶏がら・・1羽分
鶏・・手羽中3本
酒・・大さじ2
長葱・・10cm
生姜・・10g
粒胡椒・・10粒
水・・1ℓ

下茹でした鶏がらを洗って、材料を全て一緒にして沸騰するまで強火で、その後弱火にして分量の水が1/3になるまで煮込む。

 取り掛かる前に、この本を1時間程じっくり読んで、脳内で充分シュミレーションして、やっと始めたのが鶏がらスープ作りです。しかも、半日ほどかけて120ccのガラスープを取ります。理由は、レシピの冒頭に「魅力的な小饅頭に挑戦してみたいという方のために、あえてゼラチンを使わない、100%スープ餡の作り方をのせました」とあります。っね、すごいでしょう。ゾクゾク、ワクワクしてくるじゃありませんか。ここで質問です、先生、ゼラチンはどうして使うのですか?「決まっているでしょ。餡を固めて包みやすくするためですよ。」じゃーどうして鶏がらスープにするの?「決まっているでしょ、それが本格的だということです。」という会話をしたわけではありませんが、こんな風に考えながら作っていくと、この料理はまるでチャレンジ精神旺盛な私のために用意されたのだと思えてきます。そして、何とか作ってみせるぞ、おーみたいな気持ちになってきます。(鶏がらスープの完成

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豚挽き肉(赤身70%)・・120g
胡椒・・少々
紹興酒・・おおさじ1
生姜・・5g(みじん切り)
醤油・・大さじ1/2
塩・・小さじ1/3

鶏がらスープ・・120ml.
胡麻油・・大さじ1/2

上記を順番に混ぜていって、最後にスープを少しずつ加えながら混ぜ込み、胡麻油でまとめて冷蔵庫で冷やし固めます。

 ガラスープが出来上がったら、挽肉と調味料を一定方向に混ぜ合わせ肉の繊維を切らないようにします。ここに少しずつスープを加えて、肉にじっくり染み込ませていきます。何て優しいんでしょう!とかツイ思ってしまいます。まるでマヨネーズ作りの乳化の段階のようです。この肉スープを2時間も冷蔵庫で寝かすと、プルンプルンの状態になっています。(肉餡の完成

生地Pa170029

薄力粉・・100g
ドライイースト・・小さじ1/2
グラニュー糖・・小さじ1
塩・・一つまみ
サラダ油・・大さじ1
ぬるま湯・・50cc

サラダ油以外の材料をボールに入れ、お湯を加えながら箸で混ぜ合わせ、一つにまとまったら台の上で捏ねる。艶が出てきたらサラダ油を加えて更に滑らかないなるまで捏ねる。ぬれ布巾をかぶせて10分寝かす。

 いよいよ生地作りですね。ここでいう難しさとは、半発酵の生地にするということだと思います。餃子などのような生地では硬過ぎますし、かといって発酵が進んだ生地だとスープを吸ってしまいます。へー、言われてみればそうかな。食パンを千切ってスープに浸して、べちょべちょ状にしたのを食べたことを思い出す始末です。想像するものが違い過ぎ!例の、蓮華の上にちょんと乗せて箸の先で摘むと中から肉とスープが流れ出してくる、例のアレですね。アレを目指すのですね、先生。なんか、この本にすっかり乗せられてしまって、生地を作る段階になったら逸る気持ちを抑えるようにして、ゆっくり粉を練りました。おっと、じっくりゆっくりできたのはここまででした。生地が捏ね上がるとわずか10分発酵させるだけで、一気に包みと蒸しの段階がきます。そして、6分間蒸す度に、食べる人に直ぐ傍で待っていてもらわないといけません。そして、次の6分後にまた食べてもらうという流れです。この流れを良くするために、生地を発酵させる10分の間に蒸篭から蒸気が出ているように準備すること。包む作業がしやすいように周囲を片付け、必要なものを全て出して準備を整えます。ま、そう書いてもあります。餃子の生地作りと同じようにして(☛レシピへ)12個分に分割したら8cmに延ばして、固まった餡をスプーンで掬って、左手に持った生地の中央に置き、右手の親指と人差し指で手前の任意の部分を一箇所摘みます。摘んだまま、中指で生地を手繰り寄せるように人差し指にひだを重ねてきて、ここで親指と中指でしっかり閉じます。同じようにして、周囲を全部閉じて、指が入らなくなってきたら、摘んで持ち上げて、餡の重みで垂らし、最後の部分を親指と人差し指で摘んで閉じます。(小肉饅頭の完成)ふー、これを手早く3個(蒸篭に入る数)包んでレタスを敷いた蒸篭に並べて、強火で6分蒸します。途中、開けてどれくらい膨らんだかみたくなるんですけど、絶対に蓋は開けませんよ。開けると、温度が下がって生地が急激に収縮して、生地にスープを吸い取られてしまいます。また、蒸している間、暖かい部屋ですと、肉餡のスープが緩んでしまいますから、冷蔵庫に、たとえ2分でも仕舞っておくことをお勧めします。このことは本には書いていませんが、上記のことからも、ゼラチンが硬くなっている必要があります。
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 えー、出来上がりはまーまー合格点でしょうか。見た目にも、食べてみた感じも期待通りに出来上がったのですが、監修してもらえる先生がいません。よく分かりませんが、中からスープがあふれ出して来る感じは、想像通りでした。濃厚なスープの割りに鶏というのもあって、さっぱりとしています。食べ始めたら幾つでも食べてしまいそうですが、作るのが間に合いません。これが問題。

 日本だったら、物好きの道楽料理とか言われそうですけど、この本に出会う前から、本場のシャオロンパオを蓮華の上で食べるのが願いでした。この本に出会ってからもう一年以上になりますが、ずっと機会を窺っていました。念願のシャオロンパオがやっと作ることができて大変嬉しいです。ですが、もっと改良する点はないのかなどいろいろな思いはあります。ウーさん、よくぞレシピを書いてくれました。ありがとう。それにこのような私の性格をいち早く読み取った(?)finalventさん、いい本を紹介してくれましたね。今後ももっとこの本で遊べそうです。ありがとう。

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コメント

うおおおおおおお~~~~~~~~悶絶です!ねえさん。食べたい食べたい食べたい!!!これは、まるには10年以上は作るのが早いお料理です。

投稿: まるちゃん | 2008-10-20 21:34

まるちゃん、おはよう。
そ、そんなに驚きかな?同じ本を買ったって聞いていますから、作り方の詳細をみたと思います。粉遊びしている私には、実際の作る部分では難しさはありませんでしたよ。前振りが長く、少し緊張して取り掛かったかな感があります。だからか、スムーズに行ったのかもしれません。充分なシュミレーションと器具の準備は大切ですけどね。
試してみる?10年なんてかけないでね!

投稿: ゴッドマー | 2008-10-21 06:38

はじめまして。
同じ本を愛用しています。
ウーウェンさんの北京小麦粉料理は本当に名著ですよね。

私も、ちょうどさっき小龍包に挑戦していたので
コメントさせて頂きました。

一度目は発酵が足りず(餃子に近い。)
二度目はやや発酵が進み過ぎて(やや肉まん状態…)
本に書かれている通り、一番難しいのはやはり
半発酵状態の見極めだと思いました。

写真の小龍包、ちょうど美味しそうな皮具合ですねー素晴らしいです!

投稿: | 2012-03-17 17:38

粉いじりにハマると文章まで飛んでしまうなぁ、なんて、久しぶりにこのページに私も来ました。

この小籠包を作る時は、友人や家族が揃った時に限定一個みたいな特別なものに位置づけているのですが、そういう時は何かと気ぜわしく、うっかり発酵のジャストタイミングを逃しがちでまだまだ修行が足りません。

でも、熱々のスープがれんげに溜まって、フーフーしながら頂くのは格別で止められませんよね。

投稿: godmother | 2012-03-18 04:29

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