アメリカのマッシュポテトサラダ:ミスター巨人を支えた台所から
アメリカ料理ってあるの?と、疑問に思う人が少なからずいます。国の歴史も浅く、先住民と移民が混ざり合った国ですから、料理に絞って考えるだけでもそれは沢山の思惑が走ります。
私は幼い頃、アメリカの空軍基地のそばで育っています。当時わずかですがアメリカ人の知人もいて、英語も知らないうちから「ハウス」と、そのまま耳にした言葉としてアメリカ人が暮らす家の事をそう呼んでいました。一緒に遊んだ事もありました。彼らの家で必ずと言っていいほど備えているのが、丸型のバーベキュー釜ですか、テラスでよく見かけました。そして、沢山の種類の缶詰です。いつだったか、何かの折に食事に呼ばれて頂いたのはSour pork(酢豚)や日本製のスロークッカーを使ったビーフシチューだったりでした。考えてみると、今の日本に定着している料理そのものじゃないかしらと思います。昭和60年時代を小学生や中学生として育ってくると、洋食産業が盛んになって、アメリカから伝わった料理が流行り、いつの間にか日本人好みの味付けとなって今に至っているという事が、体験した中から裏付けできます。
この本は、極東図書館(私が勝手につけてこう呼んでいる「極東ブログ」のあだ名です)で、紹介されていた料理のレシピ本です(☛参照)。野球のミスター巨人、長島茂雄の奥様が1960年代のアメリカの家庭料理を、自らの体験を含めて書かれた本で、後世に残すことを意図されたようです。実は、私もこのブログを書いている理由が同じような理由なので、ちょっと嬉しくなりました。ざっと目を通すだけでも、おなじみの料理が多く、私自身の懐かしい記憶が蘇ってきたわけです。この本を参考に作るお料理をここで紹介して行きたいと思います。
まずは、マッシュポテトのサラダです。このサラダは、日本の何処の家庭でも、スーパーのお惣菜のコーナーでも定番のおかずですよね(☛参照)。これをデコレーションケーキのように何段かに具材を重ねて、切り口が楽しいサラダとして紹介されています。と、これが想像していたようなマッシュポテトサラダの普通版じゃありませんでした。材料やレシピが凝りに凝っているという訳ではなくて、マッシュポテトと具材が混ざり合わずに分離している事で、味わいが全く違うのです。口の中で別々に味わえるのです。何層かに分けて積み重ねていくだけの手間が、生み出す料理の味わいをこうも変えてしまうのかと驚きでした。実際に作ってみるのが一番ですね。
材料は、実際のレシピを変えて私なりに変化を持たせました。本ではキューリやトマト、茹で卵、鮭缶で、キューリは薄くスライスしたままですが、時間が経つとキューリから水が出てきて、マッシュルームに染み出すのであらかじめ軽く塩をして、酢で水止めしてあります。少し下味の効果も狙っています。また、トマトの変わりに紫玉葱のマリネを作って、ほぐした鮭と混ぜ合わせています。ゆで卵は今回は挟さまずに、切って添えてみました。私は、パウンド型にラップを敷いて積み重ねましたので、挟んだ具がアールを画いてしまいましたが、本の紹介ではもっと綺麗です。で、重ね方について細かく書いてありませんから、自分で工夫するといいです。出来上がってからしばらく冷蔵庫で冷たくすると、バターが硬くなるからだと思いますが、形を崩すことなく綺麗に切る事ができます。重ねる時の形の工夫と冷ましてから切るということがちょっとした勘所でしょうか。おなじみのマッシュポテトサラダも目先を変えると、おもてなしにも綺麗で華やぐこと間違い無しですよ。
材料(20cm×7cm×5cm(深さ)のパウンド型)
マッシュポテトサラダの分量
- キューリ・・2本
- 紫玉葱のマリネ・・半個分☛レシピへ
- 鮭缶・・2個(160g)
作り方
- じゃが芋は皮ごと茹でて竹串を刺して新まで湯で上がったら茹でこぼし、付近などに乗せて皮をむく。
- じゃが芋をボールに取り、熱いうちにバター、塩、牛乳を加えてマッシャーで潰してマッシュポテトにして冷ます。
- 鮭フレークの缶詰は蓋を軽く開けたまま逆さまにして油を切る
- キューリを薄くスライスして小さじ1の塩(分量外)で揉んで5分置き、出た水を絞る。
- 3に酢大さじ2(分量外)をかけまわしてもう一度硬めに絞って水止めする。
- 紫玉葱は2mmほどの厚さスライスしてマリネを作る。
- マッシュポテトの粗熱が取れたらパウンド型にラップを敷詰めてマッシュポテトの1/3を均一に敷き、キューリ、マッシュポテト、6のマリネ、3の鮭、マッシュポテトの順に乗せて、最後にラップをかぶせて冷そうこで冷たく冷やす。
- 食べる直前に切り分けて頂く♪
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