土筆(つくし)ご飯とツクシのお浸し
待ちに待ったツクシがやっと諏訪の土地に出現です。密生する場所を押さえてあったので毎日そこを通る時にチェックしていました。というのもツクシが生え出すと一日で2cm近く伸びます。ちょっと気を抜くと育ちすぎて先端に胞子が出来過ぎて、とっても苦くなるのですよ。別のサイトで東京の方々がツクシ情報を流していたのは3月の初旬でしたので、今年は一ヶ月近く春の訪れが遅いということですね。桜もそろそろ終盤らしいので、こちらの盛りは半月後くらいでしょうか。
ツクシを根元から切って笊に一山ゲットしたのは朝の15分の話で、それはもう誇らしかったです。通りかかるご近所さん(畑仲間のおばあちゃま達)に声を掛けられてツクシの話をしましたら「へ~、そんな食べ方するの~」と、ちょっと呆れ顔をされました。ノカンゾウの時もそうでしたっけね。この辺の方達の誇りは、誰も知らない自分だけの秘密の場所から「ジコボウ」(参照)を取ってきたりするようなハイスペックな事がそうで、犬がおしっこをするような場所のものは見向きもしませんです。(そんなこたぁー知ったこっちゃない)
すっかり気を良くして帰ったのはよかったのですが、ツクシの袴取りで1時間以上かかりました。それもなんだかゆったりとくつろいだ時間で、一年待っていたツクシのお世話といいますか、普通にツクシが生えてくる事へのありがたさを感じます。袴を取りながら「来年もあの場所にきっと生えてね」とツクシに頼んでおきました。
ツクシの先端には黄緑色の胞子が出来て笊を揺すると煙のようにもこもこ出ます。一通り胞子を払ってからカサカサした難い袴を取り除いてから半日程水にさらして塩茹でします。この時点で既に赤茶色のワインカラーにも似た色になります。このまま水を切って、半分はお米と一緒に炊き込みました。ご飯が炊き上がる頃はもうツクシの香ばしい香りが部屋に充満します。これがたまりません。残りの半分はお浸しの出汁に浸してさっぱり頂きました。
ところで、ツクシはスギナの子ですけど、地下茎で繋がっていますからツクシのそばには必ずスギナも生えています。このスギナを好物にしているのが白鳥なんですよ。詳しくは知りませんが、他の草は食べませんけどスギナを差し出すと物凄い勢いでやってきて、手まで噛み付かれそうになります。あれは、昔子どもを連れて遊びに行った近くのお城の池でした。
材料
お浸しの出汁
10:1:1の割合で出汁:醤油:味醂を混合した煮出し汁・・100cc(参照)の浸し汁に浸します。
作り方
- ツクシはあらかじめ笊の中で揺すって胞子を飛ばしてから袴を取り除く。
- 水で2~3度洗い流したあと半日ほどたっぷりの水に浸してあく抜きをする。
- 米を洗って笊に上げて30分ほど置き、お浸し用の出汁を取る。
- 油揚げに熱湯を掛けて油抜きをしたら5mm幅の短冊に切る。
- 鍋に1リットルほどのお湯をたぎらせ、塩とツクシを入れて再沸騰してから20秒茹でたら水に放して笊に上げる。
- 半分はお浸し用に出汁じるに浸し、残り半分は米と水、醤油、味醂(※ 醤油と味醂を加えて普通に炊く水と同じ分量にする)で一緒に炊き込んで出来上がり♬
❖スギナとツクシの一年⇒身近な理科室
ここ面白い!
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