ホッケの片褄焼(かたづまやき):三枚おろしの塩焼き方法(片褄折)
ホッケが入手できないという方には申し訳ないのですが、今回は塩焼きです。昨日も「ポワレ」(☛レシピ参照 )を強くお勧めしたばかりですね。ホッケという種類に拘らずに、片褄折(かたづまおり)のその利点とその方法として私が押さえておきたいので、この料理法を紹介したいと思います。いろいろな魚にもっと活かせる方法だと思いますので、料理の幅が広がるのが楽しみです。
片褄折という字の意味から想像できる通り、片方の端を折り返すという意味です。着物(和装)の裾(すそ)の両端の部分を褄と呼ぶのでその漢字が使ってあります。魚の切り身の両端のことを着物の端と同じように呼ぶなんて、なんと古風で日本らしい言い回しなんでしょうね。魚の焼き方で簡単に言うと、魚を三枚に下ろして骨を取り除き、尻尾の方の褄(端)を内側に折って皮目を表として串を打って焼く方法です。ホッケや中型の鯵など、時期によっては少し大きくなってきますと丸焼きでは一人分が多過ぎます。こんな時に、三枚おろしにして塩焼きするのがこの方法の利点です。焼き上がりは、折り返した内側の部分が蒸し焼き状態になって身がふっくらします。また、表面に割り下をうっすら塗って仕上げてありますので、香ばしくて言うことなしでした。ホッケの塩焼きがこんなに美味しく頂けるなんて思いも寄りませんでした。この歳になってですが、他の魚でもいろいろ試したいと思います。
この方法を今までしなかったことついてちょっと考えてみたのですが、理由は、出来るだけ捨てる部分をなくしたいというケチな考えを持っている。魚は丸ごとが美味しいと決めている。ホッケの焼き物は干物と思い込んでいるでしょうか。決めつけと、思い込みは発想の転換をかなり邪魔しますね。ヤレヤレ、ふぅーです。
串の打ち方はこうだという決まりはありません(あるかな?)。ポイントは、魚の皮目から串を打つのは間違いです。針を刺すわけではないので串の先端では皮を突き破ろうとすると、身を傷めてしまいますので、まな板を使って刺します。皮目がまな板に接するように寝かせ、まな板に向けて身側から串を刺します。まな板に先端が刺さるような感じで皮を貫通させます。次に反対に皮目から身の方へ縫い返す時も同じようにまな板にあてるように身を少しひねって刺します。30cm前後の切り身でしたら片褄折で串は2本刺すといいと思います。それから皮が丸まってしまわない為と、火の通りを良くする為に飾り包丁を身の一番厚い場所に斜めに一本、浅く入れます。これで完璧な準備が整ったわけです。
焼き方ですが、盛り付けで見せるほうは皮目になりますので、皮目を綺麗な焼き上がりにします(当然!)。裏を焼くときにしっかり火を通すという考え方です(ま、多少焦がすとしても裏側をお願いします)。焼きあがったら表面に刷毛で割り下を塗って照りと香ばしさをつけたら出来上がりです。
ご近所から自家製の椎茸を頂いたので一緒に焼きました。しわしわですが、そこ突っ込まない!^^
調べたら「魚料理のいろは」(以前id:finalventさんからご紹介いただいた本です)に、いさきの片褄焼が載っています。合わせて読まれたらいいと思います。(掲載:35ページ)
- ホッケ・・1尾
- 塩・・適宜
- 割り下(☛レシピ)・・小さじ2
- 金串(またはバーベキュー用の串など)・・4本
作り方
- ホッケのうろこを払って三枚におろす。
- 皮目を下にまな板に寝かし、尻尾の方を折り曲げて身から皮に剥けて串を刺し、縫い返すように皮目から見の方へ刺し戻し尻尾の皮目も一緒に通す。
- もう一本を少しはなれた頭側に同じように刺して塩を軽く振る。
- 皮を焦がさないように遠火で焼き、裏返して焼いたら割り下を刷毛で塗って炙り、両面を2~3回繰り返して照りをつける。
- 焼きあがったら直ぐに串を抜いて皿に盛り付けて出来上がり♪
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
片褄焼って言うんですか。
見た目で、味も3割はアップしますね!
投稿: Pちゃん | 2008-03-29 07:23
Pちゃん》 おはよう。
実際はもっと美味しそうに見えて焼きあがったけど、画像が上手く撮れませんでした。これでも凄く苦労した方です。そういってもらえると嬉しいですけど、コンスタンスに画像が取れるように勉強します。
投稿: godmother | 2008-03-29 07:50
こんにちは。あきこ姉さん。片褄焼、美しいですね。ここまで香りが漂ってきそうです。七輪で炭火で焼いてみたいですね。
投稿: まるちゃん | 2008-03-29 11:18
オホホ、これから結婚式で今道中で。炭で焼くのは美味しいね。あれもあっという間に焦がしまっせ!
投稿: godmother | 2008-03-29 12:29