2007-12-21

煮しめ

 この私が、年の瀬にお煮しめを作るようになるとは!(母がしったらきっとビックリでしょ)子どもがある程度大きくなってから、作るようになったというものです。私が幼い頃、母はお正月用に暮れにいろいろ用意していました。そして、それを口にする大晦日とお正月には、美味しいと感じて食べた記憶が全くありません(煮しめに関してだけです。すんません<(_ _)>)。あまり進んで食べなかったように思います。思い出されるのは、暮れに大きな荷物を抱えて買い物から帰ってきた母の姿や、野菜の皮が山のように新聞紙の上にあったり、台所に一日中立つ母の割烹着の前がなにやら汚れていたような風景です。ある年代のそれらのシーンが重なっているようでもあり、一つ一つにいろいろな思いと昔の事が蘇るような、そんな事から心の深いところで懐かしがっている感じがします。自分の子どもに、自分の料理を残そうという目的でこの日記も始めましたが、残るものと残せないものがあることも感じます。

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 娘の住むアパートに、最近ご飯を食べに来る友人が何人かいるそうです。ちょっと意外な光景を想像して聞いてみると、家で親が食事を作ってくれないそうで、ファミレスやコンビニの食事に飽きたとか。小さい頃から親が勤めていて、買って食べる為のお金か、買い置きの何かを適当に作って食べてきたということ。そんなわけでまともな料理も作れないということで、娘の作るご飯を食べに来るようになったそうです。今更、親のあり方を言うでもないですし、親が共働きをするのが当たり前になった世代の結果です。当時は、少しでも生活を楽にしようと必死だった時代です。無下に、その親を偏った部分から責め立てるものでもないですが、心痛むことです。私は、今からでもできることとして、子ども達が食べようと食べまいと、何か事あるごとに料理を用意しています。こんなことを思いながら、母親が日記を書いたんだな、こんなことを思いながら料理したんだなと。何時か感じるものがあるかもしれないです。

 肝心の煮しめです。鶏のガラスープを使って煮しめを作るのが私の母のやり方で、私も毎年そうしてきましたが、この煮しめは、乾物の椎茸、昆布、鰹で出汁を取り、一種類ごとに微妙に味付けを変えて煮しめました。筑前煮のように全部一緒に煮しめる方法もありますが、一品ごとに作ると、食事ごとに少しずつ取り分けて温めなおしても、形が崩れませんし、急な来客への対応にも助かります。ま、あまりそのような事はありませんがね。

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 干し椎茸をゆっくり戻し、戻し汁ごと鍋に移して水と結び昆布を加えて沸騰したら取り出し、花鰹を加えます。出来上がった出汁が煮しめのベースになります。この時期に手に入る根菜なら何でもいいので、下茹でするもの、そのままのもの、塩抜きが必要な物の下準備をしてから出汁で火を充分通し、味付けします。出汁は多過ぎず少な過ぎずのひたひた加減の分量にし、すき焼の割り下で味付けします。私の場合は、味がしみ込みやすい根菜(人参、蓮根、牛蒡など)は薄味で、里芋は表面だけやや濃い目。干し椎茸は、甘めに味付けします。煮汁がほぼ無くなるまで煮しめていきますので、始めは極薄めに味付けし、途中で味見をして、足りない分だけ調味料を足します。濃く味付けした物はやり直しが出来ませんので、コツといったらそれくらいです。煮しめは普段の味付けより薄く作るのをお勧めです。お正月などは他の料理も沢山ありますので、その邪魔をしないよう、満遍なく食が進むように配慮します。今回は、少量作ってみたので分量の目安として参考にどうぞ。

材料f:id:godmother:20071221041829j:image:w300:right

  • 里芋・・大4個
  • 蓮根・・大き目の一節
  • 人参・・30cmの京人参
  • 生昆布・・30×301枚
  • 牛蒡・・太目1本
  • 干し椎茸・・5個(水300cc)
  • 花鰹・・一掴み
  • 水・・1000cc
  • すき焼の割り下・・レシピ☛

作り方

  1. 鍋に分量の水を入れ、干し椎茸を浸けて一晩置く。昆布は幅2cmの短冊に切って結んでおく(乾燥昆布なら椎茸と一緒に浸してから)。
  2. 戻した椎茸の鍋に1000ccの水と、結び昆布を入れて煮立たせる。昆布と椎茸を取り出し、花鰹を加えて2分煮立てて火を止め。鰹が沈んだら掬い取る。
  3. 人参、里芋、蓮根、牛蒡の土を洗い流し、里芋だけ除いて他の野菜を丸ごと水から茹でる。沸騰したら里芋を加える。
  4. 里芋だけ別扱いで、5分茹でたら水にとって表面を冷まし、皮を剥く。
  5. 他の野菜は、竹串を刺して少し中心が固めくらいに茹で上がったら順々にざるに上げ、蓮根は皮を剥き、他の野菜も大きめに切る。
  6. ここから味付けで順番は何からでも・・材料が重ならない程度の大きさの鍋に行儀良く並べひたひた(すっかりかぶるのは多過ぎ!)に出汁を注ぎ、中火で煮る。すっかり火が通ったらすき焼の割り下を大さじ1ほど加え、落し蓋をして煮る。煮汁が少なくなってきたら味見をして少ない場合は足す(今回の分量では、平均大さじ1.5でした)
  7. 昆布は直ぐに味が付く上、煮すぎるととろけてしまうので出汁は少な目にする。
  8. 干し椎茸は甘めにするので砂糖を大さじ1足します。
  9. 里芋だけすき焼の割り下を大さじ1.5で薄めに煮て、最後に大さじ1弱で濃い味を表面に付けます(時間が経つと味が滲み込みます)。

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コメント

私もおせち料理は、きんとんや蒲鉾など好きな物しか食べなかったかな?最近の我が家のおせちは、オードブル。(爆)

投稿: Pちゃん | 2007-12-21 07:04

Pちゃん おはよ。そうなんだよね。食べたものよりも、その当時の暮らしや自分の事を思い出す季節感のある料理という感ですね。Pちゃんとこのお子ちゃま達は幸せですよ。好き嫌い克服料理法や、お弁当の大きさ、量に振り回わされてても、あるもの・・それが愛情ならそう伝わると思います。これに飢えている子達はこれからどうなるのかが心配です。

投稿: godmother | 2007-12-21 07:28

実はまるの実家のお母ちゃんはお料理があまり得意ではありませんでした。しかし、女手一つで一生懸命にまるを育ててくれますた。とても(^人^)感謝♪しております。今は時々、まるがお料理を作って届けます。美味しい美味しいゆうて食べてくれます。それがとってもうれしいです。この煮物から、今日も大切なことが学べますた。素材に耳を傾けて料理することの大切さです。まるももっともっと素材に向き合えるようになりたいです。

投稿: まるちゃん | 2007-12-21 20:04

まるちゃん おはよ。やっとお正月のラインナップの整理が終わりました。ってか、完璧じゃないけど限のいいところで終わらせたよ。じっくり時間があるときに時々こんなことを思うだけで、いつもではないよ。煮しめって時間がかかるようだけど、一つ一つはそうでもなくて、次々に作っていくので楽しいです。今年の総決算って感じかな。

投稿: godmother | 2007-12-22 06:49

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