ガーダの人参炒め:小麦粉で作ったご飯粒のような麺
ウー・ウェンさんの料理の本から「ガーダ」を作ってみました。中国4千年の歴史でガーダが今に至って残っているのは、趣味的な食の世界ではなく、日常性、実用性だからだとしている。ひし形の精巧な粒の一つ一つは6~7mmでご飯粒より一回り大きく、しっかりした食感で、正にチャーハンです。確かに見た目とは違って、作ってみると簡単で納得できる。
実は、この本でこの画像を見たとき、TV番組「黄金伝説」の“ちねり”を思い出した。息子に受けていた番組だった。練った小麦粉を摘まんではご飯粒のように小さく丸め、それを大量に作っていた、あの延々と続く眠くなるような作業から生み出されたご飯です。アレが猿知恵とすると、ガーダは人間が生み出した、合理的な製法で作っていると言うかです。
暇に任せて粉を練ります。水と粉の分量はこの本の通りで概ねいいと思いますが、かなり固めです。粉を扱うには固めの生地の方がいいのですが、どうしても丸くまとまりにくいようであれば、ほんの少量ずつ水を足してみるといいです。捏ね上がったら、乾燥しないように濡れ布巾で包んで袋に入れて置きます。最低30分、出来れば一日置くと更に美味しい。薄く打ち粉をして麺棒で延ばしたあと5mmの幅に切ると、うどんの生麺さながらになります。ここで注意が必要なのは、本には15cm×30cmの楕円に延ばすとありますが、粉の分量がレシピ通りであればそうするべきです。厚みも5mm位になります。私は蕎麦切り包丁を持っていますので、始めは20cm×30cmに延ばしたのです。これは、失敗の元でした。というのは、厚みがないと薄っぺらな棒状の生地になるので後で台の上で転がす時に、上手く転がりません。そのことに直ぐに気付き、生地を縮めて15cm×30cmにしました。精巧に作るというのはこういう事ですね、きっと^^;。延ばした生地を左側から5mm幅に切り、1本切ったら直ぐに軽く転がして、切り口の角を丸くします。この工程で大事なのは、切り口が乾燥すると台の上で上手く転がりません。指輪なども外しておくことです。ま、仮に角が少しぐらい残っていても大丈夫です。全部転がしたら7~8本ずつ横に置いて、45度の角度でひし形に切り、打ち粉をしてくっつかない様にバラバラにしておきます。このあと茹でますが、“たっぷりのお湯を沸かし”と本にはあります。
はて、たっぷりとは・・・?粉の質量が約300gですから、その10倍の3000ccが妥当な所です。が、実は、麺を茹でる時、温度差を作らない方が腰のある麺が出来ますので、5000ccでやってみました。沸騰したお湯に両手でつかんだガーダ生地を一気に茹でます。案の定、直ぐに浮き上がってきて、7~8秒でほぼ全部浮かび上がリました。ここから芯が透き通るまで4~5分茹で上げます。本では、ざるに揚げて胡麻油を振るとありますが、私は腰のある麺が好きなので、流水で締めてから胡麻油を振りました。これ、シコシコになって、大成功でしたよ!このあと、長葱、人参、松の実と一緒に炒めます。もし松の実がなければ、カシューナッツや胡桃でもよいと書いてあります。味付けは、醤油、酢、塩・胡椒ですから、分かりますよね。餃子のタレを想像してください。酢と醤油の香ばしさを絡めた味付けは食欲をそそりますし、キーンと冷やしたビールがあれば、冬の暖かい部屋で至福の喜びになりますって。
材料はほとんど本にあるとおりですが、油の分量は変えてあります。また、2人分では多いので、作ったガーダの半分は冷ました後、冷凍しました。半分で、ご飯茶碗に2杯分は充分できます。少ないと感じますが、小麦は後でお腹にきます。他に野菜炒めや野菜スープがあると大人には丁度いいかと思います。
以前、id:finalventさんに教えてもらった本です。
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ガーダの材料(3~4人分)
- 薄力粉・強力粉・・各100g(なければどちらか片方だけも可)
- 水・・80cc
- 胡麻油・・小さじ1
- 茹で水・・5000cc
具
- 人参・・1/2本
- 松の実・・大さじ3
- 長葱・・7~8cm
- 醤油・・大さじ1
- 酢・・大さじ1
- 塩・・一つまみ
- 胡椒・・適宜
- 炒め油・・大さじ1
作り方
- 小麦粉をボールで合わせ、分量の水を少しずつ垂らしては菜箸で混ぜ、5~6回繰り返して小麦粉に充分水を行き渡らせる。
- 小麦粉がボールの淵から綺麗にとれた状態になったら手で固めてひとまとめにする。
- 台の上で滑らかになるまで捏ねる。(参照)
- 濡れ布巾で包み、ビニール袋に入れて最低30分寝かす。
- 鍋に分量の水を沸かし始める。
- 台に打ち粉をして、生地を15cm×30cmに延ばし、左側から5mm幅に切ったら左手で外側に転がして角を取る。
- 全部切り終えたら、打ち粉をして手の平で軽く転がしながら粉を万遍なく行き渡らせる。
- 7~8本を横位置に置いて斜め45度の角度でひし形に切り、打ち粉をしておく。
- 鍋のお湯が沸騰したらガーダの生地を全部一緒に入れて菜箸でゆっくりかき混ぜる。
- 生地が浮いたらそのままの火加減で4~5分、麺が透き通るまで茹でる。
- 茹でている間に、長葱を微塵切り、人参は細かいさいの目に切っておく。
- 茹で上がったらざるに取り、流水に当てて麺を締め、胡麻油を振ってざるを数回あおる。
- フライパンに油を敷き、強火で長葱を炒め、香りを出し、人参を加えて火を通す。
- 松の実を加えて、よく炒めたらガーダの半分量を加え油が回るように炒める。残りのガーダは冷凍保存する。
- 最後に醤油、塩、酢、胡椒を加えて香りを全体に絡めて出来上がり♪
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コメント
あきこさんが「ちねり」を知っていたとは…(笑)私は黄金伝説が大好きで~マッサルも結婚したいくらいラブなのですわ♪
これは作るのが楽しそうですねー(^ー^)早速、生地をこねて寝かさなくては…!
投稿: ヘビメタ母 | 2008-01-10 10:15
ヘビメタちゃん》 ガーダを食卓に上げたら夫が案の定、第一声に随分大変だったんじゃない?と、ちねりと間違えて言ったので傑作でした。どうやって作ったか不思議だったようです。
息子ちゃんが、喜ぶといいけど(^^)v
投稿: godmother | 2008-01-10 11:43