2008-10-16

しょっつる鍋(秋田県):旬のハタハタを丸ごとゴチになります:私の住む町のちょっとした紹介

Pa150002  雨の後の晴れということもあって、空気が澄んだ気持ちの良い秋晴れに恵まれた日でした。こんな日に家に燻っているのはもったいないというわけで、諏訪湖畔のかりん並木で、サンドイッチ片手に屋外食となりました。
 そうそう、「花梨(カリン)」と偽って、実は「マルメロ」を原材料にしたシロップや砂糖漬けが売り出されていることが問題になって数年になります(☛長野日報)。そりゃそうでしょ、Pa150009  だって違うんですものね。かく言う私も、長い間無知で、その違いすら知らずにいました。呼び方が二つあるのかと思っていたくらいです。香りはほぼ同じですが、褐色の綿毛で覆われていて歪で丸型をしているのが花梨で、白っぽい綿毛で、洋梨のように少し細長い形をしているのがマルメロです。私が、このように詳しく(?)知ったのは、息子の小学校の頃の担任が、長野県のお話しとして執筆された本に書かれたことです。以来、この香りを嗅ぐたびに、その先生の事を思い出します。 Pa150007
 数年前に定植された200本ほどのマルメロ並木沿いにいい香りを嗅ぎながらしばらく歩いてみました。朝方の暗いうちにここは走って通り抜ける私のジョギングコースでもあります。昼下がりにここへ来てみて、改めて周囲を見回すと田舎の風景もまだ残っているものだと少し嬉しくなりました。遠くに浮かんだ「白鳥丸」(遊覧船)に、昔、子どもを乗せたことがあって、その時のことを思い出していました。 
 私が贔屓にしている秋田の事を思い出してハタハタが食べたくなるのも、少し息子と影がだぶるのですが、帰りに魚屋さんで旬のハタハタを買って帰ることにしました。

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 この間はから揚げにして、丸ごと堪能しましたが(☛レシピ参照)、今夜はしょっつる鍋です。ハタハタを塩漬けして発酵させて作った塩魚汁(漁醤)をベースに、「壷抜き」という方法で、内臓だけを綺麗に取り出したハタハタを野菜と一緒にスープ鍋にします。Pa150012 ブリコ(卵)に当たるか、白子に当たるかが楽しみなのですね。実は今夜のは全部ハズレで、白子でした。でも、この白子も小型のフォアグラのようなもので、珍味です。鶏がらスープと出汁昆布のスープに、しょっつるを加えて、旬の野菜とハタハタを一緒にくつくつして、鍋を囲むのが似合う季節の到来です。
「壷抜き」の方法は、先日ここで紹介したとおり、こう

箸をもつ反対の手でハタハタの腹が見えるように順手で握り、大きく口を開いて(さなかの口、貴方のじゃないよ)、エラの外側を通して、胴体の方まで箸を突っ込みます。ここでしっかり挟んで魚を回転させます。一周半くらい捻ると、挟んでいる箸がふっと軽くなり、エラが外れたなと、直ぐに直感できます。ここで一気にゆっくり引き抜くと、内臓とエラがすっかり取り出せるという、超カッコイイでしょ。この時に、ちょっと気をつけてほしいのが、護身用にエラ蓋に鋭い棘(とげ)が突き出してきます。これに指先を刺さないように要注意です(左下の画像)。これで、見た目には何の損傷も無くきれいな一匹の魚という風です。

材料 Totomy_big_2

  • ハタハタ・・8尾
  • 白菜・・5~6枚
  • 春菊・・1束
  • 長葱・・1本
  • 牛蒡・・1本
  • 寄せ豆腐・・300g
  • ブナシメジ・・1パックLp 
  • 白滝・・1パック
  • 鶏ガラスープ・・1.8リットル
  • 出汁昆布・・10cm
  • しょっつる・・90cc
  • 味醂・・大さじ3

作り方

  1. ハタハタの内臓とエラを壷抜きで取り除く。(腹側は、右の画像のようになります)
  2. 野菜を適当な大きさに切っておく。
  3. 牛蒡洗ってささがきにし、牛蒡の旨味を残すために、あく抜きなどはしない。
  4. 鍋に出汁昆布と取りガラスープを入れ、野菜やハタハタを並べて蓋をして火にかけ、穴から蒸気が出てきたらつぎ分けて頂く♪

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