切り干し大根とうす揚げの煮物:手製の切り干し大根をウー・ウェンパンで蒸し煮
切り干し大根の煮物って、お袋料理の定番でしょうかね。母が、「私はこんなことはしなかった」と、半分呆れ顔で私に言うのが、干し大根のお手製とかです。環境のお陰というべきか、私が長野の育ちならどうなっていたか分かりませんが、例えば大量に大根を頂くと、使い切るために一部は長期保存を考えるということなどがきっかけになります。一方、買ってきたものでよく失敗するのが、使い忘れです。何かのついでに買っておいたり、残ったりしたものには愛着が無いというか、記憶として残っているだけです。その記憶も歳のせいなのかいつまでも覚えていませんから、なんとなく使い切らないうちにいつか処分という結果になります。その点、手製のものって「自分の物」としての意識が行くからでしょうね、最後まで残さずに使い切ろうという浅ましいほど貪欲になります。物に対して自分がどう関わるか、その関わり方まで考えたこともなかったのですが、残りわずかな切り干し大根でいろいろ自分を感じたと言いますか。全部書ききれていませんが。
今年の冬は気温の低い日が長く続いてくれたお陰で、乾燥させるにも丁度うまい具合に凍っては解けてを繰り返して、大変甘い干し大根ができました。そうそう、買っていた頃はよく洗って、水に浸けて戻すのかと思っていましたが、浸してしまうとせっかくの大根の甘味が水に溶け出してしまいます。その点、自分で作ったものは手洗いはしたか、ほこりに気をつけたかなどいちいち気を配っています。あ、私がそういう性格なんですけどね。ですから衛生的なんです。軽く水で湿らせる程度にしておいて、出汁と酒、醤油だけで充分甘みと旨味のある煮物になります。別に市販品が衛生的じゃないと意味しているわけではなく、私が如何に用心深いかと呆れてください。市販品の場合は、しっかり洗うので旨味が抜けた味になってしまいます。ま、砂糖などで誤魔化して、と。
蒸し煮なら「ウー・ウェンパン」のお得意分野ですから言うまでもありません。蓋の上部に蒸気の調節つまみがあって、それをまわして、直径5mmほどの孔3つの全開から密封までの4段階を使い分けします。今回の煮物は、少し蒸気を逃がして煮詰める訳ですから、孔を一つ空けた➀のレベルでやってみました。調理段階で蓋を開けてみて分かるのですが、材料が高熱で蒸されているような状態なので鍋底から材料がフワッと持ち上がっています。蓋を取った瞬間に直ぐに鍋底に張り付くのですが、その状態は軽く圧力がかかっているのと同じような状態です。ですから、加熱時間は短時間で充分なのだと納得です。
- 切り干し大根・・100g(乾燥状態で)
- うす揚げ・・2枚
- 鰹出汁・・300cc
- 薄口醤油・・1/2カップ
- 塩・・小さじ1/2
- 酒・・カップ1/2
- 鷹の爪・・1個
作り方
- 切り干し大根を溜まり水に沈めて水を吸わせたら、笊に上げて10分置いてそのまま戻す。
- 油揚げに熱湯をかけて油抜きし、お湯を切って冷ましてから5mmの千切りにする。
- 鍋に炒め油大さじ1(分量外)を入れて中火にかけ、水気を絞った1の大根を炒めて旨味を引き出す。
- いい香りが立ってきたら鰹出汁、油揚げ、鷹の爪を加えて蓋をし(ウー・ウェンパンの2の目盛りで)5分間、中火で蒸し煮する。
- 大根が透き通って充分に火が通ったら酒、醤油を加えてもう一度(ウー・ウェンパンの2の目盛りで)5分間、中火で蒸し煮する。※鷹の爪は好みでここで取り出す。
- 味見をしてから物足りない分、塩を少し足して味を締める。♪
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