2008-09-28

新里芋と手羽中の煮っ転がし:私は料理の何にinspireされてしまったのか

                               【庭の一位(いちい)の木の実

P9270001  自意識過剰と自己顕示欲の表れなのか、いえ多分そんな事ではなくて、Net上で何らかの形で自分を公開している人は、ハンドルネームやニックネームを検索にかけて調べる事があると思います。何を?って、そうですね、私なら誰かのひそひそ話をこっそり覗き見するためだったり・・・しません。そういうことに引っ掛かったためしがないし、そもそもひそひそ話は、そういうところに転がっているわけもないです。
 こっそり理由を教えてしまうと、HNで検索すると私の軌跡が出てきます。誰かにコメントした事や、対話など全てが。これが見つかるとドキッとするわけですよ。別に公開の場でのコメントだったり関わりだったりするので、それ自体に問題があるわけでもないのです。が、認知したサイトでの発言などが、いきなりその抽出部分だけ検索でヒットしてしまうことがあります。自分に覚えのあることではあっても、ヒットした内容によっては、誤解すら生む可能性もあります。サイトのクッキーで記憶されている間は、それが消えることはないので、凄く感じが悪いものです。自己責任において、場合によっては見守る必要もあります。
 というようなわけで自分探しをするのですが、先日これで懐かしい人にヒットして出会うことができました(☛参照)。もう、大昔から知っていたのよと・・・そのページを手繰っていくと、全く不思議のない、懐かしい匂いが漂ってくるのです。どうもお医者さんでいらっしゃるからか、実験のような経緯を辿って料理が見え出すようなリズムを感じる描写もあります。食に関しては、私も同病で、かなり進行してしまっているのかな、な感じの懐かしさと匂いなんですね。
だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば! こんないきさつから、早速発作的に作られたという料理のトラックバックを頂き、ついでに鍋釜の話などしていれば幸せだなと思うのです。
 思えば、私が一番最初に出会った、「料理をする男性」といえば、父です。母が盲腸で腹膜炎を起こし、長く入院をした中学1年の時でした。初めて味噌汁つきの朝食を父が作ってくれて、私と弟を学校に送り出してくれたのでした。こういうことは絶対に忘れませんね。異様なほど葱が太くて大きな塊だったこと、その葱のことを父に笑って話した会話、お弁当ではなく給食が幸いしたことなど、背景にあったことが、ついこの間の会話のように蘇ってきます。 
 次に出合った男料理は、亡き叔父です。自称料理研究家で、昔、地方局の料理番組に出演していました。港の漁師さんから釣ったばかりの魚を譲ってもらうために夜中に車を飛ばし、帰宅後胡麻油と天麩羅油を半々に入れた油で揚げるのが美味しいと教えてくれ、ご馳走してくれた叔父。何が本当の美味しさか、それに出会う事を私に身をもって教えてくれた叔父です。
 次に男料理で出合ったのは、玉村豊男さん(☛参照)エッセーイストであり、農業家?いえ、画家でもあられるんですね。大昔、一緒に仕事をさせていただいた事があって、その後、NHKの料理番組に出演していたこともある方です。大昔は(有名になる直前は)、仕事の延長で料理を作ってもらったわけですが、これが楽しい面白い美味しいの世界一色でした。この辺は、見習うべき部分で、凄く影響を受けていると思います。
 そして、最後にネット上の皆様です。女性から学ばないというと嘘になりますが、私は、自分自身が女ですから、女は自分で磨くものだと信じている上、自分らしさをほんの少し尊重したいという気持ちもあって、もっぱら異性の側からの気づきや、刺激を楽しんでいます。余談ですが、女であるがゆえ、女のいやらしさを知っていますので、そういうことに極力近づかない事をネットで学びました。
 料理の魅力は、出会いと発見の喜びでしょうか。感性を研ぎ澄ましてくれる刺激のようでもあります。
 さて、長くなりますが、文頭の料理のお医者さんの感性も何かしらワクワクするものがあって、時々エントリーされる料理の話題を楽しみにしています。先日は、発作料理で一本取られてしまったので、取り返したいのですが・・・。

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 と、いろいろ考えながら新里芋でも蒸して、お味噌でツルンと頂くのを楽しみに洗い始めたら、な、なんと、皮が全部剥けてしまって。こんな里芋に出会ったのも何かのご縁。メニュー変更して、手羽中と一緒に煮っ転がしにしました。岐阜の友人から頂いた自家菜園の里芋なのですが、前に「手でも剥ける」と言っていたのは、こういうことだったのかしら?です。(コメント欄に絶対に現れない人です)
 下茹でした手羽中と一緒に、鰹のお出汁で煮始め、八割方火が通ったら砂糖を最初に染み込ませ、続けて酒、醤油、味醂の順に加えて味付けしていきます。レシピ記事へ充分火が通ったら一度火を止めて、冷ましながら味をしみ込ませていきます。煮物に味がしみ込むのは、この冷める時ですから、手順としては一番早く作って、食べる直前に温めなおすのがいいです。
 里芋の煮物で、一昨年でしたかNHKの「ためしてガッテン」方式を学んで、得意になって作っていましたが、新しい里芋は、本当は手で剥けるのですね。知らんかったばってん、しょんなかさい。

里芋とこんにゃくの煮っ転がし☛レシピへ

里芋の蒸かしたの☛レシピへ

材料

  • 新里芋・・250g
  • 新人参・・200g
  • 手羽中・・7本
  • こんにゃく・・1丁
  • 鰹出汁・・400cc
  • 砂糖・・大さじ2
  • 酒・・大さじ2
  • 醤油・・大さじ4
  • 味醂・・大さじ2

作り方

  1. 鰹出汁を取って、冷ましておく。
  2. 里芋と人参は洗って、里芋は皮を剥き、人参はそのまま一口大の乱切りにする。
  3. こんにゃくは千切って下茹でする。
  4. 手羽中は、1リットルのお湯に砂糖小さじ2味醂大さじ1(分量外)を加えて沸騰させ、手羽中を加えて再沸騰するまで茹でたら、笊に上げて水気を切る。
  5. 里芋、人参、こんにゃく、手羽中を鍋に入れ、鰹出汁注いで中火で煮る。途中吹きこぼれるようなら火を加減する。
  6. 一番時間の掛かる里芋に竹串を刺して、少し芯が感じられるくらいまで火が通ったら砂糖を加え、完全に火を通す。
  7. 続けて材料の順に調味料を加え、落し蓋をして10分ほど煮込んだら火を止めて、蓋をしたまま冷ましながら味を含ませる。
  8. 食べる直前に温めなおして出来上がり♪

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コメント

えー、『目玉焼きドンブリ』作りました!

・・というほど大げさな料理ではないですが、このスピリットがまたいいのです。そいつを本家にTBしようと思ってするのですが、なぜか失敗するのでした。
そういうわけで、結果はまだ聞いていないのですが、とっさの脳裏に浮かんだレシピでした。(^-^;

わけわからないけど、袖触れ合うも何かの縁とはこういうことなのかもしれません。こっちが勝手に触れてるのですが、それがまたいいのでしょう。
この距離感とかね。なんだか本気時にまで写真載せていただき光栄の至りです。はい。では。

投稿: ulala | 2008-09-29 18:54

ulalaさん、仰るとおり!です。レシピというほどのものではないですけど、なんだかお弁当に入っていると嬉しくなって、「かあちゃん(とうちゃん)好き!」ってメニューですよ。
卵は今日の日本を築いた源的食材で、戦後、卵と脱脂粉乳がなかったら今の日本はなかったでしょうね。卵を丼にするのって、センスいいと私は思います(相変わらず地味ですが)、見直す意味で。(ごめん、自我自賛ですけど。)

袖触れ合うも>かっけー!風情のある言葉ですね。「多生の縁」という、仏教からきている言葉ですね。かなり深くて、長い一生涯に近いくらいのご縁のことを言っていることでもあります。で、ネットでそういうのありー?ですね。コメント欄で釈迦力しないのは、実は恥ずかしいですし、運営されている基盤があるブログでは、よそ者はやはり引きます。袖は触れていますけど、お邪魔にならない程度の距離ってあるかと。難しいですね。と、こんな事を思っています。

P.S.トラックバックの件ですが、交換性がよろしくないのか、ulalaさんの方へ送信したものもあります。お手数ですが、もう一度トライして頂けますか。機嫌が直っているかもです。
こちらに、例の如く記事のリンクを張った画像をご紹介しました(;_; http://godmothers.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_3de8.html

投稿: ゴッドマー | 2008-09-29 19:33

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