独活(ウド)とスルメ烏賊の木の芽和え
【名前の分からない花:at畑】
独活(ウド)って凄い漢字だなぁーと思って調べたら、風もないのに自分から動いているように見えるからだそうです(参照)。たとえそう見えても、「独活」という漢字には、命名した誰かの思い入れが潜んでいそうな、重々しさを感じます。というのは、私だけでしょうか。また、ウドはあくが強いときています。皮という部分は、筋張っていて、ピーラーを何度か当てると筋を感じない場所に到達します。そこが実で、普通に食べる部分です。ここがあのシャキッとした感触の部分で、この部分まで皮を剥いて水に浸します。昔は、あくの変色にびっくりして毛嫌いしたこともありましたが、春の山菜は殆どこのあくの応酬です。美味しく食べようとするとこれを通らないではいられない、と理解した頃にはすっかりその美味しさに魅了されていました。
シャキシャキの食感を丸ごとがぶりといきたいので、3cmほどの乱切りにして塩茹でする直前まで水に浸しておきます。小鍋で、水カップ2杯くらいを沸騰させて、塩小さじ2を加えて茹でます。火が通る様子が凄く分かり易いので観察してみるといいと思います。「芯まで火を通す」とか、「八割方火を通す」などの表現を使う私の伝えたい部分が、ウドで感じてもらえるような気がします。
この場合は、完全に火を通して、水に放して冷ますと同時に、再度あくを抜きます。余熱で火を通す場合は、芯の部分が透き通っていない状態で笊に上げます。表面から徐々に透き通って、約1分後、芯の部分まで完全に白っぽい部分が消えます。この時が適期です。スパゲティーで言うところのアルデンテなんだけどな、ジャスト、芯に熱が伝わったという時。
料理で木の芽と言う時は、一般的には「山椒の葉」のことです。が、春先はいろいろな木の芽があるので、家の周りの普段見もしないようなところに、意外な美味しさが発見されないでいるかもしれません。食べられるのかどうか、果たして美味しいのかどうか、実験するのも楽しいことですよ。私は最初、ストックしている手製のバジルソースを使おうかと思ったのですが、せっかくなので畑までダッシュして一掴みの山椒の葉を摘んできました。軸から軟らかい葉だけ毟り(むしり)取って、すり鉢でしばらく擂ってから西京味噌、和辛子、味醂を混ぜて和え衣を作りました。ウドの水気を吸い取って、魚屋さんで作ってもらった烏賊素麺(いかそうめん)を和え、長芋の千切りと一緒に頂きました。
作りながら充分、木の芽の香りに癒されたのですが、山椒の葉の香りはウドとお似合いです。この土地で、自然に触れられる暮らしをしていることが唯一、よいことです。あぁー、満腹。
【行者にんにくの葉の味噌汁】
- ウド・・1本
- スルメ烏賊・・1杯(烏賊素麺)
- 長芋・・5cm
和え衣
- 山椒の葉・・5g(一掴み)
- 西京味噌・・大さじ1
- 味醂・・大さじ2
- 和辛子・・小さじ1
- 醤油・・小さじ1
作り方
- ウドは枝分かれしている部分を取り除いてピーラーで厚めに皮を剥く。
- 3cmの(一口大)の乱切りにして直ぐに水に放す。※乱切りとは、材料を横に置いて斜め45度、3cmの長さに切り、90度回転させて同じように45度で3cmに切るのを繰り返えす切り方。
- 小鍋にカップ2の水を沸騰させて、塩小さじ2(分量外)を加えてウドを茹でる
- 完全に火が通ったら直ぐに水に放して冷ます。
- 山椒の葉をすり鉢で繊維がなくなるまで充分擂ったら、調味料を加えて混ぜ合わせておく。
- 長芋の皮を剥いて千切りにする。※粘りをとる場合はカップ1の水に酢大さじ3を加えてさらしてから水気を切る。
- 和え衣で烏賊素麺とウドを和えて、長芋と一緒に盛り付ける♪
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