2008-10-12

アボカドのグラタン:ミスター巨人を支えた台所から:私もこれで息子を支えるよ

 「尻尾でもいいから鯛がいいか、いや、鰯でもいいからお頭つきがいいか。」と、ふと、このように我が子の進む選択が見えてきた時、どちらも身の丈か、それよりも少し踵(かかと)をあげて、爪先立ち程度の背伸びをしている姿なのか。見極めるのは非常に難しいものです。大人になると、それなりに場数を踏んできているので、自分の身の丈というものをある程度理解し、適材適所に納まって行くものです。私などからは、エネルギー溢れる子どもの成長期のその姿は、どこから見ても眩しく輝いて見えるのです。ですから、親としては、子どもが未知に向けて進もうとする姿を見届けて、ひたすら応援するという無償の愛情を注ぐしかないのです。
 時として、鯛の尻尾にも成れないような、それは、そこまで及ばない力量の無さを思い知り、屈辱を嫌というほど味わい、結果、自分は鰯でもいいと。その代わり一匹丸ごとの鰯になると、自分の育つ場所を自らの意思で決定するエネルギーは、持って生まれたその子どもの力でいくらでもできることなのでしょう。ただ、寂しいのは、応援する親の愛情が、充分届かずに、一人で決めて一人でやり通すという孤独。これは、子どもだったら何時でも不安でたまらなくなることではないかと思う。この不安を抱えながら、ずっと辛抱強く生きてきたのが私の世代の特徴なのかもしれないです。

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 今日は、連休を使って帰ってきた末の息子に、私からエールを贈るつもりで作ったアボカドのグラタンです。ミスター巨人、長島茂雄氏を支え続けた台所から、またしても飛び出してきた素敵なお料理です。心身ともに疲れきった息子に、いくらかでも親の気持ちが届くといいのですが、あんたが鰯でも、私の息子には変わりないからね、と。

 アボカドだけではちょっと足りないでしょうと、小振りのハンバーグにチーズと半熟目玉焼きを乗せて、なんだかお子様ランチ風のワンプレートになりました。旗がない、旗が!挫けるな、躓いて転んだら、起きればよろしい。そして、前を向いて、また歩くだけだよ。

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 『誰からも愛されるジューシーハンバーグ』のレシピは☛こちらです。そして、アボカドのグラタンは、実をくり抜いて潰して滑らかにした生地に、玉葱とマッシュルーム、蟹の身を炒めたものを混ぜ合わせて、ほんの少しのカレー粉と塩で味付けしたものです。パン粉とパルメザンチーズを軽くまぶしてオーブンで焼いただけですが、アボカドが空気を含んでふんわりと軟らかく、それでいてクリーミーなのに重くないのです。アボカドグラタンと小さめのハンバーグが、お腹に丁度いい感じでした。

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材料(4個分)

  • アボカド・・2個Pa110002
  • 玉葱のみじん切り・・大さじ3
  • マッシュルームのみじん切り・・4個
  • 蟹の身(缶詰)・・大さじ4
  • カレー粉・・小さじ1/3
  • 塩・・微量
  • パン粉・・大さじ2
  • パルメザンチーズ・・大さじ2
  • バター・・10g

作り方

  1. 玉葱とマッシュルームをみじん切りにして、フライパンを中火にかけ、バターを溶かして炒める。
  2. 玉葱が透き通ったら、蟹の身を加えて水分を飛ばしながら炒め合わせ、パラパラにほぐれたら火を止めて冷ます。
  3. 2を冷ます間に、アボカドの縦方向に包丁を入れて一周し、両手で挟むようにして互い違いに捻って二つにする。
  4. 種を取り出し、身をスプーンで綺麗にくり抜いて、皮はグラタン容器にするので取っておく。
  5. 小さなボールでスプーンの腹などを使ってアボカドを潰し、2の具を加え、カレー粉と塩もよく混ぜ合わせる。
  6. アボカドの皮に5を平らに詰めて、パン粉とパルメザンチーズを振る。
  7. 180度にオーブンか、オーブントースターを余熱して、15~20分、狐色になって、身がやや盛り上がるまで焼いて出来上がり♪

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長島亜希子さんことミスター巨人の、長島茂雄氏の奥様の書いた本、「私のアメリカ 家庭料理」を参考に作ったアボカドのグラタン(Baked avocado)です。 この本は、finalventさんから教えて頂いた本です。(☛極東図書館

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