2007-11-27

焼き茄子の寒天寄せ(寒天とゼラチンでプロの技いただき)

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 先日、割烹のお店で頂いた一品です。時期はずれの茄子は、美味しくないものと決め込んでいるせいか、今までこの時期に料理する事はなかったのですが、ちょっと認識が変わりました。鹿児島産の茄子は、冬でも美味しいんです。加えて、焼いた茄子は、独特の甘味が乗って更に美味しくなります。そして、この方法は、寒天寄せのように硬くなく、滑らかで食べやすかったのでご主人に早速作り方のコツを教えてもらいました。ようは、しっかりまとめる力のある寒天と、滑らかさをもつゼラチンを半々で、出汁と混ぜたもの。ここで、チョッと料理を知っている人なら疑問が湧くとおもいます。寒天は煮立たせて溶かします。ゼラチンは60度を越えるとコシがなくなり固まりが悪くなります。この2つの性質の違うものをベストの状態で混ぜ合わせるのがプロの技、心憎いところです。

 上の段は、かぶらをすり下ろして出汁と混ぜました(お店では、大和芋でした)。別物を二段にするには、下の段を冷まして少し硬くなったところで、上段を時間差で作って流すだけです。以前、寒天だけで塩卵を使った料理を紹介しています(参照)。寒天は一本に対して500ccの水、ゼラチンは、200ccに対して5gで作るのが一般的な分量です。出来上がりの嵩を500とすると、寒天1/2(スティックも同じ)、粉ゼラチンは6.25gという事になります。そして、上下二段ですから更にその二分の一量が一段分の分量となります。ここまで分量を割り出すと、あとは正確に測って作るだけです。 

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 作る手順は、茄子をグリルやオーブントースターでこんがり焼いて水に放し、粗熱が取れたら表面の皮を剥き、指先で摘まんで20本位に裂いて3cmの長さに切り揃えます。鰹出汁を用意して寒天を煮溶かし、茄子を加えたら、ふやかしたゼラチンを加えます。これを型に流して、冷まし固めます。次に上の段は、鰹出汁を沸騰させ、すり下ろした蕪を汁ごと加え火を止め、ゼラチンを加えて溶かします(このタイミングだと、ゼラチンが溶けるのに丁度いい温度になります)。茄子の段に重ねて流し込み、表面の白い泡を取り除いて冷やし固めると出来上がりです。

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 文章にすると、凄く大変そうに思うかも知れませんが、他の料理をしながら時間差で作れるので、凄い手間をかけた感はあまりありませんでした。こうしてみると、茄子も大変なご馳走に変身するものです。

材料(500cc型) 20070410095951

  • 茄子・・3本(鹿児島産の長めの)
  • かぶら・・200g
  • 鰹出汁・・200cc
  • 寒天・・1/2本(スティックなら1/2)
  • 粉ゼラチン・・3g強
  • 昆布醤油・・小さじ2

作り方

  1. ヘタをつけたままの茄子をグリルで焼き始める。香ばしい香りがしてきたら場所を変えて、全体を香ばしく焼く。
  2. ゼラチンを水でふやかしておく(水の分量は説明書通り)
  3. 茄子が焼けたら水に取り、粗熱が取れたら表面の皮を剥きヘタを取って指先で摘まん20本くらい引き裂き、3cmの長さに切り揃える。
  4. 鍋に100ccの鰹出汁で寒天を煮溶かし、茄子の水気を切って加え、直ぐにふやけたゼラチンも一緒に混ぜ合わせる。
  5. 型に水を当て、茄子を流し込み冷蔵庫(寒い部屋)で冷やし固める。
  6. 20~30分後、固まっていることを確認したら、蕪をする下ろす。
  7. 鍋に100ccの鰹出汁で寒天を煮溶かし、下ろした蕪を加えて火を止め、ふやけたゼラチンと一緒に混ぜ合わせる。
  8. 固まった茄子の上に流し込み、表面の白い泡を取り除いて冷やし固める。
  9. 全体が固まったら型から取り出し、適当な大きさに切り分け、器に盛りつけて出来上がり♪

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コメント

さすがは割烹料理屋、手が込んだ料理ですね。
寒天寄せとか煮凝りを見ると、なぜかおせち料理が頭に浮かびます。

投稿: Pちゃん | 2007-11-27 06:41

Pちゃん>> おはよ。
丁寧に作っていますよね。昔、寒天を甘くしたのを2色ぐらい、母がおせちに作っていました。正直な話、アレ、あまり好きじゃなくてね^^;
こんなのだったら、いいかも。お店で食べた大和芋のも美味しかったけど、蕪を下ろしたのと茄子の焼いたのが凄くマッチして、美味しかったです。夫は、一緒に食べてきましたから、感想として「蕪の方が俺好きだな」と言っていました。やればできるものですね。

投稿: godmother | 2007-11-27 06:48

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