潤目鰯(ウルメイワシ)の押し寿司:ネタの準備が整えば簡単でしかもおもてなしにも豪華:いよいよ真鰯が入手困難な時代に突入か!
Oh No!魚屋さん!真鰯(マイワシ)がない。ピンチだパンチだ!「鯨がねぇ、一度に何トンって食べちゃうから、人間が食べる方に回らなくなってきているらしいよ」と。そんな事はわかっていたけど、遂に世界の終わりが近づいて来たみたいですね。入荷してもわずか10cm程の豆鰯だそうです。しばらく前に私が味醂干しにした真鰯(マイワシ)の事です(☛参照)。あれはいつかmillion干しなどと言われる高級食材にでもなるのでしょうか。でも、愛媛大学の研究班の歴史的観点からの海底地質調査から、周期を見計らって漁をするなどの計画に配慮すべきとの指摘もあるようです(☛参照)。鯨だけが犯人ではなさそうですね。で、あったのが潤目鰯(ウルメイワシ)です。それも体長30cmほどで、しかも丸々と太っています。献立の変更を余儀なくされてしまったのですが、大変鮮度が良くて、迷わず購入。
先日の対面で売る魚屋さんの話(☛参照)が聞こえたんじゃないのかと疑うような話なんですが、鯖をおまけに頂きました。と言ってもゴマ鯖ですが。それも、選別の目をすり抜けたと思われるもので、ウルメイワシの方に紛れ込んだだけという理由で、でかいポリバケツにポイされていたという。なんてことでしょう!彼(売り場の人)にしてみたら、ウルメイワシの箱に紛れ込んだゴミのようなものだったのでしょうけど、それにしても捨てようとしていたなんて。許してあげて、頂いてきました。これは、大根と一緒に味噌煮にしました。(後でレシピを掲げます。)
ウルメイワシは三枚に下ろして(☛下ろし方参照これ、手開きのやり方でしたーm(__)m)、塩と酢で1時間ほど〆てから押し寿司のネタにします。小骨もそこそこありますから、できるだけ骨抜きで抜いてしまいます。当方では、包丁の三枚おろしの画像を撮っていなくて、お他所様からお借りしてきました。九州弁の(懐かしい)丁寧な解説付きでございます。ご覧ください。☛こちら
たまにはサラッとレシピの方へ移行しましょう。
イワシの頭を落として、内臓を引き抜いたら3%の塩水で軽く洗い落とし、三枚に下ろします。バットに塩を振って、そこに水気を吸い取ったイワシの皮を上にして並べ、段を重ねるごとに塩を振ります。酢は、イワシがかぶらない程度に注ぎ入れ、ラップで落し蓋をして冷蔵庫で1時間ほど〆ます。
その間に米をといでセットし、寿司酢(シャリ酢)を作リます(☛レシピ参照)。私はお弁当などに散らし寿司などを作りますから、500ccくらいはいつも冷蔵庫にストックしています。「市販しているなら、できるだけ買う」風潮の中、私は「作れるものは何でも作る」のが料理だと思っている節があるので、寿司酢も作ります。それも、以前にこっそり頂いたすし屋さんのレシピです。
ところで、料理の作り方に直接関係することをリンクの表示にするというのは、ウザイですよね。いちいち見に行ってこなくてはいけなくナルシ。そうなると、作るのが余計面倒になったりして、結局役に立たないレシピになるのではないかと勝手に懸念しています。書く方としては、同じ事を何度も書かずに済むのですけど。二年目くらいまでは一々書いていましたが、結局、自家製のものが多いからこうなるのでしょうか。なんとなく最近、このリンク表示が気になっています。何かお気づきの方がいらっしゃいましたら、コメントをいただけますか。お願いします。
話、戻して。押し寿司用の木型は特に無く、私はパウンドケーキやミートローフに使用する耐熱の型を利用します。広めのラップを隅々まできっちり張って、一番下にネタを敷いて、寿司飯を乗せ、余ったラップで覆って手の平で押し付けます。ラップごと食べる直前まで寝かして置きます。 この寝かすことが大切で、具とシャリが馴染むのに、最低30分は休ませるとよろしいです。そして、切る時は、酢で湿らせた布巾で一回ごとに包丁をふき取るとシャープに美しく切れます。そして、切り方は、「突き切り」のようにして、包丁を戻さないようにすると、具が剥がれ難く、綺麗な角が立ちます。 今回はウルメイワシがネタでしたが、スモークサーモンや、今なら旬の秋刀魚、銀色の綺麗な筋が印象のサヨリなど、ネタさえ用意できれば、こんなに短時間で作れるご飯料理はありませんよ。そして、来客用などにはあらかじめ作って置けますし、お弁当用にも寿司飯、や酢〆のネタなら傷む心配も要りません(夏場は要注意)。と、私は、いろいろなTPO(時(time)所(place)場合(occasion))に合わせやすいご飯料理だと思っています。また、押さえつけてあるので見た目よりもご飯が多いにもかかわらず、食べやすいので、普段より多めに用意するか、逆にこじんまりと提供するという手もあります。ま、他のおかずの量や品数にもよります。
岐阜の友人も、ここで押し寿司の手製の可能性を知ってから、来客のメニューには重宝していると聞きます。ねー、せっちゃん!(呼んでもでて来ない人です。トイレが長くて・・・そうじゃないかっ)
今まで紹介してきた押し寿司も良かったら参考にどうぞ。
材料
- 米・・4合
- 昆布・・10cm
- シャリ酢・・160cc
- ウルメイワシ・・4尾(30cm)実際は3尾使用で、残りは別の料理に使用。次回レシピで紹介予定。
- 紫蘇の葉・・9枚
- 白板昆布・・10cm×20cm
- ラップ
- ミートローフの型(内法9cm×19cm)
酢〆用
- 塩・・大さじ1
- 酢・・カップ1
作り方
- 三枚に下ろした鰯を塩を振ったバットに皮目を上に並べ、皮目にも塩を振って酢を加えたら、ラップで落とし蓋にして冷蔵庫で1時間寝かして酢〆する。
- 昆布を入れて寿司飯を炊き、炊き上がったら直ぐにシャリ酢を混ぜ、全体に混ざってから団扇で扇いで人肌に冷ます。(人肌よりも冷たいと手に米粒がくっ付きますよ!)
- 鰯の水気をふき取り、表面の薄皮を剥いたら、指先を這わせながら小骨を骨抜きで抜き取る。
- 型にラップを敷いて白板昆布を敷き、鰯を頭と尻尾を互い違いに並べて寿司飯をのせ、大葉を敷いて更に寿司飯を乗せてラップで閉じる。
- 手の平で満遍なく押さえたらラップごと取り出し、同じようにして他に2本作る。このあと、最低30分は馴染ませるために寝かします。
- 食べる直前にラップを取り除いて一口大に切り分けて召し上がれ♪
寿司飯をうちわで扇ぐ理由
寿司飯を扇ぐ理由について・・・ま、知らなくてもいい事だけど、疑問が解けると背中のかゆみがおさまるような気がするものですよね。以下で、わかりやすく説明してくれています。
御飯は炊き立ては美味しいのに冷めて時間が経ってしまうとパサパサでまずくなってしまいます。これは炊くことによって消化の悪いβデンプンが、熱の作用で消化の良いαデンプンに変化していた物が、冷めることにより元のβデンプンに戻ってしまうからです。
お寿司の御飯を作るとき、炊き立ての御飯をうちわで扇いで一気に冷やすのは、こうすることによってαデンプンの性質が変化する余裕を与えないという作用があります。
こうなると時間が経ってもボソボソにはなりません。
ついでに扇ぐことによって、湯気を飛ばす事により、御飯粒の表面が乾いて糊の幕ができ、御飯粒が崩れにくくなるという利点もあります。
当然昔の人はαデンプンだとかβデンプンだとかと言う事は知らなかったので、体験的に身につけた生活の知恵だったワケです。(☛ここで)
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